町おこしの賦074:恭二部長の編集会議
――『町おこしの賦』第3部:「おあしす」誕生2
翌日、十九人の新入部員を迎えて、標高新聞の編集会議が開催された。自己紹介を終え、恭二は用意してあった画板を、新人に配布した。
「このテーブルに座れるのは十人だから、残りの人は立って話しに参加するように。立ちながらメモを取りやすいように、美術部から画板を借りてきた。追加の椅子は頼んであるので、今日だけのしんぼうだから。一年生は疲れたら、交代でテーブルにつくようにしてもらいたい」
異様な雰囲気だった。詩織は、壁のまっさらな割りつけ用紙の前に立った。
「では六月号の、編集会議を始めます。まずは、掲載すべき記事の検討から始めたいと思います」
可穂はホワイトボートに、「六月号記事候補」と書いた。詩織は用意してあったものを、一つずつゆっくりと発表した。
「菅谷幸史郎生徒会長は再選に意欲。札所めぐりは準備不足で一年先送り。会社の博物館は町民の憩いの場に。高校生の社会貢献とは何か。こんなところかな」
ホワイトボードに書きながら、可穂は続けた。
「『未来の標茶』で回収した町民アンケートの本音に迫る。お年寄り、育児中のお母さん、高校生と中学生の本音をインタビューで探る特集。それに、増え続ける駅前シャッター商店街かな」
「おれは、札所めぐりの進捗状況の追っかけ」
記事候補が出そろった。恭二は、新人に向かって告げた。
「これから、取材する記事を選びます。新人のみんなも、標高新聞の読者の立場になって、読んでみたい記事を考えてみてください。その前に本日から、新聞部を三つのグループに分けて、勉強会を開始します。可穂ちゃん、ホワイトボードの裏に書いたメモを、こっちに向けてくれるかい」
――Aグループ(責任者:藤野詩織):標茶の歴史
――Bグループ(責任者:秋山可穂):お勧め文庫
――Cグループ(責任者:瀬口恭二):笑い話の創作
詩織は、新人に向かって告げた。
「みなさんにやってみたい希望があれば、それを最優先します。なければ抽選で振り分けたいと思います。希望者は手を上げて」
野口京子と石塚大樹が手を上げている。野口は「標茶の歴史」を、石塚は「笑い話の創作」を選んだ。ほかは抽選で、均等に振り分けられた。
――『町おこしの賦』第3部:「おあしす」誕生2
翌日、十九人の新入部員を迎えて、標高新聞の編集会議が開催された。自己紹介を終え、恭二は用意してあった画板を、新人に配布した。
「このテーブルに座れるのは十人だから、残りの人は立って話しに参加するように。立ちながらメモを取りやすいように、美術部から画板を借りてきた。追加の椅子は頼んであるので、今日だけのしんぼうだから。一年生は疲れたら、交代でテーブルにつくようにしてもらいたい」
異様な雰囲気だった。詩織は、壁のまっさらな割りつけ用紙の前に立った。
「では六月号の、編集会議を始めます。まずは、掲載すべき記事の検討から始めたいと思います」
可穂はホワイトボートに、「六月号記事候補」と書いた。詩織は用意してあったものを、一つずつゆっくりと発表した。
「菅谷幸史郎生徒会長は再選に意欲。札所めぐりは準備不足で一年先送り。会社の博物館は町民の憩いの場に。高校生の社会貢献とは何か。こんなところかな」
ホワイトボードに書きながら、可穂は続けた。
「『未来の標茶』で回収した町民アンケートの本音に迫る。お年寄り、育児中のお母さん、高校生と中学生の本音をインタビューで探る特集。それに、増え続ける駅前シャッター商店街かな」
「おれは、札所めぐりの進捗状況の追っかけ」
記事候補が出そろった。恭二は、新人に向かって告げた。
「これから、取材する記事を選びます。新人のみんなも、標高新聞の読者の立場になって、読んでみたい記事を考えてみてください。その前に本日から、新聞部を三つのグループに分けて、勉強会を開始します。可穂ちゃん、ホワイトボードの裏に書いたメモを、こっちに向けてくれるかい」
――Aグループ(責任者:藤野詩織):標茶の歴史
――Bグループ(責任者:秋山可穂):お勧め文庫
――Cグループ(責任者:瀬口恭二):笑い話の創作
詩織は、新人に向かって告げた。
「みなさんにやってみたい希望があれば、それを最優先します。なければ抽選で振り分けたいと思います。希望者は手を上げて」
野口京子と石塚大樹が手を上げている。野口は「標茶の歴史」を、石塚は「笑い話の創作」を選んだ。ほかは抽選で、均等に振り分けられた。









