デンマークとスウェーデンの
最も狭い海峡部にそびえる 「クロンボー城」 ・・
（12月27日のブログ参照 ）
北海とバルト海を結ぶ海の要衝に位置するこの場所には、
中世以前よりバイキングの要塞が築かれていました。
Frederick II
フレデリック 2世 （1534年ー1588年)
1574年、デンマーク王 ＝ フレデリック 2世は、
単に要塞という目的のために
増改築を繰り返してきた建物を取り壊し、
『王宮』 の機能も兼ね備えた
「クロンボー城」 の建築に着手します。
1585年、「クロンボー城」 は完成します。
それは、
北欧ルネサンス建築の最高傑作といわれる見事な城です。
デンマークに残る他の多くの城が、
女性的な優美さを漂わせているのに対して、
「クロンボー城」 は灯台を備え、沖を往く船ににらみを利かせる
男性的で実戦的な城といえるでしょう。
堅牢な城壁に守られ、
17世紀には 『ヨーロッパ最強の要塞』 と呼ばれていました。
時は移り、18世紀から20世紀のはじめにかけては、
監獄として使われることもあり、政敵がここに幽閉されました。
その姿は、
『生きるべきか死ぬべきか』 というハムレットの苦悩 ・・
母ガートルードと叔父クローディアスの策謀 ・・
人の世の権謀術数が渦巻くには、
まさに似合いの場所のように見えます。
しかし、
シェイクスピア自身がこの城を訪れたという記録は残っていません。
21世紀に入り、一般公開のための城の修復が進められ、
いまでは、デンマークで最も有名な城となりました。
現在、「クロンボー城」 には、
年間 20万人を超える観光客が訪れています。
写真は、城に通じる道。
城下町ですね ・・
jfk-world
