藤木病院 院長ブログ

富山県の立山町にある藤木病院の院長ブログです。

糖尿病最前線シンポジウムに参加して

2018-06-09 22:03:06 | 日記
先週末、「Diabetes Forefront Symposium」@ザ・プリンスタワー東京に参加しました。全国から500人余りもの参加者でした。
次世代型の2型糖尿病治療戦略について4名のドクターが講演されました。
糖尿病は世界で爆発的に増加しています。2017年現在、糖尿病患者数は4億2500万人で2015年より1000万人増えました。
世界的に見ても世界で7地域に区分した日本が含まれる「西太平洋地域」は最も糖尿病人口が多い地域です。全世界の37%がこの地域に集中しています。その上、有病者の過半数が糖尿病としんだんされておらず、治療が行われていない現状なのです。わが国でも糖尿病は国民病ともいえるレベルです。特に65歳以上の糖尿病人口が多くて世界第6位となっています。
由々しきことに世界の糖尿病有病者の2人に一人は自覚していません。適切な治療を受けていれば脳卒中、失明、腎臓病、神経障害という合併症は予防できるのです。そのためには早期診断治療が必要なのです。また糖尿病患者はがん認知症になるリスクも高いことが知られています。しかし初期の糖尿病は自覚症状が乏しいので1年に1回は糖尿病の検査を受ける必要性があるのです。
糖尿病は大きく分けて「1型糖尿病」と「2型糖尿病」に分類できて後者が最も多くて先進国では90%ほどを占めています。
ここまでで糖尿病は恐ろしい病気というイメージですが、糖尿病はコントロールできる病気なのです。また合併症も予防可能なのです。
糖尿病は生活習慣病ともいわれています。適度な運動、喫煙、飲酒の抑制、バランスの良い食事、規則正しい生活、を心がけましょう。治療は食事療法と運動療法の2本立てが最も需要です。そのうえで薬による治療です。
どんな病気でもそうですが、早期発見早期治療が大切です。

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