健康な私たちにできること。

池江璃花子選手が自身の白血病を告白したことで骨髄バンクへの問い合わせや献血への関心が大変高まっているそうです。
白血病と闘っている方々にとってもそれは喜ばしいことだと思います。しかし少しマスコミが騒ぎすぎとの感もあります。このような関心が一時的ではなくて継続されることが切に願われます。
ところで白血病そのものや、白血病を含むがん患者さんが抗がん剤の治療を受けて免疫力が落ちている状態で怖いのは感染症です。通院しながら白血病の治療を受けたり、一時帰宅したり、がんをコントロールしながら日常生活をしている方も現在は少なくありません。
風疹、麻疹、流行性耳下腺、などを感染症を防ぐにはワクチン接種が有効ですが、生ワクチンは抵抗力の落ちた方には打つことはことが困難です。
現在またはしか（麻疹）が関西、首都圏を中心として流行しています。麻疹は非常に感染力が極めて強くマスク、手洗いでは防ぐことができません。予防接種のみが唯一防ぐ手段です。
健康な人がワクチンを接種することにより感染症が流行らないようにすること。それが間接的に免疫力の落ちた患者さんを守ることができるのです。
前にも触れましたが「今までかかったことがないからこれからも予防接種をしない。」というのではなくて、健康な人が予防接種をすることで「自身が罹らない、人に移さない、感染を拡大させない」ことが患者さんたちを守ることにつながるのです。
日ごろから少し意識すればできることをみんなで継続していくことで、いろんな病やハンディを抱えた人も一緒に住みやすい社会、共生社会が作れるのではないでしょうか。