「半沢直樹」以来池井戸潤氏の小説のドラマ化が続いています。この夏から始まったテレビ朝日系の「民王」がとても笑えます。放送時間中ほとんど笑いっぱなしです。因みに「たみおう」と読みます。
富山ではテレ朝は映らないんじゃないか、と突っ込まれる向きもあろうかと思いますが、なぜか我が家は映るんです。ケーブルテレビではなくてフツーに。録画はできないんですけどね。
さて、ストリーは、内閣総理大臣武藤泰山とその息子,翔の中身がひょんなことから入れ替わる、というものです。入れ替わる、というのはありがちなストリーで娘と父親、彼女と彼とかね。それで最初はあまり期待せずに見始めたのですが、これが予想を裏切ってくれました。やはり、入れ替わったのが内閣総理大臣という地位にある人だからかもしれません。息子翔は女子力高めの草食男子。だから泰山役の遠藤憲一が可愛い私服姿で登場することも。強面の遠藤憲一とのその格好のミスマッチ!また内閣総理大臣に入れ替わった息子は国会答弁で、秘書の貝原が書いたカンペの漢字が読めなくて大ヒンシュク。ちょっと前にもそんなことがありましたよね。惹起をワカオキ、派遣をハヤリ、回避をカイサケ、有無をユウㇺ、未曽有は当然ミゾウユウ、といった具合です。貝原はそれを聞いて、「あーエスカレーターで上がったんだった」と翔のずっと受験知らずの生い立ちを思い出し頭を抱えるし、父親は「学費を返せ!」と怒り狂うのです。息子翔は政治家の口調を知らないため、思ったことをそのまま口にして泰山や秘書の貝原はハラハラし通し。頭を抱えることが続きます。秘書や官房長官らがはらはらしながら記者会見をそばで見ている様子がこれがまた面白い!(実際もそうなのかなぁとおもったりします)
一方、翔は就活の真っただ中。面接に行っても中身は泰山なので、弁が立つ上に物凄い知識をもっているので面接官には上から目線で挑みます。銀行の面接に行ったときなどは高ビーの役員たちを目の前にして「これが圧迫面接というものかぁ」とにらみつけたり。(やってみたいですよね、一度は)
さてこの入れ替わりにはCIAが関与しているらしく・・まだまだ波乱は続きそうです。
前にも書きましたが、小説をドラマ化映画化すると往々にして残念な結果になることが多いのですが、これに関しては映像化された方がより面白いのではないでしょうか。
首相役の遠藤憲一さんは演技派で大変素晴らしい役者さんです。中身が翔になってしまっておどおどして首相を演じるところなんか最高に上手い!!うまい役者が、なりきりが下手な役どころをするのは大変な演技力がいるでしょう。
また脇を固める、クールなはずの秘書や官房長官の慌てぶり困惑ぶりも実に面白い!!
この作品は池井戸潤氏としては初期の作品だそうです。この夏ぜひ読んでみたいと思います。
酷暑が続いています。皆さん熱中症にご用心!!