10月下旬に台湾に行ったときのことです。
コーヒーの木、そしてドライライチについて既に記事にしましたが、そのお店は、老家珈琲店といいます。
台南の友人にドライブに連れて行って頂きました。
台南郊外の東山という場所にある県道175号線は、175東山珈琲公路(coffee road)というのだそうです。
この県道から谷側の細い道に入り、坂を下りて行くと・・
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屋根の上がこんもり花盛り。
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こちらが老家珈琲店。 (さきほどの花は、建物の周囲からは見えません。)
小さな食堂エリアが数カ所あり、これはメインの場所。 店主が自分で作ったそうです。 扉やガラス窓はなく、とても開放的な空間ですが、風通しがよくてとても快適です。 (左にぶら下がっているくびきが気になります。実際ここで使っていたのかな・・。)
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こちらは住居部分だと思います。 深い軒下には、唐箕(とうみ)がなんと三台も!
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一番右の緑色のものは金属製。 その左は木製。
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一番左のこれも木製。
なぜ3台も? どれも現役なのかしら。 コーヒー豆の選別に使っているのかな? 興味深いです。
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敷地内は、一見森に囲まれて自然が豊かな感じに見えますが、食べられる植物が沢山植わっています。 (採集好きの私としては、こういう場所って、すごく幸せを感じてしまいます)
こちらはツル性の「藤三七」「落葵薯」または「田七」というもの。 (田七人参がとれるのはウコギ科でツル性ではないので、それとは別物) 薬効があるとされています。 (生でかじってみましたが、特にくせはなかったです)
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センダングサの仲間。(これの実が、ひっつき虫) これも若葉を食用にできます。 沖縄ではこの花が蜂蜜の蜜源になっているようです。
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「昭和草」または「山茼蒿」、「革命菜」(ベニバナノボロギク、南洋春菊)。 昭和時代に、台湾占領中の日本軍が救荒作物として(?)ヘリコプターからタネを播いたという噂がありますが、別の情報では日本国内には戦後まもなく渡来したということになっており、真偽は不明です。 味は春菊をワイルドにしたような感じです。 (後ほどお料理になって出てきます)
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羽状複葉のものは、タマリンド(まだ小さい)。 茶色の小さな実が見えます。 (もっと大きな木もありました)
笹のようなシュルッとした葉っぱのものは、ショウガのなかまで、「野薑花」(ハナシュクシャ)。 いい匂いの白い花が咲きます(ツボミがちらっと見えます)。 (花の画像はこちら とか こちら)
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この野薑花が斜面にびっしり。 何故花が見えてないのにいい匂いと知っているかというと、お料理になって出てきたから!
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(前にも載せましたが)コーヒーの木も沢山。
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これは何だろう?
ほかにも、仙桃果(カニステル)の木もあるようです。
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見晴らしもよく、楽園のよう・・・。
(野山、畑からの恵みは、実は膨大な労働を伴うので、決してのんびりした生活ではないとは思います。日々働き通しじゃないかな。)
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周辺の山野草を使ったお料理。 平たい卵焼きは、昭和草入り。 水餃子は、緑の方が昭和草入り、白い方が野薑花の花入り。
卵焼きは、昭和草の香りは弱めですが、シャキシャキ感があります。 水餃子の方は包まれているからか、春菊みたいないい香りが強いです。
野薑花お花入りの餃子は、食べる前は、「肉+花???使うならスイーツ系では?」なんて半信半疑でしたが、頂いてみると何ともいえない良い香り。 おかずとしても全然違和感ありません。 持って帰りたいくらいでした。
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コーヒーの、生の実と炒った実を隠し味に使った地鶏スープ。 鶏肉にしっかりとした歯応えと味があります。 (日本でこういう鶏肉を手に入れるにはどうしたら・・・?)
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そして豆から自家製のコーヒー。
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おそらくポンカン。 早生の青みかんのように、酸味も甘みも少なめで、瑞々しい味わいでした。
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建物を自分で建ててしまうところといい、採集したものを美味しく料理するところといい、弟子入りしたくなる場所でした。
■参考情報
老家珈琲
住所:台南市東山區高原里李仔園90號
電話:(06)6861230,0961-108198
紹介サイト(日本語 ・ 中国語)
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