愛媛の柑橘農家さんから,とっても珍しい柑橘を送って頂きました.
(かずさん,叔父様,ありがとうございます!)
その名は,「KIP」.
キップ?
ではなくて,(おそらく)ケーアイピーです.
清美(K)と今津ポンカン(IP)を掛け合わせた新品種で,まだ市販段階にはいっていない品種です.
試験栽培,ということで,限られた柑橘農家さんに苗木が配られているのでは,と想像しています.
一体どんな柑橘か想像がつかなかったけれど,新品種ということで飛びついて,数少ない収穫のところ購入させて頂きました.
そして食べてみると、事前に情報を頂いていたように,なるほど、「トロっと」した感じがあります。
おそらく房の中のツブツブ(砂嚢でしたっけ)の皮が薄く柔らかで,ジューシーなため,トロッと感じるのではないかと思います.
(普通のポンカンってどんな質感だったかなあ。どちらかというとつぶつぶ感がありませんでしたっけ.)
袋の薄皮は、ミカンより薄く、でもやや丈夫な感じです。
(ポンカンの薄皮はどんなだったか思い出せない・・・)
でも薄いので気にせず食べてしまえます。
そして何より、甘くってジューシーで美味しいです。
みかんより濃い,オレンジに近い味です.
種が多いという説明でしたが,一房に何個もある訳ではなく1個につき数個程度なので, 別に気にならない程度だと思いました。
こぶりで可愛いので、一度に何個も食べてしまいます。
なんて美味しい、ケーアイピー(呼びにくいけど)。
皮が薄く、皮と実がぴったりくっついているので、以前作ったタンカンのビネガー漬けをこちらで作ってもよさそうです。
(でも皮が剥きやすく丁度いいサイズのため、何か作る前になくなりました・・)
それにしても,柑橘ひとつとっても,最先端の技術が確実に暮らしに反映しているのだな,と思います.
果樹試験場は,一年に何十品種も開発し,味や育てやすさなどの観点から厳選されたものだけが名前をつけてもらって,市場に出てくるのです.
開発途上の交配の例をみてみると,仮名がついていればいい方で,単に両親(?)の名前がつけられているものも多数.
清見×じゃばら,日向夏×デコポン,河内×じゃばら,レモン×じゃばら,レモンン×三宝柑,などなど・・・.どんな実がなるのかなあ・・・.
タレント一人デビューさせるのより,時間もかかっているし,関係者の数も多いのではないかと思います.
KIP,いつかデビューする日が来るのでしょうか.
村一番の歌上手の女の子の芸能界入りを,ひそかに見守っているおじちゃんのような気分です.
デビューしたら嬉しいなあ.
「あの娘はさあ,ういっく,いつか有名になると思ってたんだよねえ.わしの見る目は確かだったんだよ,うんうん.ういっく.」って,酔っぱらっちゃうなあ.