採集生活

お菓子作り、ジャム作り、料理などについての記録

コルシーニのパネトーネ(カルディ)

2021-12-20 | +パネットーネ・コロンバ

床下断熱リフォームの用事で実家に行ったとき、駅の改札を出てふと顔を上げると、カルディの看板が。
なんと。
駅ビルにカルディが!
何年前からあったのでしょう。ずっと下を向いて歩き過ぎていたせいで、知らないままでした。

この時期、例のアレがあるかも、と期待して行ってみたら、ありましたよ~。
パネトーネ☆

アロエシロップ漬け

大小ふたつあり、
大きい方(1kg):コルシーニ  Corsini
小さい方(500g):キオストロ・ディ・サロンノ Chiostro di Saronno
の2種類です。

小さい方は、以前コストコで買ったもの(クラシコ、チョコ)と同じメーカーのように見えます。


このときはイータリーのムッツィ・トンマーゾの1kgのがほぼ丸々残っている状態だったので迷いましたが、
実家でも少し消費を手伝ってもらえばいいや、ということで、大きい方、コルシーニのパネトーネを買ってみることにしました。
お値段は、税込み2580円、イータリーの半額ちょいくらいです。
かなりのお手頃価格だと思います。


アロエシロップ漬け

素敵なタグがついていました。

アロエシロップ漬け

あと、カタログみたいなものも。
このメーカー Corsini Biscotti社は、トスカーナ地方のビスケット、お菓子、パン屋さんだそうです。
三代前(祖父)が、その父親(曽祖父)のやっていた家族経営の小さなパン屋さんを受け継ぎ、企業にしてきたとか。
トスカーナ名物カントゥッチーニ(いわゆるビスコッティ)ほか、今では140種類もの製品を作っている企業だそうです。

パネトーネも、クラシコ、3種チョコ、マロングラッセ、アンズ、バター抜き100%トスカーナオリーブオイル、の5種、作っているようです。


さて、カルディにあったのはクラシコ。

アロエシロップ漬け

包み紙の中は、簡易な箱で固定されていました。
これは、底も上もあいていて、箱とは呼べないようなものですが、パネトーネをつぶれにくくする効果は十分です。



アロエシロップ漬け

横からみると、それなりに高さが保たれています。

コルシーニのパネトーネ

切ってみると、ふっくら感がよく分かります。
色は、とても綺麗な黄色。
フルーツも多めにちりばめられています。

コルシーニのパネトーネ(カルディ)

コルシーニとムッツィを並べてみました。
紙の型の高さは一緒だと思うのですが、その上のふくらみが、コルシーニがだいぶ高いです。
やはり簡易とはいえ紙箱で守られているだけのことはあります。
コルシーニがより黄色く、ムッツィは少しくすんだ色合いですね。

つぶれ具合は、味には基本的には関係ないはずですが、ハレのお菓子であるパネトーネなので、やっぱりつぶれていない方が嬉しい気がします。

食べてみると、とてもしっとりで好印象☆
生地部分がとてもしなやかでやわらかく、真綿のよう。いわゆるパネトーネらしい、独特の感触があります。
薄ーく柔らかに裂けるような感触があります。
(ムッツィはそうでもなかった)

油脂もそれなりに感じる、リッチな風味。
ちょっと不思議だったのは、後味がうっすら粉っぽいところ。
何のせいかしら。
基本的にはしっとりしているのですが。
粉っぽさはいやな味ではないし、生地のおいしさはムッツィより上かな、と思いました。

店頭で買えて、しかもお手頃価格、味も美味しい、これはお買い得なパネトーネではないかと思います。
カルディ、さすが。

コルシーニのパネトーネ(カルディ)
コルシーニのパネトーネ(カルディ)

原材料:(イタリア語の方からの訳。違ってたらごめんなさい)
小麦粉(タイプ0)、バター、サルタナ、オレンジとチェドロの皮砂糖漬け、砂糖、平飼い卵の生鮮卵、天然酵母、脱脂乳、ブドウ糖果糖液糖、蜂蜜、乳化剤、塩、天然香料


小麦粉は、パンなどに使う、タイプ0を使っているようです。
それで、生地が薄く裂けるような感じなのか・・・。
ケーキなどに使う粉、タイプ00のパネトーネも多いと思うのですが、タイプ00だと、スポンジケーキのようなフワフワ感が強い気がします。

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イータリーのパネトーネ:ムッツィ・トンマーゾのクラシコ

2021-12-16 | +パネットーネ・コロンバ

イータリーで買ったパネトーネの記録です。


3つめ(最後)は、ムッツィ・トンマーゾのクラシコ。

イータリーのパネトーネ

右上の大きなものがそれです。

メーカー名としては、アンティカ・パスティッチェリア・ムッツィ社。
その会社によるブランド(コレクション)のひとつが、創業者の名前をつけた「ムッツィ・トンマーゾ」のようです。
イータリー限定のコレクションとのこと。
(業界の方の情報によると、通常のムッツィ社のパネトーネより、少し価格を抑えた製品のようです)



紙包みをあけてみると、補強の厚紙がありました。

イータリーのパネトーネ



でも、補強の厚紙の高さが足りず、上はずいぶんぺったんこになっています。
イータリーのパネトーネ

厚紙には、おそらく昔の包み紙を生かしたと思われる、レトロな模様と、文字が(イタリア語)。
イータリーのパネトーネ


切ってみました。
右が、ムッツィ・トンマーゾ。
(左は、また後日記事にする予定ですが、カルディで買ったコルシーニ)。
イータリーのパネトーネ
ドーム部分がへしゃげてしまったせいか、それとももともとか、背が低く、目が詰まり気味です。
色は、少しくすんだたまごいろ(コルシーニの方が明るい黄色)。

食べてみると、冷たいままだと生地はぽそぽそで、甘さは控えめに感じ、オレンジピールのジーンとしたほろ苦さがよく分かります。
暖めると生地のしっとり感が少しもどり、甘さ、香りなどの風味がよく分かります。やはりオレンジピールの後味がほろ苦め。いろいろなパネトーネを食べましたが、これはオレンジピールが特徴的かなーと思いました。

作りたて、というフレッシュな感じはあまり感じられませんでした。
納期に間に合うようにあらかじめつくっておいて、前もって送っておいたのかなーという印象でした。
今年、イータリーの中ではこのパネトーネが本命だったのだけれど、美味しいことは美味しいですが、「これこれ、これがパネトーネ☆」という感動にはちょっと欠けたかなーと思いました。

イタリアで買う価格は、去年のスカルパートと同じランクでしょうか。
(日本で買っても同じくらいかな)
だとしたら、スカルパートが印象がよかったかな?、と思いました。


イータリーのパネトーネ

原材料:
小麦粉、バター、レーズン、オレンジ・シトロン砂糖漬け、砂糖、卵黄(卵を含む)、酵母、脱脂乳、異性化糖、はちみつ、食塩、pH調整剤、乳化剤、香料



イータリーには、もう1ブランド、ヴェルガニVerganiのパネトーネもありました。
そっちはどうなのかなーと12月中旬に東京駅のイータリーに行ってみたところ、すべてのパネトーネが売り切れ状態でした。

(去年から狙っていた輸入食材店ピアッティ取り扱いのジャンベルラーノのパネトーネは、今年も逃してしまいました。無念・・・。)

でも、カルディのと、あともう何種類か、パネトーネを味わう機会があり、今年は去年よりは「目に炎マーク」という感じではないです。
ぼつぼつ記事にしていきますね。

コメント (7)
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イータリーのパネトーネ:ムッツィ・トンマーゾの洋梨とチョコ

2021-12-13 | +パネットーネ・コロンバ

イータリーで買ったパネトーネの記録です。

イータリーのパネトーネ

ボニファンティ(記事はこちら)、そしてムッツィ・トンマーゾのクラシコと、洋梨とチョコレートの3つを買ってみました。


洋梨とチョコレートは、今回は試食、ということで小さいものを。
パネトーネのフレーバーの中ではこれが一番好き、という言葉もイタリア在住の方のブログか何かで読んだことがありますが、私としては、洋梨ってどんな風味なのかうまく想像できない感じ。
美味しいようならば来年大きなものを買おうかな、と。


お試しサイズのこれは、100gぽっちり。

イータリーのパネトーネ

パネトーネは、1kgくらいの大きなかたまりのほうがそれらしい豪華さと味わいのような気がしますが、ちょっと味見したいときにはこういうのも便利ですよね。


切ってみました。

イータリーのパネトーネ

小さいだけあって、気泡がしっかり縦にのびています。

味は、えーと、まあまあかな。
洋梨砂糖漬けは、とても微かな味わい。
洋梨といえば洋梨ですが、オレンジピールのようなしっかりした香りはないです。
どちらかというと、チョコレートの隠し味的な位置づけかも。
(フローラル系のチョコレートが好きなひとは、洋梨+チョコチップの組み合わせは好きかも)

チョコチップパネトーネにしては、(洋梨の分)複雑な風味で美味しいような気もします。
ただ、チョコチップが小さいし少ない。
(このミニパネトーネ用に小さい粒を使っているのか、大きなパネトーネもそうなのかは不明です)
パネトーネの中のチョコチップは、一度とけてかたまり感はなくなりがちですが、それにしても、粉のようなチョコチップだなーという印象でした。

他のブランドは、また違う洋梨、チョコチップかもしれませんが、
チョコレートと組み合わせるなら、オレンジ系もしくはコーヒーとかが好みです。
洋梨チョコチップパネトーネは、ま、来年以降も買わなくていいかな、と思いました。


イータリーのパネトーネ

原材料:
小麦粉、卵、バター、砂糖、チョコチップ、洋梨砂糖漬け、牛乳、酵母、グルコースシロップ、食塩、ココアバター、乳化剤、香料、酸味料。



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イータリーのパネトーネ:ボニファンティのクラシコ

2021-11-18 | +パネットーネ・コロンバ

パネトーネシーズン、始まってますよ☆


昨年予習して待ちかねていたはずの、予約販売を行っていた2件(イータリーとピアッティ)、どちらも時期を逃してしまいました。
(だってあまりに早すぎる・・・)

仕方がないのでイータリーの実店舗に行ってゲットすることにしました。
11月3日販売開始で、(たまたま東京を通る用事があり)4日に突入!
東京駅の丸の内側、駅ナカのショップですが、改札口の外でした。


本命は、昨年、コメント欄で勧めて頂いたムッツィ・トンマーゾですが、折角なので他にも買ってみました。
ネットショップでは売り切れのものも、ちゃんとありましたよ☆

イータリーのパネトーネ

じゃん。
3つ買いました。

ムッツィ・トンマーゾ社 クラシコ 1キロ
ムッツィ・トンマーゾ社 洋梨とチョコ 100g
ボニファンティ社 クラシコ 500g

このほか、ベルガーニ社のもの(750g缶入り)もありましたが、今回は買いませんでした。

まずはボニファンティから試してみます。

イータリーのパネトーネ

下半分が紙箱で、透明セロハン包み。


イータリーのパネトーネ

原材料は、小麦粉、レーズン、バター、砂糖、卵、酵母、オレンジピール加工品、シトロン加工品、転化糖、はちみつ、粉乳、食塩、ココアバター、乳化剤、香料。

この原材料は、使用量順ではないような気がします。
レーズンが砂糖や卵より多く使われているってことあるかしら?



イータリーのパネトーネ

表面は、クープがぱっかり開いてしっかりふくらんだ様子。


イータリーのパネトーネ

断面。
ふくらみがあまりつぶれていなくて、ドーム型を保っています。

ところどころに大きな気泡。
干しブドウやオレンジピールが割と多めに散っています。
干しブドウは、濃い紫色で、割と大粒のもの。サルタナではなくレーズンということかな?

色は、この写真ではそこそこ黄色く写っていますが、やや白っぽい感じ。

食べてみると・・・

なんか、ぽそっとしてる?
パネトーネ独特のしっとりした独特の生地感がなく、生地の香りもあまりしません。
電子レンジであたためても、しっとり感や香りはあまり目立たないまま。
バターや卵、発酵生地、フルーツ、どの香りも印象が薄いです。

うーん、美味しいけど、あんまりパネトーネぽくないかも? 
(スーパーで売られている大量生産パネトーネに、期待しちゃだめなのかもだけど)
これだったら、昨年買ったスカルパート社のパネトーネの方がいいかも・・。

値段で比べると、
ボニファンティ社クラシコ 1キロ 4000円
ムッツィ・トンマーゾ クラシコ 1キロ 4300円
ベルガーニ社 クラシコ 750g缶入り 4980円 (缶代及びかさばるので輸送コストも割高と思われる)

本体価格にさほど差はない気がしますが、クオリティはだいぶ違うのかもしれません。
(それとも500gだから焼きすぎでパサついたのかな)



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パネトーネクラシコ(Pasticceria Besuschio)

2021-02-22 | +パネットーネ・コロンバ

パネトーネ関連記事、これで最後になります。


お友達から頂いたイタリアの発酵菓子、大きい方はパネットーネクラシコです。

パネトーネクラシコ

大きい箱が、パネットーネ1キロサイズです。
縦長の形状です。

今年買った中では、こちらのものと、あとジャンドゥーヤパネットーネが背が高い形状でした。
そのほかは直径が大きく背が低いタイプ。
こちらのサイトによると、背が高いものをミラノタイプ、背が低いものをガルップタイプ、と呼んだりするようです。
ガルップGalupというのはこのタイプのパネットーネを作りはじめた(?)お菓子メーカー。
イタリア北部、ミラノのあるロンバルディア州の西隣のピエモンテ州の会社です。
フランスとの国境山脈の山すその街にあるようです。)

パネトーネクラシコ

お店は、Pasticceria Besuschio (パスティッチェリア・ベススキオ?)。
1845年創業の由緒あるお菓子屋さん。
ミラノの西、車で1時間弱のところにあるAbbiategrassoという町にあるお店です。
今は5代目のお父さんと6代目の若いイケメンパティシエさんでやっているそうです。


とっても背が高く見えたので長さを測ってみました。
(ただし、これまでのものは計測を忘れているので、比較にはなりませんが・・)

パネトーネクラシコ
パネトーネクラシコ

直径が17cm、高さが18cmでした。
縦長かと思いましたが、直径と高さ、ほぼ同じくらいでした。


それでは断面を☆

パネトーネクラシコ

わー、綺麗~。

明るさを変えてもう一枚。

パネトーネクラシコ

この写真だと黄色みが薄く白っぽく見えますが、もうちょっと黄色かったです。
大き目の縦長の気泡が点在して、とても力強い感じ。
気泡の内側はつやつやしています。

パネトーネクラシコ
パネトーネクラシコ

千切ってみると、山食パンのように、縦に裂ける構造がはっきりわかりました。
今年食べた中では、一番コシのある食感。
かつ、しっとりもっちり。
香りは、全体に控えめ。何かの香りでインパクトを与える、というよりは、全体の美味しさとバランスで勝負しているような、さすが老舗の味、という印象です。

先ほども参照したこちらのサイトによると、最近のイタリアのパネットーネは、その特徴から二つに分けられるようで、一つはクラシック(シンプル、伝統回帰的)、もう一つはバロック(リッチ、贅沢追求的)。
前者はひとことで言えば香り控えめ、生地はパンに近い感じで、後者は砂糖漬けフルーツや生地の香りが強く、ふんわりとエアリーで繊細な食感なのだそう。一時期は、後者のバロックタイプが人気でしたが、最近はクラシックを好む作り手が増えているのだそうです。

今年買ったものを分類すると、このベススキオのものがクラシック、それ以外がバロックかもしれません。
(こんなにしっかりコシのあるものはほかになかった)
昔はこういうパンのようなタイプが主流で(老舗ベススキオはこちら)、段々リッチなお菓子方向に進化し、いままたパンタイプも支持者が増えつつあるのかも。

このお菓子屋さんのfacebookの動画つき投稿で、焼きあがったパネトーネの断面を押しているのですが、クッションのように反発しています。
くなくなのソフトタイプでは、こうはならないかなと。


パネトーネクラシコ

原材料は・・
小麦粉、バター、卵黄、レーズン、砂糖、オレンジ砂糖漬け(オレンジ、グルコースシロップ)、母酵母、チェドロ砂糖漬け(チェドロ、グルコースシロップ)、オレンジペースト(オレンジ、砂糖、グルコース)、ヒマワリ蜂蜜、バニラ、塩


他のパネトーネは、小麦粉としてタイプ00(薄力粉相当)と書いてあるものがありました。
こちらのものは、詳細は書いてありませんが、パン用小麦粉を(部分的にでも)使っているのではないかと思います。
(逆にいえば、ふわふわタイプを買いたい場合は、小麦粉がタイプ00のものを選ぶといいのかも)



この冬はおそらく平均的イタリア人を超えるペースで、パネットーネをもりもり食べてしまいました。
そんなに体重増はなかったのですが(最近体操アプリ、頑張ってるの!)、いくつか不都合な点が。

・美味しい甘いお菓子を長期間にわたって食べ続けて満足してしまったせいかどうか、いつものピールチョコがけ作業が全然乗り気にならず・・。
・ふんわりした美味しいものが常にあったので、何もなくなると大変にさみしい。
 冷凍庫をどうにかしてあけて、少しだけでも冷凍しておけばよかったか・・・。 
・ダンナサマはふんわりしたものが好きなので、私が作るようなずっしり系バターケーキよりもパネットーネの方が好きみたい(いや、私もそうなんだけど)。で、「パネトーネ、作らないの?」と言われてしまうと、プレッシャー・・。発酵ものって苦手だし、特にパネットーネは作れる気が全くしない・・・。


次の冬が早くこないかな!!

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発酵生地のお菓子(Pasticceria Besuschio)

2021-02-17 | +パネットーネ・コロンバ

今年はパネットーネ研究がとってもできた年でした。

というのも、ジャンドゥーヤパネットーネを食べ終わった頃、イタリアのお友達が、
「ミラノ近郊の歴史あるお菓子屋さんのパネットーネを送りますね」
と言って送って下さったものが届いたのです。
(発送は年明け早々くらいで、到着はその10日後くらい)
(Aさん、ありがとうございました!)


届いたものは、こちら。

パネトーネ生地のお菓子Crakele

大小ふたつあって、大きい方がパネットーネクラシコ、小さい方はパネットーネではないですが、やはり発酵生地のお菓子です。
今回は、この小さい方についてご紹介します。

パネトーネ生地のお菓子Crakele

お店は、Pasticceria Besuschio (読み方は、パスティッチェリア・ベススキオでいいのかな?)。
1845年創業の由緒あるお菓子屋さん。
ミラノの西、車で1時間弱のところにあるAbbiategrassoという町にあるお店です。
今は5代目のお父さんと6代目の若いイケメンパティシエさんでやっているそうです。

日本でこの年代は、江戸時代の弘化2年頃で、12代将軍徳川家慶(いえよし)の時代です。
(8年後の1853年がペリー来航の年。で、国中てんやわんやのときにこの将軍は急死しちゃってます)
弘化年間創業の老舗、このサイトにあるだけでもいくつかあるようですが、創業時とは業種・業態など変わっている場合が多い模様。



パネトーネ生地のお菓子Crakele

中には、補強用の木の輪っかで囲われたお菓子が。
Crakele(クラックル?)という名前のもののようです。

パネトーネ生地のお菓子Crakele

木の輪っかは、お菓子とピッタリという訳でもなく、割とカパカパでした。
(日本ならプチプチを入れそうなところですね)


パネトーネ生地のお菓子Crakele

さてさて、袋から取り出してみました。
表面は、ゴツゴツしたコーティングがしてあります。
固めのクッキー?メレンゲ?生地で、ヘーゼルナッツがごろごろ。

パネトーネ生地のお菓子Crakele

断面!
つややかな生地で、とっても大きな気泡です。
おいしそう~。
この大きな気泡から分かるように、しっかりした弾力があります。

パネトーネ生地のお菓子Crakele

材料をみてみましょう。
タイプ0小麦粉、バター、マロングラッセ、卵黄、レモンピール(レモン、グルコースシロップ)、砂糖、牛乳、母酵母、destrosio(?)、粉乳、バニラ、ひまわり蜂蜜、バニラ、トンカ豆
GHIACCIA(表皮部分?)
砂糖、ヘーゼルナッツ、卵白、ジャガイモ澱粉、トウモロコシでんぷん、カカオ、ヘーゼルナッツパウダー(砂糖、ヘーゼルナッツ)


材料をふまえてよく味わってみると、なるほど、生地部分はしっとりしつつコシもあり(パン用粉のタイプ0だから?)、シュー生地の内側みたい。(今年買ったほかのパネットーネは薄力粉相当のタイプ00使用で、ほわほわのケーキ風のものが多かったです)
生地自体の甘さはしっかりあり、時折マロングラッセの甘くほっこりした食感にあたります。
風味としてはレモンピールのほろ苦さがじんわり余韻に残ります。
(トンカ豆の風味は、自分がこれまでトンカ豆を食べたことがないためよく分かりませんでした。)

表面はヘーゼルナッツののったゴツゴツしたメレンゲ風生地。
甘さは強めですが、ヘーゼルナッツが香ばしいです。

とっても複雑な構造で、例えばマロングラッセとレモンの組み合わせというのも自分ではまず考えつきませんが、美味しい~~~☆

小さ目のサイズなので、さっさと食べ終わらないようにセーブするのが大変でした。



パネットーネという名前はついていませんが、こういう発酵生地のお菓子、この時期いろいろなお菓子屋さんで作られているのかもしれません。
冬のイタリア、美味しいものが沢山ありそうです。

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ジャンドゥーヤパネトーネ(Cannavacciuolo社)

2021-01-27 | +パネットーネ・コロンバ

イタリアアマゾンで買ったパネトーネの、2個め。
ラストパネトーネはこちら。

Cannavacciuolo社パネットーネ

Cannavacciuolo社のジャンドゥーヤパネットーネです。
本当はこのメーカーのクラシコを頼んだのですが、手違いでこれが来ました。
ま、チョコ味は好きだからいいことにします。

1キロのパネトーネは、低面積がもっと大きく、背が低めのものが主流な気がします。
このメーカーは、背が高くてカッコいい気がして、選んでみたのでした。


Cannavacciuolo社パネットーネ

中身はこんな感じ。
表面には、(メロンパンのような)ココアクッキー生地と白いお砂糖をのせて焼いてあります。


Cannavacciuolo社パネットーネ

断面。
ほどよい黄色の生地。
ちょっとしたチョコレートトリュフくらいのサイズの大きなジャンドゥーヤがごろごろと入っています。
気泡はそれぞれが大き目。今シーズン買ったパネットーネの中で、一番大きな気泡です。


Cannavacciuolo社パネットーネ

断面アップ。
「きめ細かくなめらか」とは別系統の、ぷくぷく大き目の気泡です。

最近は気泡大き目のパネットーネも出てきているようで、フランスパンか?というような不ぞろいな大きな気泡のものもあるようです。


味見してみました。
香りは、開封した当初は、オレンジでもなくバニラでもない(もしくは、オレンジのようなバニラのような)感じ。香りって、今シーズン買ったもの、全部違っていて面白いです。

香りは実は時間が経つと変化します。
最後の方になってくると、バニラの香りは目立たなくなって、オレンジのような香りが強めに。
バニラの香りが飛んだのか、それとも何か発酵的な作用によるものか・・?(焼いたからもう酵母はいないのかな)

食べてみると、表面のクッキー部分は(生地よりも)甘め。
生地は、特に最初はオレンジ風味が弱めだったので、ジャンドゥーヤとよく合って、美味しいです。
ジャンドゥーヤ用に生地の風味を調節しているのか、クラシコと同じなのかはよく分かりません。

最初、いつものように少し温めてしにょしにょにして食べてみました。
そうすると、とっても柔らかで美味しいものの、ジャンドゥーヤが溶け気味になってしまって、穴からぽたりとお皿に落ちてしまったり。
なので基本的には、冷たいまま食べていました。
こうするとジャンドゥーヤがほどよい固さかつクリーミー。生地は、ほわほわのバタークリームを食べているような、しっかりしつつも口どけがいい、なんとも言えない食感。
例えるならば、シュー生地の内側の膜みたいなところのような食感かしらん・・・。

イギリスパンのようなきめ細か系と、あわあわ気泡大き目タイプは、かなり食感が違います。
どちらもそれぞれ魅力的な味わい。
これは、来年も両タイプ買わねば・・と思うのでした。


今回わざわざ選んで買った、底面積小さ目、背が高めタイプなのですが、これは、ちょびっとだけ食べたいときには少々不便な気がしました。
底面積大き目(背低め)と小さ目(背高め)、同じ角度でカットすると、ほぼ同じ分量になるはずなのですが、弧の長さが違います。ということは、底面積小さ目(背高め)は、小さな角度でカットすると、ヘラヘラの薄いスライスになってしまうということ。
パネトーネは、(私としては)それなりの塊で食べたいと思うので、厚切りにしやすい底面積大き目の方が、切りやすかったです。

この背高パネトーネの場合、少量食べたいときには、それなりの角度(厚さ)で切ってしまって、上下に切り分けてダンナサマと分けて頂くことにしました。
(上の甘いクッキー生地は、私はなくてもいいと思ったので、上側がダンナサマ、下側が私)


Cannavacciuolo社パネットーネ

原材料
小麦粉00番(小麦粉、小麦グルテン)イタリア産、ミルクジャンドゥーヤ19%(砂糖、ヘーゼルナッツ、カカオバター、全粉乳、カカオペースト、乳化剤。カカオ分26.6%)、遠心分離バターイタリア産、砂糖、卵黄イタリア産、水、母酵母、オレンジピール砂糖漬けのペースト(オレンジ皮、果糖ブドウ糖シロップ、砂糖)、レモンピール砂糖漬けのペースト(レモン皮、果糖ブドウ糖シロップ、砂糖)、小麦酵素、百花蜂蜜、バニラパウダー

表面:
砂糖、ミルクチョコレートチップ、グラニュー糖、アーモンド、卵白、杏仁、ヘーゼルナッツ、米粉、ジャガイモ澱粉、柑橘の食物繊維、カカオパウダー

小麦粉は、薄力粉的な00番に加え、グルテンも追加しているようです。
気泡大き目で背が高めのしっかりした生地を作るためでしょうか。

生地には、レモンピール成分も入ってたようでした。ぼんやりしてて気づかなかったけど、オレンジだけではない複雑な香りがあったかも・・・。

遠心分離バターとありましたが、日本ではあまり聞かないワードです。
イタリアではバターの製法にいくつか種類があるのかも・・?

あと、別になくても、と思ってアップの写真も撮り損ねた表面のコーティングですが、なんかいろいろな材料が入っていてびっくり。米粉とか、杏仁とか。
研究の成果のこの配合なのでしょうね。

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マロングラッセパネトーネ(T'a Milano社)

2021-01-22 | +パネットーネ・コロンバ

国内のネットショップで買えるパネトーネを探すのに、両目に炎マークが入った状態になっていたのでした。
で、ようやく1個みつけて注文しても、その炎は消えず。

「イタリアのネットショップならたっぷり品物用意しているんじゃない?ふん!」
と鼻息荒くしながら探し回ったのでした。
といっても、イタリアのショッピングサイトには詳しくないし、イタリア語で検索できないので、探すことができたのはイタリアアマゾン。
でも、イタリア人は、わざわざアマゾンで買ったりしないようで、思ったよりもかなり品薄。
レビューも、イタリア以外のヨーロッパ圏からのものが多いです。

少ないとはいえ、日本で探せた以上に、いろいろなメーカーやフレーバーのものがあります。
「買うんだったらどれがいいかな~」と見ているだけのつもりが、
「日本に送ってくれるのはどれ?」になって、で、ここまで来ちゃえばあとは
「どれにしようかな」
「どうせ送料が掛かるし、買うなら2個だよな」
となってしまう訳です。

海外発送している取次店(Ferrari & Arrighetti)の取り扱いの中から選んで、2種類買ってみることにしました。
選んだ条件は、まずは輸送のリスクをなるべく減らすために箱入り。
あとフレーバーとしては、チョコ以外で何か面白いものを・・・。

選んだものは
Pasticceria Cosmo社の コーヒー生地でアプリコットとキャラメルチョコレート、トンカ豆入り
(コーヒー生地のパネットーネにとても興味があって、あと非常に変わった具・風味の組み合わせがとっても挑戦的だと思ったのです。
レビューに高評価が書き込んであったというのもあります)
Cannavacciuolo社のクラシコ
(やっぱりオリジナルフレーバーは外せないですよね)


あとは発送だなあ。
立て込んでいるこの時期、きちんと発送してもらえるのだろうか。まあ、最悪届けばいいかな。
丁度実家に行っている時期に重ならないといいけど・・・。
いろいろ危惧していましたが、アマゾンなので発送通知がちゃんと来て、年内に受け取れるように届きそうでした。

(届くのを待っている間も、パネトーネ検索熱は冷めず・・)

DHLのトラッキングを見守っていたところ、12/16に発送、イタリアミラノから、ドイツライプツィヒを経由して日本に到着。
12/21に無事届きました。

わくわくしながら箱をあけてみると、箱がひとつと、横倒しになった包み紙がひとつ。

包み紙???
なんで包み紙?あれ?


TaMilano社パネトーネ

包み紙なのはこのひと。
私、二つとも箱入りを頼んだよね?

調べてみると、届いたのは、
T’a Milano社のマロングラッセ
Cannavacciuolo社のジャンドゥーヤチョコレート

え、全然ちがくない?
ひとつはCannavacciuoolo社はあってるけど、フレーバーは違うし、もう片方はメーカーもフレーバーも違います。
さすがイタリア、やらかしてくれました。

届いてすぐ、アマゾンへ問題報告。
ちゃんと連絡が来るか心配でしたが、翌日には返信が来て、お詫びと、40ユーロの返金が。
商品一個分の金額だけど、送料はもっとずっと払ってるんだけどなあ。
一つたりとも自分が頼んでないものを送られて、送料と品物代払うのか―。むーん

でもまあ海外からの買い物はこんなものですね。
イタリアだし、何か届いただけありがたいと思わないといけません。


Fujika:「マロングラッセとジャンドゥーヤ、なんか頼んだ人の趣味が分かるよね。
うちのクラシコとコーヒーが届いちゃって、あっちは、うげ、って思ってるかもね」
ダンナサマ:「いや、そうとも限らないよ。 送り先二か所の取り違えじゃなくて、ずらっと並んだ沢山の梱包箱、全部一個ずつずらして伝票貼っちゃったのかもよ。」
Fujika:「うお、その手があったか」
ダンナサマ:「で、最後まで来て荷物が一個足りなかったり余ったりして、まあいっかー、みたいな」
Fujika:「わー、ありえる~。そうだとすると、被害者何人だろうね~」

我々の、イタリア輸送力への評価が低いのには実は理由が。
名付けて、「ダボス荷物騒動」。

2003年だからもう17年くらい前のことですが、E先生とイトウさんが一緒に欧州方面の海外出張に行ったのでした。
ナポリからダボスに向かうアリタリア航空チェックイン時、E先生が、
「あー、スーツケース、一緒にチェックインしたるわ。プライオリティで扱ってもらえるし」
と親切心で申し出てしまったのでした。
ところがこんな時に限ってロストバゲージ。
(ミラノでの乗り継ぎ時間がとても短かった)

ダボスでお会いしたところ(私もダンナサマについてダボスに行ってた)、E先生とイトウさん、えらく薄着でカジュアルな恰好。
9月なのに小雪の舞うダボスで、用意した暖かい衣類はスーツケースの中。南イタリアの夏服のまま二人とも困り果てていました。
E先生は、しばらくのダボス滞在の後、別の用事でフランス、そしてイギリスに向かいます。一方イトウさんはE先生よりは長くダボスにいますが、その後は日本へ直帰。
二人ともダボスにいるうちに二つの荷物を受け取りたいのですが、E先生の出発が迫っています。
結局、
「大きな緑のスーツケース(E先生)はフランスへ、小さな銀色のスーツケース(イトウさん)はダボスへ」
というように航空会社に指示。
外野はワクワクしながら見守っていましたが、ダボス滞在中のイトウさんから、
「ボクんとこ、緑のスーツケースが届きました~」
という報告が。やっぱし。
アリタリア、やらかしてくれました。

その後、E先生はあちこちの出先からスーツケースを駒のように動かしつつも、結局一度もつかまえられず。
帰国後、一度も開封されなかった悲しい緑色のスーツケースが、世界を巡ったのちに自宅に届いたのでした。



閑話休題。
「私の」パネトーネに思いを馳せつつも、届いたものを食べてしまうことにします。
まずはT'a Milano社のマロングラッセパネットーネ。
この会社は名前の通り、ミラノ郊外に工場を持ち、高品質なチョコレートでも有名なところだそう。
(チョコレートについては、家具屋さんのカッシーナの実店舗で取り扱いがあるようです)

今回フレーバーを選ぶとき、マロングラッセは一番に除外していたものでした。
マロングラッセ自体は嫌いではありませんが、パネトーネには入れなくていいかなあ。
パネトーネ自体、十分甘くておいしいので、チョコより甘いくらいのマロングラッセを入れることもないかなあと。

さてさて、カットしてみると。

TaMilano社パネトーネ

上と、あと前後左右、ややつぶれて丸が四角くなっているせいだけではなく、とてもきめ細かい生地。
レーズンくらいのサイズのマロングラッセが、ちらほら散らばっています。

例によって、電子レンジで数十秒あたためて、しっとりくなくなにして食べてみました。
生地はとても柔らかくきめ細かく、美味しいです。組織としては、スカルパート社のものよりややお菓子(ケーキ)寄りの印象。
香りとしてはオレンジ系の香りが強いかも。あと蜂蜜も感じます。
マロングラッセの味は、オレンジぽい生地の味にやや消され気味かな・・。
もしこれにマロングラッセが入っていなくても、幸せは減らない感じ。
この生地は、クラシコと同じ生地なのかなあ。だとしたら、クラシコの具(柑橘ピールや干しブドウ)が入っていた方が、幸せがアップする気がしました。

あと、食べているときは気づかないのですが、油脂がたっぷり含まれているので、ふんわり軽いからと調子に乗ってぱくぱく食べると、少し胃もたれします。
パネトーネ全般にそうかもしれませんが、冷えた状態で食べてみるとバターが固まって固くなり、まるでバタークリームみたいになるのです。

マロングラッセが好きな人は、パネトーネもマロングラッセ味を選ぶのかな。
私だったら、もしマロングラッセを入れるならば、コーヒー生地で食べてみたいです。
あと、甘くないホワイトチョコチップがわずかに入っててもいいかも?

自分のチョイスではないので評価が厳しめになってしまいましたが、お友達にもおすそ分けしつつ、もりもり美味しく頂いたのでした。

TaMilano社パネトーネ

原材料
小麦粉、ブロークンのマロングラッセ25%(栗61%、砂糖33%、グルコースシロップ、天然バニラ香料)、バター、砂糖、卵黄、天然酵母(小麦粉、水)、蜂蜜、乳化剤、塩、全粉乳、天然香料、天然バニラ香料

あれ、すごくオレンジの香りを感じたのだけれど、原材料にない・・。天然香料?
ほかのパネトーネは、柑橘皮ペースト、みたいな材料があったりしたのでこれもそうかなーと思ってましたが・・・・。
私の味覚もあてにならない・・・。

 

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スカルパート社パネトーネ

2021-01-18 | +パネットーネ・コロンバ

さてさて、この冬のパネトーネ爆買い記録、続きます。

シチリアのお店(Forno Impero)をぽちってしまった後に探したのは、日本のショップ。
イタリアのいいものって、きっと日本に入ってきているはずよね?

で、主に楽天市場とアマゾン、あと、ざっくりグーグル検索もやってみました。
(コメント欄で教えて頂いた「イータリー」、そういえば東京駅内のお店に立ち寄ったことがありました。
お店の名前は知らない訳ではなかったのに、検索してみることを思いつかず、無念!)


狙っていたのは、ほどほどのお値段で、1キロサイズ(パネットーネは大きい方が美味しいと思うので)、フレーバーは、クラシコタイプ(チョコのはもうコストコので食べたし)、もしくはほかのフレーバーにしてもクリーム注入のないもの、でした。
しかし、まず、1キロというサイズのものが少ないです。
イタリアの、とくにいいものは、かなり輸入されているはず、と信じていたのですが、値段が高くなりすぎるし、大きいものは好まれないのか・・。(探してるサイトも不十分だったかもだけど)

これはいいかなーと目に留まったのはLoison(ロイソン)。
以前ウィーンで買ったコロンバと同じメーカーです。
が、お目当てのサイズのものは売り切れ。
12月初旬でも手配が遅かったのかしら!?

買おうと思っていたものが売り切れ、となると、アタマぷっつんしがちですよね(え、違う?)
両目の中が炎マークになってる感じで、ガンガン検索。

ようやく見つけたのが、トスカニーという楽天のワインショップ。
スカルパートというメーカーのパネットーネクラシコ、袋入り、です。
ヴェネツィアのあるヴェネト州の、老舗お菓子メーカー(中規模くらい?)だそうです。
税込み3800円くらい。
注文受付後にまとめて輸入手続きをし、その後宅配してくれるようで、注文後、しばらく待つスタイルです。

イタリアのスーパーマーケットだと、大手メーカー製のかなり美味しいパネットーネが5ユーロ未満から買えるそうです。
(値段と味は必ずしも比例してなくて、10ユーロのものより5ユーロの方が美味しかったりするのだとか)
これがイタリアでいくらなのかはわかりませんが、1000円くらいかしらん。
(日本に運ばれてくると3倍くらいになると聞いたことが。)
ま、値段のことはいいのさ。年に一回のお祭りだ☆


12月9日に注文、18日に届きました。
不覚にも外観の写真を撮り忘れ、サイトからお借りしました。

スカルパート社パネトーネ

こんな感じで、透明な袋に入っていました。
ただ、形状はこれとはちょっと違って・・・。

スカルパート社パネトーネ

紙ケースより上の部分が、ほぼぺっしゃんこ。
やっぱなー。
袋入りだとこうなるよなー。
どうせイタリアからの送られてくる時点で、大箱にどさどさ詰めるだけで丁寧な梱包はされていないだろうし・・・。
まあでも想定内です。こんなにぺしゃんこでも、さすが1キロ、かなりの高さがあります。

でも、濃い黄色の色合いがめでたいですよね☆
(コストコのはだいぶ白っぽかった印象)
切るだけでわくわくします。

スカルパート社パネトーネ

くっついていた栞。

スカルパート社パネトーネ

原材料
小麦粉、卵、レーズン、バター、天然小麦酵母、柑橘ピール(シチリアオレンジ、”diamante”シトロン、果糖ブドウ糖液糖、砂糖、濃縮レモン果汁)、砂糖、柑橘ペースト(オレンジ、シトロン、レモン、Mandarino tardivo di Ciaculli、果糖ブドウ糖液糖、砂糖、レモン果汁、酸味料)、乳化剤、卵黄、全乳、グルコースシロップ、天然香料、塩、脱脂粉乳。

ディアマンテシトロンというのは、主にカラブリア名産の表面がすべっとしたシトロンのようです。
シトロンというのはイタリアではかなり一般的のようで、柑橘ピールの材料としてよく出てきます。
(日本にあるビッグレモン(ポンデローサレモン)や、獅子柚子もシトロンの仲間みたいです。)

Mandarino tardivo di Ciaculliというのは初耳でした。
シチリアのパレルモ郊外チャクッリ地域の特産の晩生みかんのようです。
スローフードのひとつでもある伝統的な品種で、香りが強く、糖度が高く、皮が薄いのだそう。
ごく小規模にしか生産されていないもののようです。

(シチリア産パネトーネのオレンジピールはフランス産で、こっちはシチリア産だわね)

さて、お味ですが、これが、とっても美味。
(経験浅くて説得力ありませんが)パネトーネってこういう味、という味です。
生地は(電子レンジで復活させて)とってもしっとり、山形食パンのような縦に伸びる組織の感じがあります。
食べてみると生地全体から柑橘系のいい香り。
何種類か食べて気づいたのですが、パネトーネの香りに影響するのは柑橘ペースト・バニラ・蜂蜜(あとバターや発酵の香り)で、メーカーによりそれぞれの有無・強さが違って個性が出てきます。
これは、さわやかな柑橘(オレンジ系。例のシチリアみかんかしら)の香りが印象的。

全体的な甘さもちょうどいいです。
コストコのは、鋭い甘さが後に残る印象でしたが(ピールの原材料中の転化糖かと)これはそういうこともなく、大きなひときれを、簡単にぺろっと食べてしまえました。
レーズンやオレンジピールの分散もほどよい感じ。
(おいしくてついぱくぱく食べてしまったので、これがシトロン、というかけらには気づきませんでした・・)

味としては、パネトーネ・クラシコが食べたい人には「おいしかったよ☆」とおすすめ出来ると思いましたが、ぺしゃんこがちょっと残念だったかなー。
せっかくメーカーがぷっくりふくらんだめでたいものを作っているのに、それがお客さんのもとに届かないなんて勿体ない。
3,000円台におさまる感じで、箱入りだともっといいかなーと思いました。
(原価も送料も高くついて、多分おさまらないからこの形態になったのでしょうが)


■参考情報
スカルパート社2020クリスマス菓子カタログ (イタリア語サイト)
クリーム入りパネットーネが多くてびっくりです。最近の流行りなんでしょうか。

■イタリア産パネットーネがネットで買える日本のショップ(アマゾンは探しやすいので除く)
トスカニー(楽天市場)

イータリー
(コメント欄にて教えて頂きました。KAさんありがとうございます)
2020年の案内によると、予約期間は10/16-11/1。
取り扱いメーカーはボニファンティ社Bonifantiが定番で、2020年はそれに加え、イタリアで創業から200年以上の歴史を誇る老舗、アンティカ・パスティチェリア・ムッツィ社の「ムッツィ・トンマーゾ」があったそうです。
それぞれ、いくつかのフレーバー。クラシコのほかアマレナやオレンジ+チョコ、洋梨+チョコ、マロングラッセなど。

アルモニア
イタリアのマウロ・モランディンのパネットーネを取り扱い。
(後述のマンダリン東京オリエンタルのベーカリーシェフが参考にしたパネットーネのひとつ)
サイズは各種で、Lサイズはおそらく1キロで、約1万円。

ピアッティ
イタリア食材のネットショップ。
エミリア・ロマーニャ州のバルサミコ酢で有名なModena:
モデナのさらに山奥、Pavullo nel frignano:パヴッロ・ネル・フリニャーノ という村にある小さなお菓子屋ジャンベルラーノGiamberlanoのもの。
9月頃から予約して、12月の発送。
予約外でもいくつか販売しているようですが、あっというまに売り切れるようです。
コロンバの時期に検索してたまたまみつけ、どうしようか悩んでいる2,3日で売り切れてしまいました。

三越伊勢丹
(フード>パン>その他パンカテゴリ)
フラッカーロ・スプマドーロ社(Pasticceria Fraccaro)のクラシコ500gのもの。
この会社もヴェネト州の企業のようです。
同じメーカーのものがアマゾンにもあるみたいです。

日本で手に入るパネットーネのテイスティングレポート
ムッツイ・トンマーゾ、ボニファンティのイータリー取扱品のほか、イタリアのカンテリーノ、そしてシニフィアンシニフィエ、ラ・フィオッキなど日本メーカーのもの。アルコールとのペアリングも検討。

マンダリンオリエンタル東京のパネットーネ
パン部門シェフが研究してパネットーネを作っているようです。(最大600g)
ネット販売はなく、ホテル併設のショップでのみ販売。カフェでも提供。
(東京駅と神田駅の間くらいの場所)

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シチリア Forno Impero のオレンジパネトーネ

2021-01-12 | +パネットーネ・コロンバ

今年はパネトーネを爆買いしてしまいました。

事の発端は、しばらく前の、道の駅「大子」(茨城の北の方)。
那須で用事を済ませた帰りに寄って、ふと目についた、ラップ包みの素朴な黒糖蒸しパンと100円のお饅頭をかごに入れたのでした。
レジに行ってみると、予想をはるかに上回る、500円越えのお会計。
驚いて聞いてみると、素朴な黒糖蒸しパンが、なんと450円という強気プライス。
18cm丸型を6等分したような小さなお菓子で、バターも使っていなくて、ラップで包んだだけのものが、450円!
(いや、まあ、手間とか材料費とかいろいろあるし、東京ならこの値段でも普通だと思うけど、田舎の道の駅でこのような強気のものに出会うとは・・。)
引くに引けなくて買いました。
で、食べてみたところ、普通に美味しかったので、後悔などはしていないのだけれど、心の奥底に、
「これにこの値段出したのだったら、もっと、こう、・・」
という怨念が渦巻いていたようなのでした。

コストコのチョコパネトーネを食べ終わって、物足りない気分だったある日、
「そうだ、(コストコに頼らず)ネットで買ってしまえばいいんだ!」
とひらめいてしまいまし。
「日持ちするものだし、イタリアから買っちゃえばいいかも。
イタリア語は分からないけれど、アマゾンならほぼフォーマットは同じだし、なんとかいけるかも。
送料が高くついても、あのラップ包み黒糖蒸しパンに500円近く払ったわけだし、イタリアのものにもっと払うのはしょうがないよね。
そういえば今年は政府からお金をもらったんじゃなかったっけ。
イタリアに行けるのはいつになるか分からないし、行けたとしても冬のパネトーネの時期かどうかも分からないし、もう、買っちゃえ!」
という思考回路。
自粛でうっぷんが溜まっていた、というよりは、黒糖蒸しパンからの反動で、爆買いモードへ。

アマゾンでいろいろ物色していたところ、日本に送ってくれるところは少なめで、だいぶ絞り込まれてきました。
そのうち、ひとつのベーカリーForno Imperoは、パンやお菓子も販売しているようです。
ショップの独自サイトもアマゾンとは別にありました。
ショップのサイトとお値段は同じなので、直に買った方がいいかなと、独自サイトの方でじっくり検討。

日本までどんなに早くても数日かかるはずですが、大きな丸パンも買えるのですって。
不活性ガス充填でパックして、保存性をアップしているのだとか。
そこまでしてパンを世界に売ろうという気概がすごいです。

あと、こちらのネットショップは、とっても分かりやすかったです。
まず一番分かりやすいところに、「世界中に発送可」と書いてあります。
(イタリアの他のベーカリーのサイトはそうでもない)
で、ささーっと見て、気になるものをショッピングカートに入れ、その後、国名のみの入力で、送料が試算できます。
(この段階で住所氏名モロモロを入れなくてもよい)
商品代と送料の合計金額に納得して、買うことを決めてから、細かい情報を入力すればいいのは、とても気軽です。
webサイトの設計として、非常に好感が持てました。
(そうでないサイトってすごく多いですよね)

とってもお買い物しやすかったので、するるーっと買ってしまって、気づいたときには決済ボタンを押しているような状況でした。

ともあれ、イタリアだし、シチリアだし、商品が遅れたり、届かなかったりすることもあるだろうなあ、と期待せずに待っていたところ、着々と手続きが進行している様子がメールで送られてきて(イタリア語)、予想外に丁寧な対応。

12月7日 注文
12月10日 発送
12月16日 到着

というほぼ順当なペースでした。
荷物はUPSで、トラッキング可能でした。
 

シチリアのパネトーネ

届いたものはこんな感じ。
箱がやや小さかったようですが、無理くり詰めてあります(親近感)。


中身はこちら。
パネトーネと、パンと、アーモンドのお菓子。

シチリアのパネトーネ

全部綺麗な缶入り。
(缶入り必須)
缶の値段分高くなっているとは思いますが、長旅を輸送するのに缶があるとやはり安心です。
それにとっても綺麗な缶で、開けたとき、とてもうれしい気持ちになりました。
自分で買ったものではありますが、プレゼント気分が盛り上がります。

シチリアのパネトーネ

缶のフタをあけたところ。
シールに加え、麻ひもと木の実のオーナメントでかわいく飾り付けてあります。
素敵~☆


パンとお菓子はまた別記事で紹介することにして、パネトーネを。

シチリアのパネトーネ

パネトーネは、重さ1キロサイズのオレンジパネトーネを選んでみました。
缶の中にぱむぱむに詰まっていて、とっても豊かな気分。

シチリアのパネトーネ

直径も、高さもかなりあります。
(サイズは測りそびれました)

シチリアのパネトーネ

表面には粉砂糖のアイシングと、中央にオレンジピール。


シチリアのパネトーネ

中は、淡い黄色にオレンジピールが点々と。

シチリアのパネトーネ

ふわ~っと軽い生地です。

シチリアのパネトーネ

原材料は、
小麦粉00、天然酵母、砂糖、卵黄、塩、バター、蜂蜜、ビール酵母、オレンジの天然香料、水、アルファアミラーゼ、乳化剤、Lアスコルビン酸、フランス産特選?(selezione Gold)オレンジピール砂糖漬け
(この並び順は、使用量順ではないかも? 塩がバターより手前だし、オレンジピールは量的には塩より多いはず)

(うまく読み取れてないかもしれませんが)シチリアでもオレンジが採れてオレンジピールも作っていそうな気がしますが、オレンジピールはフランス産なのかな?


そのままでもふわふわですが、食べる直前に、電子レンジで20秒ほどあたためると、しっとりくなくなになります。
わりと大きなカットでも、ついぱくぱく食べてしまいます。

パネトーネ経験が浅いので、味の違いを説明するのは難しいのですが、結果的に今年沢山食べてみたので、感想を書いておきます。
・今年食べた中では、脂っぽさがあまりない
・お砂糖のアイシングは、なかなか美味しい
・生地自体の香りはほのかにオレンジで、さほど強くなく、さっぱりした美味しさ
(バニラやオレンジなど、各メーカー、それぞれ香りが違う)
・オレンジピールの味は、コストコのSARONNO社のと比べると(比べちゃだめなのかもしれないけど)、こちらが美味しい。
 コストコのは転化糖なのか鋭い甘さがあったが、こちらは自然な甘さ。あと肉厚で柔らか。
・上質なオレンジピールではあるものの、もう少し変化が欲しい気もする。
 別のお店には、”柑橘パネトーネ”という、各種柑橘ピールのミックス入りがあったので、次はそれかな☆
・生地は、ふんわり感がある。少しあたためるとしっとり☆
 山型食パン(イギリスパン)のように、縦に伸びる繊維感のようなものはあまりない。


・ネットショップの設計がよく
・メールのフォローもばっちり。発送もきっちり。
・ラッピングも素敵で気分が上がる☆
・味ももちろんおいしい

と、大満足のお買い物でした。



爆買いというからには、1個や2個じゃないとご想像がおつきかと。
ほかのもこれからご紹介します。

コメント (12)
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