本朝徒然噺

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新宿末廣亭九月上席へ

2007年09月01日 | 落語随談
新宿末廣亭九月上席(9月1日~9月10日の興行)の初日に行ってきました。

九月上席の昼の部では、トリの雷門助六師匠の落語の後、大喜利(寄席の余興)として、寄席の踊りが披露されています。
浅草演芸ホール八月中席の大喜利「住吉踊り」は、落語協会と落語芸術協会のジョイントで行われましたが、今回は、雷門助六師匠を中心とした落語芸術協会のメンバー(春雨や雷蔵師匠、桂小文治師匠、桂右團治師匠、江戸家まねき猫師匠、三遊亭とん馬師匠、講談の神田紅先生など)で行われました。

「かっぽれ」をはじめとするさまざまな「寄席の踊り」を確立されたのは、先代の雷門助六師匠です。「あやつり踊り」「松づくし(扇を使って体で松の木を表現する寄席芸)」も、先代助六師匠が確立されたものです。

寄席の踊りの「本家」ともいえる助六師匠の踊りは、さりげないのだけれど型がしっかりしていて、同時に軽やかさもあって、さすがの貫禄です。
メンバーのみなさんも踊りが達者な方ばかりで、統率のとれた見ごたえのある踊りでした。
助六師匠が「あやつりかっぽれ」も披露してくださって、客席は大いに沸いていました

大喜利の前には、もちろん普通どおり落語や講談、色物(漫才、曲芸、音曲、奇術など、落語・講談以外の芸)が出ます。

芸協(落語芸術協会)の興行は色物も充実していて、存在感のある師匠がたくさんいらっしゃるのですが、なかでも特筆すべきは、三味線漫談の玉川スミ師匠です。

玉川スミ師匠は、なんと芸歴84年!
2歳で女歌舞伎の一座に入り、その後さまざまな芸を体得され、現在では三味線漫談の第一人者となっておられます。
来年米寿を迎えられるとは思えないほどお元気でハツラツとした高座には、いつも逆にこちらが元気づけられる思いです。

まさに「芸人」という称号がふさわしい、貫禄たっぷりのスミ師匠の高座は必見です!
あの貫禄は、一朝一夕ではとても身に付くものではありません……。さまざまな経験を積んでこられた師匠だからこそ出せる雰囲気なんだろうなあ……と思います。
高座を終えて袖に下がっていく姿まで貫禄があって、いつもついつい見とれてしまいます(笑)。

来年はスミ師匠の芸歴85周年記念の興行が行われるそうですので、今から楽しみにしています!

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