奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その871)

2019-01-12 08:15:00 | 奈良・不比等
北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない
「季語のにおう街(黛まどか著・朝日新聞社2000刊)」を読んだ。黛まどか(まゆずみまどか1962生れ)女史は、フェリス女学院短大卒で、著名な女流俳人である。「季語のにおう街」は、朝日新聞神奈川特集版(1995.7~1999.3)を纏めて単行本化したものである。時期的に阪神大震災やオウム事件が話題として上がりそうだが、黛まどか女史の生れ育った神奈川県湯河原はどちらとも距離を置いていたようで、別世界のような四季の移ろいをテーマとしている。また、黛まどか女史の思い出話が語られており、黛まどかファンにとっては、とても魅力的な本となっている。本当に日本人は災害も人災も忘れるのが早いと思わせられる点でも、幾分能天気な黛まどか女史らしいと思った。-----
“初恋といふには淡し花みかん(まどか1996.5.11)”や“ランチセットのアイドルはプチトマト”や“海底をひとでの歩く良夜かな”を読むと、黛まどか女史を本当に身近に感じることができて、俳人でも自分を曝(さら)け出していかないと、世に出ることは出来ないのだなと、文芸の世界の厳しさを教えられるのである。----
20代には女優を目指していたとか、女学生のころ六本木のディスコに入り浸っていたとか、横浜は一番好きな街であるとか、最初から俳諧の世界を辿るつもりではなかったという思い出話も分かり易く、読者を納得させてくれている。----
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