奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その569)

2018-03-16 08:15:00 | 奈良・不比等
「遺伝か能力か環境か努力か運なのか〜人生は何で決まるのか(橘木俊詔著・2017刊)」を読んだ。橘木俊詔(たちばなきとしあき1943生れ)氏は小樽商大卒で阪大大学院を経てジョンズホプキンス大学博士課程を修了し仏・独・英に遊学後、京大教授となり、現在は京都女子大学客員教授である。
結構下世話な話題を取り上げた著書でファンが多い。-----
「遺伝か能力か環境か努力か運なのか」もそうした新書であり、読めば週刊誌並みの情報が手に入る。人生を決める因子で最大のものは結局、親の遺伝子と育ての環境であるということであり、特にこれまでの話と変わるわけではないのです。しかしながら、歴史も紹介されていて優生保護法であるとか今でも新聞の論題の一つとなっていることは誰でも知っていることだろう。親の優秀なDNAを継承していなければどんなに努力をしても成果が上がることのない分野も確かにあるとのことであり、音楽・数学・スポーツ・執筆・音程・知識・美術と記憶・外国語・チェスの順で遺伝の影響が強いそうである。将棋や囲碁は知能と比例しないという研究結果があるとは少しく驚くことだろう。何でも一つのことに特化するとその一点については上達するが、統合的な資質は遺伝的DNAが伴わないと伸びないのだろう。-----
今でも社会は学歴社会であり、官界・民間を問わず大きな組織ではリーダーシップを取る人は名門・有名大学卒であることは間違いがない。誰もそれをタブー視して明言しないだけであるのだろう。極言すれば、人間社会も弱肉強食の歴史を辿っているに違いない。遺伝因子の優れた人が子孫を残し優れた環境で育てるのだから。落ちこぼれた人の子供は当然にして少ないことになる。何だか割り切れないが、人間も動物なのだろう。
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