奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その1708)

2021-04-27 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「放射能は取り除ける~本当に役立つ除染の科学(児玉龍彦著・2013刊)」を読んだ。児玉龍彦(こだまたつひこ1953生れ)氏は、東大(医学部)卒、同助手/マサチューセッツ工科大学研究員を経て、東大(先端科学技術研究センター/システム生物医学)教授、2011.4より同大/アイソトープ総合センター長を併任。-------

この本の章立ては次の通り。“環境問題としての原発事故(史上かつてない環境汚染/活かされなかった柏崎刈羽の教訓/大柿ダムはナウシカの腐海)”、“放射能汚染はどう広がったか(福島で放射能汚染はどう起こったか/後手後手だった住民防護の対策/まだよく分からない海の汚染/森がセシウムの大貯蔵庫になってしまった)”、“放射線はなぜ危険か(胎児子どもほど害を受け易い/低線量放射線は人体にどんな影響があるか/統計学で証明するのは非常に難しい)”、“放射性セシウムは人体にどう蓄積するか(核実験競争で放射性セシウムがまき散らされた/周囲の必死の努力で子供のセシウムが減った/セシウムは川魚にも蓄積し易い)”、“本当に効果のある除染とは(多くの悲劇を生んでいる16万人の避難/20年後も居住できないと云う現実をどう考えるか/除染は専門家行うべき危険な作業)”、“土をきれいにする(除染が進めば進むほどゴミが増える/セシウム回収に有効な2段階焼却システム)”、“放射性ゴミを保管する(保管の基本は減容と浅地中処分/雨水に曝さないことがまず重要)”、“森水土を取り戻す(生活再建のための除染でなければ意味がない/スピーディーに現実を変えること以外に復興なし)”------

児玉龍彦氏がこの本「放射能は取り除ける」をお書きになってから、8年が経過している。除染は進んだのだろうか。まだ道半ばだが、コロナ禍でもあり、メディアが取り上げることは少なくなってしまっている。その実態はどうなっているのか判然としない。この本を読むと、汚染水の問題も大変だが、土地の除染は原子炉のメルトダウンした燃料デブリの取り出しほどではないにせよ、気の遠くなる仕事だなと思った。そして児玉龍彦氏のような専門家が続編を書いてくれないとメディアの取材班では役不足の感が否めない。

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