5月2日(土)爽やかな日【『アホは神の望み』】(ルナと、きよ。右側の猫はルナのお姉さんです。昨年の9月頃子猫の時に2匹並んだ写真をご紹介しました。大きくなってからは子猫のときほど喧嘩をしないようです。この頃毎朝6時に遊びに来ます。同じ時に生まれたのですが、性格も正反対、毛並みも多少違います。ちょっとした遺伝子の違いによるのでしょう)
連休中爽やかな天候に恵まれそうですね。皆さんはお出かけなさいますか。豚インフルエンザが流行しているようですから、連休明けが恐いですね。マスクだけで防げるでしょうか。仕事に出かけるのが今から恐ろしいです。この連休が終わるとお勤めに行きたくない新入社員の方が多いそうですが、休み病に豚イン恐れ病が加わりそうです。
さて、大変素晴らしい本を読みましたので紹介します。おそらく皆さんももう本屋さんで手に取られたのではないでしょうか。
『アホは神の望み』(サンマーク出版、2008年9月出版)村上和雄という遺伝子の研究をなさっている先生がお書きになりました。私はなんでも「アホ」とつく本には興味を持ちます。やはりこの方も素晴らしいアホの方です。なかなかアホと呼ぶことのできる人は少ないでしょう。
人がそんな損なことやめとけ、ということを信念を持って、黙々とやり続ける人。わたしが『新明解』の辞典の編集者なら、そんな解説を「アホ」につけそうです。
それでこの村上先生もいろいろな研究をなさいましたが、イネの遺伝子研究において、世界で初めて全遺伝子の塩基配列の解読に成功した方だそうです。全ての生物の遺伝子はわずか4つの塩基のいろいろな組み合わせから成り立っているのだそうですね。それはとても美しい二重らせんを描いていて、人知を越えた神のような存在を想定したくなるほどだそうです。
この本のあちこちに付箋を貼って読みましたので、どこをご紹介しようかと思いましたが、「何があなたに「偶然の幸運」をもたらすのか」という項にあったところをあげておきます。偶然の幸運(セレンディピティ)を呼ぶ条件
1、素直で注意深い目
2、ムダを尊ぶ心
3、失敗や間違いから「何か」を見いだし、つかみとる力
そう難しい条件ではなさそうですが、つい目先の結果にとらわれてしまうと、このような生き方は難しい、ということになるのでしょう。
次の項の題に「まじめ、地道の積み重ねが「人をつくる」」とあります。その通りだと思います。地道にいきることは尊い、と私は思っていますが、若い頃はこの地道の味わいが分かりませんでした。ようやくこの頃、私も頷けるようになりました。
「「いい遺伝子」のスイッチをONにする心」という項には素直、正直、楽観的で、こだわり、駆け引き、曇りのない心と書いてあります。私もこれを目標にしたいです。
「曲線的なジグザク人生が心を豊かにしてくれる」の項では天は何をみているかというと、
どれだけ成果をあげたかではなく、どれだけプロセスを一生懸命に努めたか、かしこく要領いいやり方よりも、不器用だがまじめで愚直な生き方。そういうものを天はよく見ており、また高く評価してくれるのです。
「他を利する生き方が遺伝子をONにする」では、自分を利すると同じくらい、それ以上に他も利する生き方。それは世の中の効率からみれば、鈍く愚かなのかもしれません。しかし遺伝子本来の意志にそった生き方云々と言われています。
遺伝子情報レベルで比較すると、人間とチンパンジーは98,8%同じなのだそうです。イネとは40%同じなのだそうです。「命はつながっている」ということを、遺伝子は示しているのだそうです。地球上の生物はみなつながっているのですね。
「「愚かであれ」こそ神が授けた知恵」では「時代遅れで融通もきかず、利にも疎いが、焦らず、いばらず、くさらず、わずかなことで満足を覚え、不平不満よりは感謝の言葉が多く、批判的であるより親和的で、悲観的より楽観的でいつもニコニコ笑みを絶やさず、でくのぼうのようなぬくもりをにじませつつ、人を裁くよりは許して、「自分などたいした人間ではない」と自己への戒めを忘れず、命とは何か、生きるとは何かについて時間をかけてゆっくり考え、大きな回路をぐるりとめぐって御おっきな答えにたどり着く。」
神が望んでいるのはそういう生き方ではないでしょうか、と村上先生は言われます。「サムシング・グレート」が喜ぶような生き方、「陽気暮らし」を勧めてくれています。
たぶん先生のご両親は天理教の教えを受けられているのではないかと拝察いたしますが、先生もその教えが根底にあるのではないかと拝察しますが、科学者が科学の研究生活という生活を裏付けとして、深い教えに導かれての現代のバイブルのような一冊です。生きづらいと自分の人生を思っている人には勇気を頂ける一冊でしょうし、宗教にかかわらず、生きる指針を示してもらえる一冊でしょう。ちょっと簡単に紹介するつもりでしたが、長くなってしまいました。
連休中爽やかな天候に恵まれそうですね。皆さんはお出かけなさいますか。豚インフルエンザが流行しているようですから、連休明けが恐いですね。マスクだけで防げるでしょうか。仕事に出かけるのが今から恐ろしいです。この連休が終わるとお勤めに行きたくない新入社員の方が多いそうですが、休み病に豚イン恐れ病が加わりそうです。
さて、大変素晴らしい本を読みましたので紹介します。おそらく皆さんももう本屋さんで手に取られたのではないでしょうか。
『アホは神の望み』(サンマーク出版、2008年9月出版)村上和雄という遺伝子の研究をなさっている先生がお書きになりました。私はなんでも「アホ」とつく本には興味を持ちます。やはりこの方も素晴らしいアホの方です。なかなかアホと呼ぶことのできる人は少ないでしょう。
人がそんな損なことやめとけ、ということを信念を持って、黙々とやり続ける人。わたしが『新明解』の辞典の編集者なら、そんな解説を「アホ」につけそうです。
それでこの村上先生もいろいろな研究をなさいましたが、イネの遺伝子研究において、世界で初めて全遺伝子の塩基配列の解読に成功した方だそうです。全ての生物の遺伝子はわずか4つの塩基のいろいろな組み合わせから成り立っているのだそうですね。それはとても美しい二重らせんを描いていて、人知を越えた神のような存在を想定したくなるほどだそうです。
この本のあちこちに付箋を貼って読みましたので、どこをご紹介しようかと思いましたが、「何があなたに「偶然の幸運」をもたらすのか」という項にあったところをあげておきます。偶然の幸運(セレンディピティ)を呼ぶ条件
1、素直で注意深い目
2、ムダを尊ぶ心
3、失敗や間違いから「何か」を見いだし、つかみとる力
そう難しい条件ではなさそうですが、つい目先の結果にとらわれてしまうと、このような生き方は難しい、ということになるのでしょう。
次の項の題に「まじめ、地道の積み重ねが「人をつくる」」とあります。その通りだと思います。地道にいきることは尊い、と私は思っていますが、若い頃はこの地道の味わいが分かりませんでした。ようやくこの頃、私も頷けるようになりました。
「「いい遺伝子」のスイッチをONにする心」という項には素直、正直、楽観的で、こだわり、駆け引き、曇りのない心と書いてあります。私もこれを目標にしたいです。
「曲線的なジグザク人生が心を豊かにしてくれる」の項では天は何をみているかというと、
どれだけ成果をあげたかではなく、どれだけプロセスを一生懸命に努めたか、かしこく要領いいやり方よりも、不器用だがまじめで愚直な生き方。そういうものを天はよく見ており、また高く評価してくれるのです。
「他を利する生き方が遺伝子をONにする」では、自分を利すると同じくらい、それ以上に他も利する生き方。それは世の中の効率からみれば、鈍く愚かなのかもしれません。しかし遺伝子本来の意志にそった生き方云々と言われています。
遺伝子情報レベルで比較すると、人間とチンパンジーは98,8%同じなのだそうです。イネとは40%同じなのだそうです。「命はつながっている」ということを、遺伝子は示しているのだそうです。地球上の生物はみなつながっているのですね。
「「愚かであれ」こそ神が授けた知恵」では「時代遅れで融通もきかず、利にも疎いが、焦らず、いばらず、くさらず、わずかなことで満足を覚え、不平不満よりは感謝の言葉が多く、批判的であるより親和的で、悲観的より楽観的でいつもニコニコ笑みを絶やさず、でくのぼうのようなぬくもりをにじませつつ、人を裁くよりは許して、「自分などたいした人間ではない」と自己への戒めを忘れず、命とは何か、生きるとは何かについて時間をかけてゆっくり考え、大きな回路をぐるりとめぐって御おっきな答えにたどり着く。」
神が望んでいるのはそういう生き方ではないでしょうか、と村上先生は言われます。「サムシング・グレート」が喜ぶような生き方、「陽気暮らし」を勧めてくれています。
たぶん先生のご両親は天理教の教えを受けられているのではないかと拝察いたしますが、先生もその教えが根底にあるのではないかと拝察しますが、科学者が科学の研究生活という生活を裏付けとして、深い教えに導かれての現代のバイブルのような一冊です。生きづらいと自分の人生を思っている人には勇気を頂ける一冊でしょうし、宗教にかかわらず、生きる指針を示してもらえる一冊でしょう。ちょっと簡単に紹介するつもりでしたが、長くなってしまいました。