綿内克幸FSP BLOG

シンガー/ソングライター綿内日記

くそったれ爺さん(ブコウスキー)

2006-05-10 03:56:31 | COLUMN
 小学生向けの雑誌「コロコロコミック」に連載中の漫画に、うんこ・ちんこネタ満載の「でんぢゃらすじーさん」というのがあるけれど、こちらは本物のでんぢゃらすじーさんなのだ。
 
 又はパンク老人、酔いどれ詩人、ろくでなしジジイ、最強のダメ人間とも呼ばれている、酒とオ●ンコと博打と詩(うた)に明け暮れた詩人・作家、故チャールズ・ブコウスキー。

 世界のロックミュージシャンに愛され、日本でも愛好家が多いし、まともな読書家じゃないただの活字好きの僕が今更偉そうなことを書くのも気が引けるけれど、たまには書籍もね。
 
 この爺さんの作品、未読の人は読めばわかるけれど、「声に出して読みたい日本語」式に読んだらさぞ下品きわまりないだろう。「女とヤった、飲んだ、吐いた、打った、今日も一日くそったれ仕事だった、又女とヤった、飲んだ、寝た。」・・・ずーっとそんな感じである。ずーっと。

 そしてそんな剥き出しのくそったれ文章からこぼれる絶望と希望に、僕は時に救われ、時にうんざりする。笑う。歌詞で迷った時には読むことが多い。参考にするというより、精神を注入するといった方が近い。こんなにくそったれで、ガッツがあって、男の本能丸出しで、ユーモラスでお茶目なジジイはそういないのだ。近くにいたら迷惑かもしれない。


『犬のクソを除いて私のクソが一番臭い』 -チャールズ・ブコウスキー



 
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5 コメント

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Unknown (トロ~ル)
2006-05-10 18:24:44
ケルアック、バロウズ、ブコウスキーあたりって、

表現者の人ってよく読みますよね。

ブコウスキーの事を「この小説家は他人ごとみたいに

平気で自分の内臓をさらけだす。」と、ビートたけしが

書いているけど、表現者はある意味、露出狂なんです

かね。
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露出狂 (WATAUCHI)
2006-05-10 20:29:43
引いちゃったかな~(笑)って思ってたらコメント来ましたね。ありがとうトロールさん。自分の皮膚引っぺがして核心に手を伸ばさないと得られないものがあるよね。だからある意味露出狂だ。
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Unknown (トロ~ル)
2006-05-10 21:33:33
その核心を、見たくない人も多いように思いますが、

どうなんですかねぇ…。

「私のクソが一番臭い」を、認めたくない人達の

ような(笑)

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露出狂… ( あきら)
2006-05-10 21:59:06
綿内さん、ブゴウスキー、ぼくも好きですよ~。 精神を注入したい時ってありますよね。 スピリッツがロック的というか… 晩年、車で競馬場に行く時に彼の好きなクラシック音楽をかけながら、“お~、この美しいメロディー”と、ひとりつぶやいてる姿など、そのギャップに思わず笑ってしまったりもします。 やっぱり露出狂なんですかね…カラオケに行って、裸で踊ってる人を見ると、思わずブゴウスキー読ませたくなります… (笑) 気をつけます(笑)
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引き続き (watauchi)
2006-05-11 00:49:50
トロールさん、あきらさん、



作品って核心だけだと読み手、聴き手はゲンナリするよね。誰だって私のクソが一番臭いこと突っ込まれたくないからね(笑)。



ブコウスキー爺さんもさらけ出してるばかりのようで、当然読み手が浄化されるような表現力というか、芸の施しがなされてるよね。だから残ってるんだね。



本も歌も一緒だな。

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