綿内克幸FSP BLOG

シンガー/ソングライター綿内日記

『遠い渚』

2008-02-19 00:44:47 | MUSIC SELECTION
 ちょうど10年前、「シールズ&クロフツのサマー・ブリーズみたいな切ない曲で」という指示の下、某事務所の某アイドルグループにいた青年用に書き下ろしたものの、結局自分で歌うことになった「遠い渚」という持ち歌がある。刹那的な愛の詩で、この曲のエンディングはメンバーの演奏がとても映える部分なので、やっていていつも静かに熱くなる。

 で、話の主役は自分の曲ではなくてこのアルバム(写真)、チャド&ジェレミーの「遠い渚」。英国のサイモン&ガーファンクルと言われた二人組が1966年に出した名盤で、サイモン&ガーファンクルというよりピーター&ゴードンをよりソフトロック~バロックロック化した感じの美しきポップス集だ。タイトル「遠い渚(Distant Shores)」にピッタリなジャケットも良い。久し振りにこの辺の音を聴いて、あまりの心地良さにうたた寝して風邪を長引かせてしまった。僕がうたた寝するアルバムはみな優れた作品ということなのだ。退屈なのではなくて、心地良くて入り込んでしまうから。夢先案内人だね。

 ちなみに、僕の方の「遠い渚」のタイトルは、このチャド&ジェレミーから拝借したんではなくて(今回、紙ジャケにリリースに当たって「浜辺のシルエット」から「遠い渚」に改題)、エヴリシング・バット・ザ・ガールを組む前のトレーシー・ソーンが1982年に出したアルバム「遠い渚(A Distant Shore)」から拝借したものだ。ネオアコに敬意を表して。

 

 
コメント (3)
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