綿内克幸FSP BLOG

シンガー/ソングライター綿内日記

This is pop

2005-06-30 20:27:51 | COLUMN
 僕はちょいとヒネリの効いたポップサウンドが好きだけれど、ポップなサウンドやメロディを持っていつつ、皮肉にも「非ポップ」になってしまっている音楽、というものがある。

 自分の1~2枚目のアルバムを録音している頃、プロデューサーZ・Y氏に「綿ちゃんはポップを小さく捉え過ぎ。もっと大きくポップを捉えなさい」と言われたことがある。確かに、気の効いた美メロ追求に命をかけていたし、それこそがポップだと思い込んでいたかもしれない。だからギターリフ一発とか、メロディがなくてもサウンドそのものがポップであるとか、「存在としてのポップ」というのものを改めて考えさせられた。実際、自分自身、密室スタジオバンド化したXTCに興味が失せてしまったのもそういう理由からだった。

 こういうのをポップの自家中毒っていうのかな。初期のXTCはポップだったよなぁ。後期の方がメロディアスなのに。「ポップな雰囲気」と「ポップ」は微妙に違うんだな。どっちも好きだけど・・。

 今、名実ともに「ポップ」なのはホワイト・ストライプス辺りじゃないだろうか。

 根がメロディ体質だから、そればっかり追っかけて、大きな意味での「ポップ」であることの大切さをすぐ忘れてしまうんだよねぇ。そういう意味でもホワイト・ストライプスとかを聴くと、「おっといけねぇ、またポップの袋小路にはまりそうだった」って気付いたりする。「ポップ」は単純で深い。

 

 

 
コメント (4)
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