日本にはモノづくりのベンチャーが少ない気がする。実際にはあるのかもしれないが、エンドユーザーに届く商品を作っているところが殆どない。
NHJなんかはFabレス型のメーカーだろう。だが他が殆どない。
企業を起業するノウハウは、IT系は豊富なのだろうが、メーカー系は皆無なのが原因だろう。
人、モノ、金をかき集める術、またはそれらが無くても起業する術が伝播していない。
成功モデルが一つでもあって、それが広まればモノづくりベンチャーがどんどん出てくると思われる。
ものづくりベンチャーが活発になるためにはもう一つ条件がある。それはEMS企業の増加であろう。
モノづくりベンチャーの最大のネックは、設備や製造ノウハウである。新興企業がそれを有するにはあまりにもハードルが高い。
EMS企業なんて海外にたくさんある、という意見もあるだろう。
だが、日本企業であるべき、と考える最大の理由がある。それが日本が最も得意とする摺り合わせ型のモノづくりである。設計と製造が協力し合うということである。
日本製品のコスト面での優れた点は、これで培われた面が非常に大きい。
無論、設計と製造の摺り合わせの過程で、製品の優れたトンガリが取れて凡庸な製品になる恐れもあるが。
ベンチャーはスマイルカーブで、EMS企業はその逆のムサシカーブで、これで儲けの仕組みが出来てほしいものである。