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2009年09月08日 | 思想膿漏
今回の衆議院選挙で面白かったのは、日本の世論に対する中国と韓国の市民の見事なまでにズレた認識です。

日本の「リベラル」が「歴史問題」をうまく解決してくれるだろうという馬鹿げた期待感でお祭りになってますね。
まだ、発足もしてない政権に。

要するに相手(日本)に対する無知から発しているのです。
国の歴史教育が間違っている、という意見もありますけどそれはまあ、外れてます。
(産経あたりの主張によると「参拝問題」は本質的に中国の、韓国の、日本の「内政問題」、外交的には利害は存在することがいけない、となる)
大体、日本人の意見だって外国から見たら外れているんですから。

日本国内の世論調査の結果は、私自身の予想通りでした。
民主党のマニフェストにあった「高速道路の無料化」に対して反対意見が概ね過半数を占めていたのが今回の選挙の本質ですね。
日本人の誰もアジア統一通貨は望んでいない・・・というよりイメージを掴んでいないのです。

この政権選択は《小泉選挙》の結果(成果)を否定するものではない。
むしろ前回同様、制度変更のための国民の意思表示だ、ということは明らかだと思います。

従って、地元に利益誘導するのが「よい政治家」という投票行動から完全に抜け出したことは確かだと思います。
ただし教育委も公安委も、判事すらも公選できない片肺の民主主義です。
裁判員制度もこのような議論のないところでは砂漠のゴルフ場でしょう。
制度で補うか立法で変えてしまうか、そのイメージがないのはやっぱりまだ浮き草の民主主義ですね。

私は今ごろになってスイスやイタリアの地方自治に興味を持ち始めました。
色んなことを考えますが、民主主義をギリシアから教えるのは致命的誤りだと思ってます。
ナチの政権奪取から遡ってフランス革命、清教徒革命の暴力から民主主義を教えないと。

権力というのは最大の暴力装置だという認識を国民が共有しないから、検察は常に早漏を繰り返し、警察は頭を下げるだけで反省しようとしないのです。
(もちろん本当は「あんなことの発生」をみすみす許すことを恥じないといけないわけですが)

そう言えば今日、NHK-BSでZDFのドキュメンタリーを元にシュタウフェンベルク大佐のヒットラー暗殺未遂事件を取り上げていました。
(ポスト冷戦世代の)学者には想像力が働かないようで、ナチズムの真の怖さというイメージは皆無。
終始ピントの外れた見解に苛々してしまいました。
一般向けのざっぱくなコメント・解説だったので揚げ足取りはしません(*)けど、真の批判的検討を忘れているからでは?と思います。
だから易々とアメリカ流のナチ批判(非ナチ化裁判で起きた「綱引き」の滑稽がその象徴)になっちゃうんですね。
ナチズムは人間の心理(とそれに裏打ちされた制度)の弱点を突いてきたんです。
それを捉え損ねるとイタい結論が出てくる。

ホンジェラスのクーデターは違法だ、って決め付けちゃうような感受性がタイの政変を誘発するような気がします。
ただ、この日本は革命も似合わないけどクーデターだって非現実的な国(押井守『機動警察パトレイバー2』参照)ですから。
それは素晴らしいことですよ。

他国から「か弱い国」と 見 下 さ れ 続ける限り、勝機はありますから。
安倍ちゃん・太郎ちゃん「とか」じゃやっぱりダメだよな。
(強気の裏のコンプレックスが情けないです)



*シュタウフェンベルクのドキュメントをドイツ人自身による悲劇の英雄譚と片付けちゃっていいんですか?
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2 コメント

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伝統の本質をも十分に (pfaelzerwein)
2009-09-09 15:20:47
「権力というのは最大の暴力装置だという認識」 ― エリアス・カネッティでもなんでもよいですから良い教本を義務教育に使うべきです。日本の場合どうしても変質した仏教思想にどっぷりと浸かったように偏って、反対側からの視点を与えないので、その伝統の本質をも十分に教えていません。

少なくとも大正デモクラシーではシラーなどの啓蒙思想の良い面も教えていた筈なのですが。
鍛錬は大切ですね (frostcircus)
2009-09-10 20:29:48
ここで触れることがで切るほど教育現場を知らないのですが、若い世代で非常に熱心に「東京裁判」を否定する人たちも、やっぱり指摘された視点を欠いているという感を持ってます。
思い当たるのですけど、後付けの知識として得る事は出来るでしょうが、若い脳味噌に高度な知識がすんなり入ることを多くの親たちは意外と知らないのでは?と思いました。

ついでに指摘しますと私には最近の冤罪などの問題は以前あった熱心さのあまりというより全く惰性に流された結果と感じます。
司法に限らず、ですけど。

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