脚下照顧

いつかあの空の彼方へ

視えないものを視る

2010年09月28日 | Weblog


仕事で使うものは鉛筆と紙で充分

宮崎さんはインタビューでiPadに何の関心も感動も持てない。人がそれを触っている様は気色悪いだけで嫌悪すら感じる、とし
「その内に電車の中でその妙な手つきで自慰行為のようにさすっている人間が増えるんでしょうね」
と話した。質問者がiPadは欲しい情報が居ながらにして手に入るなど、先進技術や利便性を説明すると、
「あのね、誰でも手に入るものは、たいしたものじゃないという事なんです。本当に大切なものは、iナントカじゃ手に入らないんです」
と切り捨てた。


宮崎さんは仕事で使うものは鉛筆と紙、わずかな絵具があれば充分だという。
宮崎さんはiPadで得られない大切な情報として、「安宅(あたけ)型軍船」を挙げた。欲しい情報はこの軍船の漕座の雰囲気や、漕手の生活や心理状態。こうしたことはiPadを使っても探し出すのは不可能。「安宅型軍船」の情報は、様々な記録から自分で推測するしかないし、大切な情報は自分でその場に出かけていって想像力を注ぎ込んで初めて得られるものだという。


iPadをありがたがっている人達は、1960年代に大きなラジカセを買ってどこへ行くのにも誇らしげに持ち歩いた人たちと同じで、新製品を手に入れると得意になるただの消費者だとしている。そして宮崎さんは最後に、
「あなたは消費者になってはいけない。生産するものになりなさい」
という言葉で結んでいる。


ITジャーナリストの佐々木俊尚さんはこの記事についてツイッターで、宮崎さんの今回のインタビューは強烈な内容で、これを掲載した「熱風」編集部は凄い、とし、
「あなたは消費者になってはいけない。生産するものになりなさい」の言葉には共鳴したとつぶやいている。

一方で、
「iPadが消費しかできないデバイスかどうかは別問題だけどね」

ネットの掲示板やブログでもネットの掲示板やブログでも
「文明の否定ではなく、生きる事が物主体で道具に使われ、あなた方は死んでいますよ!(精神的な意味で)生き返りなさい、と(宮崎さんに)言われているんだよ」



最新の画像もっと見る