今、半分空の上にいるから

小説と散文。作者の許可なく作品の複製、転載、使用をする事は禁止します。

今、半分空の上にいるから 謎の輪 その3(最終回)

2017-09-11 13:09:38 | 今、半分空の上にいるから②(完結)

 調書の確認も終わり、佐藤刑事は禄郎に尋ねました。
「これから東京駅に行くのか?」

 「警察署の前にバス停あるから、バスに乗って近くの地下鉄の駅まで行きます。」
禄郎は答えました。

 「帰ったら、うちの署にまた来てもらう事になるけど。電話で連絡する。」

 「分かりました。」

 禄郎が帰った後で、鈴木刑事が佐藤刑事に言いました。
「以前佐藤刑事が仰ったみたいに、彼、不思議な子ですね。」

 「そうだな。」
お茶を飲みながら、佐藤刑事が答えました。

 バスから地下鉄に乗り換え、大手町駅で降り、東京駅の新幹線乗り場に向かう地下道を歩きながら、禄郎は考えていました。

 (翡翠の腕輪のある鳴滝山にまたいつか、もう一度行って見ようか。)

 (…今の季節は雪降ってたけど。)

 禄郎はやれやれと思いました。

 (でも、博物館は人気のない真夜中か早朝に行かないとな。)

 警察署を出てからずっと監視されているであろうし、体調も完全に治ったかはよく分からないので、今回は半分天上界は通らず、禄郎は新幹線で帰る事にしました。




謎の輪(最終回)






※『今、半分空の上にいるから』の注意事項

この物語はフィクションであり、実在する人物、団体、事件等とは一切関係ございません。

『今、半分空の上にいるから』は、二次創作ではなく、最初からオリジナル作品であり、他の作品とは無関係です。

作者の許可なく作品を複製、転載、使用する事を禁止します。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 今、半分空の上にいるから ... | トップ | 今、半分空の上にいるから ②... »

コメントを投稿

今、半分空の上にいるから②(完結)」カテゴリの最新記事