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カカイルのカカイルによるカカイルのためのページ

全国的に血が不足らしい

2005-05-13 11:46:01 | Memo
というニュースや番組を最近よく見、耳にする。
献血者不足と言った方が正しいかも。偏に献血前のチェックが厳しくなり献血を申し出てくれた人の2割弱を撥ねてしまうから、というのが直接的で主たる原因らしい。服薬の有無、ピアスを最近開けたか、不特定多数とのセックスをしたか、同居家族に肝炎の者がいるか、1990年代頃のイギリスに6ヶ月以上の渡航滞在暦があるか、などなど。
そうそう、去年献血したとき見たチェックリストに
「同性との性交渉があるか」
みたいな項目があって目を剥いたっけ。これって~ハラスメントにならないのかな? まぁ背に腹は代えられないということか…。
花粉症の季節は服薬する人が急増するから、最近の不足は仕方ないのかもしれないが、早晩「1990年代に一日でもイギリスに渡航暦がある場合」もダメになるかもしれないということだ。その項目が入れば半年以内に献血のストックが底を衝くという試算も出てるらしい。その頃ヒースロー空港で乗り換えた時、コーヒー一杯口にしたがそれもダメだろうか?(笑)

 知っているだろうか?
 
狂牛病(新型クロイツフェルト=ヤコブ病とも言う)は一旦発病するとその致死率は100%で、その病原体はまだ発見されていない。発見者は間違いなくノーベル賞ものだそうだ。(「異常プリオン」というのは、その病原体によって異常に増殖するプリオンのことで、これが病原体ではない)
 狂牛病騒ぎがイギリスで起こるずっと前から
クロイツフェルト=ヤコブ病という狂牛病と同様の脳細胞が海綿化する病気があり、その病気は100万人に1人という非情に発生率の低いものなんだけれども、世界中あらゆる地域・人種を問わず均一に発症患者が分布しているんだそうだ。インフルエンザのような流行性感冒では有り得ない。怖い。何処の誰でも100万分の1の確立で罹る可能性があるが、逆を言うと、この病気が何処かに集中して発生することは無い。それが起こるという事は、それなりの原因がある、と言うことになる。そして、クロイツフェルト=ヤコブ病の救いはアルツハイマー同様初期から痴呆症状が進行するという事。末期には殆ど本人の自我はないそうだ。狂牛病は違う。
 
狂牛病は最後まで意識がはっきりしており、運動機能のみが急速に損なわれていく。これは、大脳皮質が先に遣られるか小脳が先に遣られるかの違いなんだそうだ。眩暈から始まり、真っ直ぐ歩けなくなり、不随意な筋肉の痙攣が起こり…。そういった本人には辛い症状が出るのをひとつひとつ自覚しなければならない。恐ろしい。もっと恐ろしいのはその病原体が何か解らないことと、それが物凄く耐久力のあるモノだということ。
 
狂牛病の病原体は、現在は塩素系消毒薬(ご家庭のキッチンハイターみたいなの)には弱いらしい、という事が判っているが、それ以外のあらゆる処理に耐える。煮ても焼いても凍らせても乾燥させてもダメ。容器の試験管のガラスが溶融し消し炭になっても、中の病原体の活性化は失われないし、2年以上凍結・乾燥保存した状態を保たせてもこの病原体の活性化は失われない。ホルマリン・クロロホルム・フェノールなどの薬剤処理にも活性化は失われない。精密フィルターで濾すどころか、現在判っている最も小さいウィルスをも破壊する高速電子線をぶつけても破壊されないほど小さく、遠心分離機にかけても分離されない。DNAを破壊することで殺菌効果を発揮する強力な紫外線を照射しても、この病原体の活性化は失われない。要するに、正体が何かも判らないし、殺し方も判らない。罹らないように気をつけるしかない病気なのだ。
 牛肉を漂白剤で殺菌して食べる訳にはいかないもんね。
 だから、たった一日でもイギリスで何かを口にした経験のある者の血液を排除することには反対できない。それほど、
狂牛病は怖い病気なのだ。イギリスでの狂牛病騒ぎが特別視される原因のもう一つは、発病患者の低年齢化だった。クロイツフェルト=ヤコブ病などの海綿化脳症はその潜伏期間の長さ(5年~長いと20年なんて場合もあるそうだ)で知られている。これはどうかするとこの病気が発病するのが先か老衰で死ぬのが先かと言う程の長さなのだが、イギリスでは十代の若者が多く発病した。何故か? 原因物質を多く摂取したからだ。原因物質が年々ちょっとづつ体に貯まりある臨界点のようなボーダーを越えると発症する、ということだろうか。花粉症みたいなもんかな。イギリスの若者は病原体を濃縮した形で体内に蓄積した牛肉を食べた事が原因で、普通なら十数年か数十年も掛かる摂取量の臨界点を数年で越えてしまったのだ。それができる環境に当時のイギリスがあった、という事だ。経口感染の可能性のある病気はこれが怖いと思う。
 
 そして知っているだろうか?
 今アメリカの何処かの州では、有り得ない発病率で
新型クロイツフェルト=ヤコブ病患者が集中発生している町があるそうだ。
 アメリカ産牛肉の輸入解禁、は…反対…!(ビクビク)

 そ、それで、献血にはできるだけ強力したいな、と思う今日この頃。
 因みに、わたくしは不足がちなO型です。

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