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続編 「シェフ・ピエール」 

2010年3月1日、ブログの続きを書き加えたい。

フランスの豊富な食材、多彩な料理手法などに戸惑い日本人は仕事ができなかった。それにも増して、みそ、しょうゆ味などに慣れ親しんだ舌からフランスの味を表現するのは難しい。
そんな若者たちに扉を開き、修業の場を与えてくれたシェフ・ピエール。
その恩師を待っていたがこなかった。もう、その話は終わったものと思っていた。

それから14年、今年の2月にその仲間からまた私に電話が入った。
「ピエールが秋に訪日したいとのこと、会合に出席してほしい」とのこと。
「どうして日本に来なくなったの」と尋ねてみると「同伴するマダムと別れたみたい」
どうであれ、ピエールを喜んで迎えてあげたいが、今は自由な時間がとれない。
いまだに、私は厨房に立ち続けている。

お礼を申し上げなければならないシェフがもう一人いる。
ペリゴール地方・ブルージュ飛行場近くのレストラン・グランプルーズ、ノルマンディー出身のシェフ・ミシェルがその人だ。
極右のフランス人、外国人嫌いのシェフであったが優しかった。
その彼から私はフランス料理の手ほどきを受け、よりこの世界にのめり込んだ。
ある日「パトロンに内緒だぞ、いいものを食べさせてあげる」と言って地下のワインセラーに案内された。
カモの内蔵を熟成してできあがったパテを口にした、衝撃的な美味しさだった。
もしも会えるのなら「これがあなたから学んだ料理です」と、イルドフランスでご馳走したい。
このシェフとは、もう一度会いたい。

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