ようこそ!フレンチレストラン『イル・ド・フランス』の泉英晴です。
シェフの一言
クロード・ヴェルジェ

働き始めてまもなく重要なポジションをまかされ、
いつもオーナーの熱い視線をなんとなく背から感じられた。
ある日、一緒にパリ郊外にある中央市場に行かないかと誘われ、
朝4時に待ち合わせ小型トラックに乗り込んだ。
自分の目で食材を確かめて買い付けるその姿を見ていると、
料理に対する情熱がほとばしっていた。
あの時に面接した方がパリ市内に6店舗のレストランを所有する、有名なキャピタリストだった。
このオーナーは若いフランス人の有能な料理人に、シェフというポストと良質な食材を与えて自由に料理表現させることによって、その才能を開花させて料理スタイルを確立させ、2人のシェフが三ッ星を獲得した。
それがブルゴーニュ地方『コート・ドール』のベルナール・ロワゾーと、
パリ市内で職人実力派のギィ・サヴォアである。
このクロード・ヴェルジェというレストラン経営に情熱を燃やす人物に出会わなかったら、この両名もその優れた料理人の才能を発揮することができなかったかもしれない。
私もこの人物に出会えたことによって、三ッ星シェフたちに紹介され、
働くチャンスを得たのであった。
この才能あるシェフたちの料理表現もさておき、
私は、厨房での仕事に対して取り組む姿勢に興味を持っていた。
ベルナール・ロワゾーは、三ッ星で得た名声をメディアとの交流する戦略で活躍した。
ギィ・サヴォアは、自分の料理を客のためにと厨房から離れないシェフであった。
2003年2月、北海道新聞の「三ッ星シェフ自殺」という記事が私の目に飛び込んできた。
まさかあのベルナール・ロワゾーかと衝撃を受けた。
その直後に『イル・ド・フランス』での食事会の席で挨拶をお客から求められ、
「私の料理はこのシェフの流れを汲む表現です。」とスピーチした。
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