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藤沢周平 『蝉しぐれ』

2014年05月13日 | 読書

藤沢周平 『蝉しぐれ』



海坂藩(架空です)の普請組にいる牧助左衛門を父に持つ、文四郎は、
日々私塾で経書を学び、道場で剣の鍛錬に勤しんでいる。
小和田逸平や島崎与之助の友人にも恵まれ、
隣家の娘のふくのことが気になっている。
しかし、藩の騒動に父が巻き込まれ、死罪となり、文四郎の生活は大きく変わる。
文四郎が成長していく姿が描かれています。

とっても良かった。
読後感がなんともいえません。
ずっと読まずに積んでいた一冊なのですが、
なんですぐに読まなかったのだろう??思いました。

映画化もドラマ化もされていますが、観ていません。
観なくて良かった。
この静かな感動は文字で味わいたいです。

父親の死後、周りの目も変わり、理不尽な目に遭うこともあるのだが、
文四郎は悩みながらも、まっすぐ成長していくのが、とてもいい。

後、美しい風景の描写が目に浮かぶような文章でした。