
1983年にスーダンで起きた内戦を機に、アメリカの各地に移住することになった
3,600人の難民の若者たちを、実話に基づいて描いた作品。
「ぼくたちのムッシュ・ラザール」のフィリップ・ファラルドー監督、
「ビューティフル・マインド」のロン・ハワードが製作。
主演女優は、あの「キューティ・ブロンド」のリース・ウィザースプーン。
男に少々だらしないがサバサバした中年女性が、あのスリムな可愛い子ちゃんを演じていた
リースだとは一瞬分からなかったのですが、考えてみれば彼女ももう40歳近いのですね。
難民の若者たちは実際のロストボーイズ(難民)の中からオーディションで選ばれたそうです。

スーダンの集落で平和に暮らしていたマメールたち兄弟5人は内戦で両親を殺され、
エチオピアを経由してケニアまでの1,000マイル余を、何年もかけて歩く。
砂漠では自分たちの尿を飲み、体力がない小さな弟は途中で命を落とす悲惨な旅路。
長兄のテオは途中、うっかり敵に見つかってしまった弟マメールを救うために
自ら投降し、それがマメールの生涯の負い目となります。
残った兄弟はようやくケニアの難民キャンプに辿り着き、それから13年後に
アメリカに移住させられることになるのですが…

カンザスシティーの職業紹介所勤務のキャリー(リース・ウィザースプーン)が
彼らに仕事を探す役を演じるのだが、電話を見たこともなく、マクドナルドも知らない
彼らの就職は容易ではなかった。
ここからは文化の違い、考え方の違いによる摩擦がユーモラスに描かれます。
最初は戸惑いながら、反発もしながら、互いに寄り添っていくようになる過程が
なんとも暖かく、微笑ましい。

映画の中ほどで小説「ハックルベリー・フィン」の挿話として紹介され、
作品のタイトルともなっている「good lie」。
どんな形で我々を騙してくれるのかと楽しみに待っていたら
ああ、そう来たか…!という感じです。
この「やられた」感を味わうたためだけにも、この映画を観る価値はあります。
「good lie」 http://www.goodlie.jp/about.php
実話に基づいたお話ということですが、こんな過酷な難民の話がどんなにたくさんあることでしょう。
ウィザスプーン、お久しぶりです。まだまだ若々しく存在感あります。
これからも内戦がまだまだ続くアフリカ諸国、中東と悲惨です。平和な日常から時には目を向けて思考を重ねなければと思います。
私は新宿の角川シネマで観ました。
100席にも満たない、小さな映画館。
もっと大きなシネコンでもやればいいのに…
残念です。
アフリカの内戦に関する映画は色々観て来ましたが
虐殺、誘拐、少年兵、レイプ、略奪と残酷極まりないですね。
誠実に作られていて、心に残るお気に入りの作品となりました。
ウィザースプーンは、キューティ・ブロンドではかわいいアイドルといった感じでしたが
ウォーク・ザ・ラインのあたりから、演技派のすてきな女優さんになりましたね。
ラストは100%のハッピーエンディングではないかもしれないけれど
あの地で医師として生きていくのもありかな?と思いました。
生きていれば、いつか必ず会える日がくるのですから...。
ウィザースプーン、少々だらしないおばさんとして登場したので
最初分かりませんでした。
でも段々いい味を出してましたね。
あの地ではしかし、マヌエルは医師見習いにすぎないのでは?
ちゃんとした資格が取れるとは思えないし。
その辺が明確には説明されてませんでしたね。