Zooey's Diary

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「ホテル・ムンバイ」

2019年10月03日 | 映画
2008年のムンバイ同時多発テロでテロリストに占拠されたタージマハル・ホテルでの人質脱出劇。
オーストラリア・アメリカ・インド合作映画。

2008年11月、インドを代表する五つ星ホテルが500人以上の宿泊客と従業員を人質に、テロリストによって占拠された。
宿泊客を逃がすために、プロとしての誇りをかけてホテルに残ったホテルマンたち。
ライフルを乱射するテロリストたちに支配された極限状況下、
閉じ込められた人々はどのように動き、何が生死を分けたのか?



2時間余、息もつかせぬ展開でした。
「スラムドッグ$ミリオネア」「ライオン」のデブ・パテルが心優しい給仕を好演。
インドの伝説的俳優アヌパム・カーが演じたのは、実在の人物のオベロイ料理長。
テロリストによる無差別攻撃が始まり、ホテルが発砲音と硝煙に包まれた時、
料理長はその場に居合わせた従業員たちを集めて言います。
お客様を救うために残って欲しいが君たちにも家族がある、強制はしないと。
何人かが走り去りますが、殆どの従業員がそこに残る。
そして絶体絶命の中、テロリストたちとの闘いが始まるのですが…



10人ほどのテロリストたちがみんな少年というのも悲しい。
爆弾を入れたリュックを背負い、大きなライフル銃を持って、
イヤホン越しの指導者の命令に従い、問答無用に人々を撃ち殺す。
指導者は言う、これは神の名のもとのジハード(聖戦)だ、
お前らが貧しいのは奴らのせいだ、搾取する異教徒を抹殺するのだと。
洗脳された少年たちは殺人マシンと化すのですが、そのうちの一人が父親と電話で話し、
組織からまだ金を受け取っていないと聞いて泣くのが切ない。



ムンバイ同時多発テロでの死亡者は172人、負傷者は239人。
タージマハル・ホテルの犠牲者の半数以上が、客を守ろうとした従業員だったとか。
ライフル連打と爆弾によって炎に包まれたホテルは多大なダメージを受けるも
2年間の修復の後に再開、その際には命を救われた客たちが世界中から集まって、
感謝と喜びを伝えたのだそうです。
あの同時テロの裏に、そんな美談があったとはつゆ知りませんでした。
テロリスト集団はイスラム原理主義者とも言われるがまだ特定されておらず、
その首謀者はまだ捕まっていないのだと。
2時間、無差別発砲のテロの現場に自分も閉じ込められたようで緊張の連続、
終わった際にはどっと疲れますが、非常に高い評価が頷ける作品です。

原題Hotel Mumbai オーストラリア・アメリカ・インド合作
公式HP 

コメント (8)
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