Zooey's Diary

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「ベルギー奇想の系譜」展

2017年09月22日 | お出かけ
今週末まで開催の、Bunkamuraザ・ミュージアム「ベルギー奇想の系譜」展。
”15、6世紀を代表するボスやブリューゲルの流れをくむ作品から、象徴主義、シュルレアリスムの
作家を経て、500年にわたる「奇想」の系譜の存在を探る”展覧会なのだそうです(HPから)。



この「トゥヌグダルクの幻視」(ボス工房)は、日本初公開であるらしい。
”主人公の騎士トゥヌグダルスは、3日間の仮死状態に陥っている間に天使によって
天国と地獄に導かれ、そこで恐ろしい懲罰を目にし、目覚めた後に悔悛します。
本作は、左下に主人公と天使、さらには大罪とそれに関連づけられた懲罰が各所に描かれています。”(HP)

見れば見るほどグロテスクな絵です。
真ん中の大きな顔の目は、木の節穴のようで、ネズミがふちから覗いている。
耳を突き抜けて木が生え、鼻からこぼれ出ているのはコイン?
あちこちで、剣で突き刺されたり、毒を飲まされたりしている人間の姿が。
魑魅魍魎が跋扈しています。



このユーモラスなモンスターは一体何?
ブリューゲルやルーベンスの、こうした系列の奇想天外な絵も並べてあり、
この人たちもこんな絵を描いていたのかと、浅学な私は驚きました。



訳の分からない、しかも残酷な絵を次々に見て、見知ったマルグリットの「大家族」に
到達した時は、なんだかホッとしました。
この絵には、少なくとも奇天烈なモンスターは出て来ない。
白い雲が浮かぶ青空の、なんとすがすがしいこと。



あまりにも奇妙奇天烈なものに囲まれると、人間は疲れるようです。
Bunkamuraのドゥ・マゴは、もう秋の装い。
キッシュとサンジェルマン・フィズを頂いて、友人とお喋りに花を咲かせて
無事日常の生活に戻れました。

(会場は撮影禁止だったので、写真はネットから頂きました)

ベルギー奇想の系譜展 http://fantastic-art-belgium2017.jp/
コメント (4)
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