Zooey's Diary

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「幸せなひとりぼっち」

2016年12月22日 | 映画


本国では「スターウォーズEP7」を超えての大ヒットというスウェーデン映画。
愛する妻に先立たれ、悲しみに暮れる孤独な毎日を送っていた頑固老人オーヴェ。
することといったら、家の近くの見廻りと、妻の墓参りくらい。
しかもその頑固ぶりが半端じゃない。
ホームセンターで安売りのクーポンが使えないと言って怒鳴り散らし、
近所の違法路駐の車や散歩中の犬に悪態をつく。
43年間勤めた鉄道局をクビになり、孤独に耐えきれず自殺を決意するが、
首を吊ろうとしたその瞬間、軒先に、隣に越してきた一家の車をぶつけられる。
その隣人の主婦パルヴァネは、イラン人の移民だった。

パルヴァネはオーヴェとは真逆の性格、明るくて人見知りというものをしない。
ペルシヤ料理を押し付けたり、車の運転指導や子供の世話を頼んだり、
静かなオーヴェの生活にどんどん闖入して来る。
オーヴェは戸惑い、腹を立てながらもいつしか彼女に心を許し、
自分の過去を語っていく。



つぶらな瞳の男の子がやがてスラリとした好青年になり、
苦虫を噛みつぶしたような顔の頑固老人になっていくのを見るのは
息子の母として、中々忍び難いものがあります。
しかし、恋愛や結婚、交通事故、思いがけない悲しい別れ。
どんな平凡な人生にも、様々なドラマがあるのだという事実。
そして、やはり人間は一人では生きていけないということを
全編で訴えているような作品です。



海外の映画を観るということは、その国の人々の生活や考え方を覗き見できると
いう楽しみもあります。
昔スウェーデンに行った時、彼の地の友人が愛車ボルボであちこち案内してくれました。
その時、ボルボとサーブはスウェーデンの2大自動車メーカーで
根強いライバル関係にあると聞いた覚えがあります。
その言葉そのままに、サーブ愛好者のオーヴェが、ボルボ愛好者の友人と
意地を張りあい、それが原因で仲たがいまでしてしまうのが面白い。
しかし、あのでぶっちょ猫は、最後まで名前つけて貰えなかったのかな…?
原題は「 En man som heter Ove」、オーヴェという名の男、
英語だと「A Man Called Ove」という感じでしょうか。

公式HP http://hitori-movie.com/
コメント (6)
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