Zooey's Diary

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ザウツブルクの夜

2011年08月22日 | 中欧旅行2011

ザウツブルク音楽祭というものが、どうにも私はイメージできないでいたのですが
現地に行ってみてようやく納得しました。
モーツアルトが生まれた音楽の都で、毎夏40日間に渡って開かれるという音楽祭。
世界中から20万人もの人が訪れるといいます。
昼間は雑多な観光客で賑わっている街に、夕刻になると突然、夥しい数の着飾った男女が出現する。
そして街の中心部にあるお城の広場で、華やかなコンサートが催されるのです。


我々が行ったザウツブルク一日目には、内田光子のコンサートが。
ただそのチケットは、何カ月も前から予約して入手するものなのだそう。
その代わり、丘の上のホーエンザウツブルク城での、室内楽コンサートを楽しむことに。
古城の一室でのクインテットの優しい音色を、手の届くような位置から
ランプの仄かな灯りのもとでしっとり味わえたのでした。


他に印象的だったのは、モーツアルトの生家、大聖堂、ミラベル宮殿、その庭園など。
ザウツブルク2日目の夜、創業1476年という老舗ホテルのレストラン、ゴールデナーヒルシュに
ツアーの中のグルメ二人組と私が、ひょんなことから乗り込むことになりました。
しかもツアーの夕食が終ってから(この時はまったく計画性がなかった)。
おなかは空いていないけれど、せっかくだからどんなものか味わってみたい。
そんな不純な動機のゲストは、格式の高い老舗レストランに受け入れて貰えるのか?


電話で直前に予約して、9時過ぎにタクシーで駆けつけると
そこは薄暗い石造りの建物の一階。
白いクロス掛けのテーブルはまだ空席が目立っていたのだけど、
コンサート帰りのお客からの予約で埋まっているのだと。
(遅くになってから確かに正装の男女が続々と現れた)


おなかも空いていないのに注文はどうするのか?
ドイツ語と英語のメニューをにらめっこして、まずシャンパンで乾杯。
その後、飲めない私以外はワインを飲みながら
前菜、サラダ、魚料理、肉料理から一品ずつ注文して取り分けることに。
そんなことをしてつまみだされないかと心配だったのですが
長身の給仕は嫌がる風でもなく承知して、料理は次々と運ばれてきたのでした。
他のテーブルを見ても、ロングドレスや蝶ネクタイで着飾った客も
結構アラカルトだけだったり、ひとつのお皿から取り分けていたりしている…

そうしてみると
日本人って生真面目すぎるのか?
一流店と目されているところでは
前菜、スープ、サラダ、魚、肉、デザートというコースを頼まなくちゃいけないのかと思ってた。
無論その中のどれかを省略するくらいはよくあるけれど
3人で一皿なんて考えてもみなかった。
でも食べることを楽しむというレストラン本来の目的に適うのだったら
それでもいいのじゃないか…
(もっともろくに食べられなかった悔しさから、次の有名店に行く時からは
ツアーの食事はパスし、しっかりと頂くことにしたのですが)

それでも
東京のグランメゾン、例えばロオジェやひらまつなんかで
取り分け注文をする度胸は、私にはないなあ…

Goldener Hirsch http://www.goldenerhirschsalzburg.com/
コメント (4)
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