龍の尾亭<survivalではなくlive>版

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物事が見えてきた、という迷妄感覚(2)

2010年07月04日 09時46分17秒 | 身体
さてしかし、問題なのは、その「見えてきた」と思ったことを、意図もたやすく、あっけにとられるほど簡単に

忘れてしまう

ようになったことだ。

夢からさめたとき、いいアイディアだったなあ、と思うのに、何がどう良かったのか思い出せないのに似ている。

とすると、「物事の本質が見えてきた」と最近思うようになった、というのは、「白日夢」をよく見るようになった、ということだろうか?

あー、嫌になってしまうなあ。

「分かってきたぞ」感は明らかに増しているんだけれど。

というわけで、最近、書籍にアンダーラインを鬼のように引き、同時にノートにメモを取るようになってきました。

メモを取っても、何が「大事」だと思ったのかが、後で見るともう分からなくなっていて、意味があるのかどうか分からないし、所詮「迷妄」に過ぎないとすれば、病が篤くなった、だけのことかもしれない。

ただ、その「見えた!」感は、死ぬ前に形にしておきたい、と思う。

知人の言うように、ただボケの「きざし」という身体感覚が訪れた、だけ、とも言えるが。
とすれば、今後は長屋のご隠居さんのように、知らないことも知っていることもみんな知っているかのような「姿勢」を生きる、ことになるのだろうか。

無知を隠さない熊さん八っつあんから知を装うご隠居さんへ。

肝心なのは「無知」=「知」の交代じゃなくて、そのズレが生み出す「おかしみのある世界」の多層的で柔軟な「強度」なんだろうから、そこさえ見ておけばいいのかもしれないなぁ。