大下市長・松木県議へのシナリオか？

今回の議会では芦原中体育館問題で、審議拒否・放棄、委員長辞任など異例の事態となっている。市長派から反市長派に鞍替えし、今回の議会でも「審議拒否宣言」など突出した行動をする大下議員のことが、某市議会議員掲示板でも議論になっている。その事情はずばり、２年後の市長選挙をにらんでのことであろう。

市長返り咲きを目指したい松木前市長、しかし、わずかな差とはいえ、一度現職市長が落選して返り咲くことはめったにない。あるのは県議など他の選挙で、政治家としての返り咲きである。そこで、橋本市長と対抗馬として、大下議員を担ぎ出すシナリオが生まれたのだろう。

大下氏にとっても、市長は念願のポストである。前回の市長選挙では、当選１回の議員であるため、二校派市長候補は橋本氏に取られたが、私こそが市長であるとの思いもあろう。金津町長選挙では、松木氏と大下氏は戦った相手ではあるが、「市長を奪還」との金津地区の重鎮たちの思いと重なって、市長派から反市長派へ変わった。森林組合など金津地区重鎮の思いは、芦原中体育館改築より木材を使った校舎に表れている。

橋本氏からすれば、有権者数が金津地区の２／３である芦原地区から市長になれたのも、学校問題があったらこそ金津地区の票が入ったのである。その金津票は大下票といってもよいものだ。金津の主流である松木票と大下票がまとまれば、橋本氏は苦しくなる。

また、市長選挙と県議会選挙は同時期に行われるので、松木氏も組み県議会議員として、政治家としての返り咲きを狙っているのでないか。今度の県議会選挙は、坂井市と合わせた旧坂井郡選挙区で行われる。旧春江町出身でもある松木氏にとっては有利な選挙区改正である。 これが、今回の異例の事態に隠された２年後の大下市長・松木県議へのシナリオであろう。