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2001年9月26日のことと、ビールかけのこと。

2006年09月28日 19時32分53秒 | 野球-バファローズ
2001年9月26日のことと、ビールかけのこと。


昨日(9月27日)の晩は、レギュラーシーズン1位通過(レギュラーシーズン優勝)を決めたファイターズのビールかけの中継を見ていた。
いいなぁ、楽しそうだなぁ、マリーンズも去年は本当に面白かったしすごいビールかけだったなぁ、なんて思い出したりしながら。
でもファイターズはこんなに嬉しそうなのに、いわゆる「リーグ優勝」をしたわけではまだないんだよなぁ、と不思議な気分にもなった。ファイターズにケチをつけているわけではなくて、制度が変わった時の流れが、不思議な気分にさせるのだ。
そんなことを考えていると、そういえば、紛れもなく「リーグ優勝」したのに、ビールかけができなかったチームがあったことを思い出した。




2001年のパシフィックリーグを制したのは大阪近鉄バファローズだったが、リーグ優勝の2週間前に起きたアメリカの同時多発テロの犠牲者に追悼の意を表すため、また、市民感情に配慮して、バファローズのビールかけは自粛することになったのだった。それは、優勝する前からの取り決めではあった。
優勝を決めたのが9月26日。昨日のビールかけと日付も近かったので、私は昨晩ずっと、5年前のこの日のことを思い出していた。




この2001年9月26日、バファローズはマジック1でブルーウェーブを本拠地大阪ドームに迎え、勝つか引き分けで優勝、という状況だった。私もドームへ駆けつけたかったが、前売りもとれなかったし、ノリが松坂からサヨナラホームランを打ちマジックを1にした9月24日のライオンズ戦が満員札止めだったことを知っていたから、自宅で、地上波でやっていたテレビ映像と、音声はラジオ大阪(OBC)「バファローズナイター」で観戦していた。


大阪ドームのお膝元・九条に住んでいた私は、会社から自宅への帰り道、近所の商店街「ナインモール九条」に寄ってみた。この商店街は、別名を「バファロード」といい、なにかとバファローズとタイアップしている(今でもオリックスとタイアップしている)。その中にテレビモニタを置いた箇所もあり、そこでテレビ映像を観に寄ったのだ。
普段は立ち止まる人も居ないが、流石にこの日は数人が足を止めて見ていた。いちおう、テレビクルーもきていたように思う。でも、優勝を決めた後のニュースで、この場所で盛り上がる大勢のバファローズファンの映像が流されていたが、試合序盤ではせいぜい数人、というのがいいところだったから、あのニュース映像はヤラセなのではないかと今でも疑っている。


序盤、バファローズが1対0で勝っていることを確認して自宅に戻った。
当時、スカパーはアンテナの関係で引けなかったし、インターネット速報も今ほど充実しておらず、某巨大掲示板群の中に実況スレッドというものがあることも知らなかった。そして何より、まだ「テレホーダイ」で接続していたから、こんな早い時間からやたらと繋いだりはできなかった。
地上波では滅多にバファローズ戦はやってくれない。だから普段の野球観戦といえば、実際に大阪ドームに出向くか、OBCバファローズナイターだけが頼りだった。
流石にこの日は、地上波(ABCだったか)で放送があったので有難く享受する。


(激しく余談だが、この日、テレビ放映があるのにラジオも付けていたのは、22時から放送予定の「OBCブンブンリクエスト水曜日」最終回の録音を友人に頼まれていたからであった。この曜日のパーソナリティ・2丁拳銃のファンの友人。しかし、あんな試合となってバファローズナイターが押しに押し、2時間番組のはずの「ブンリク」は、最終回なのに、せいぜい1時間弱しか放送できなくて、ずいぶん友人に近鉄を恨まれてしまった。そんなことも今ではいい思い出だ。)


試合経過については私が詳しく語るまでもなく、パファンなら記憶にあると思うが、吉岡がトンネルやら走者のアタマに送球をぶつけるやらをやらかすし、加えてブルーウェーブの先発・サイドスローの北川を打てないし、バファローズの先発バーグマンもいまいちピリッとしないし、序盤はグダグダと進んでいっていた。
だから「ああ、今日は優勝はないな。これで西武ドームで直接対決で決めないといけないのか。ちょっと厳しいな」と考えて、わりに気楽に、家事をしたりしながらラジオメインに切り替えて聞いていた。


少し話は脇道に逸れるが。
私がこの時期の直近で大阪ドームに行ったのが、同時テロの前日・9月10日(月)のマリーンズ戦である。試合の記憶は、たしかマリーンズの先発が俊介だったような(お、当時ルーキーだったんだな)、たしかバファローズが勝ったような、ということくらいしか残っていないのだが、それよりも強く印象に残ったのが、
「バファローズは優勝争いしてるのに、客席ガラガラだなぁ」
ということだった。
この日は「サラリーマンデー」で、働く人であれば社員証などを見せれば外野席入場無料(翌年からは500円とるようになったはず)だったので、ライトだけは上下段とも埋まっていたが、それ以外は本当に悲惨なものだった。普段ならそれでも何とも思わないが、優勝争いの真っ只中だったからなぁ…それを考えると、現在はどの球団も、消化試合でも実数で数万人を普通に集められるようになったのはよかったことなのだろう。



話を9月26日に戻す。
試合は1対4のまま終盤へ、8回にケンシがソロホームランを放ち反撃開始かと思われた直後の9回表、岡本が相川にソロを浴び、2対5。万事休すと思われた。
3点ビハインドで、バファローズのピッチャーは守護神・大塚に代わり、後続を抑える。


9回裏に起こった出来事については、このblogを読んでくださるようなかたは誰もがご存知だろうから、詳しくは書かない。
ランナーが着々とたまってゆく様子をラジオで聞きながら、私はまだ呑気にキッチンで洗い物などしていた。へぇ、満塁かぁ、でもいくらなんでもそうそううまくいくわけないもんなぁ、なんて考えながら。だから試合の決着がついた瞬間も、ラジオのアナウンサーの絶叫を、背中に聞いていた。そしてしばらく、そのまま動けずにかたまっていた。


やっと我に返ってテレビの前まで駆け寄って、呆然と、北川がホームインするシーンや、胴上げや、セレモニーを眺めていた。だから私は、「その瞬間」はライブで観ていないのだ。


そして、ビールかけを行なわないまま、バファローズナインは優勝特番をはしごしていた。事情はよく分かるけれど、でも逆にこういうときだからこそ、底抜けに明るくビールかけをしたほうが世相も明るくなれるんじゃないか、とか、バファローズとビールかけって、ものすごく似合うのに、だからさせてあげればいいのに、と強く思ったことを覚えている。




この年の日本シリーズ、バファローズはスワローズに1勝4敗で敗れた。唯一勝ったのが大阪ドームで行なわれた第2戦。ものすごい打ち合いの試合だった。運のいいことに、私が唯一観に行ったのもこの第2戦だったから、私の2001年日本シリーズの記憶は、まるでバファローズが勝ったように上書き保存されている。
(本当は第6戦のチケットも持っていたのだが、敢え無く払い戻しとなった)



このたった3年後、バファローズも、この日の対戦相手だったブルーウェーブも消滅し、これらのチームがビールかけをする機会は永遠に奪われた。2001年バファローズ優勝メンバーは、古久保を除き、「優勝経験があるのにビールかけをしたことがない」という、奇妙な、少し宙ぶらりんな状態となったままである。


2001年秋は、こんな風に野球に夢中で、楽しく過ごすことができた。しかし、優勝決定の試合でこれほどのことを成し遂げた彼らがビールかけをできなかったことは、少しだけ、黒い染みのように心残りとなっている。もう二度と、あのチームで優勝を目指すことすらできないことも含めて。




だから昨日、ファイターズナインがビールかけをしている姿を、とても幸せな気持ちで眺めていた。もちろんとても羨ましいし、悔しいけれど、だけど、そういうネガティブな感情も、未来に繋がるもの・未来を目指しての感情だ。それが、とても嬉しく思える。
ビールかけができる幸せ、ビールかけを目指せる幸せ。今ここにあるその幸せを、私はもう二度と手放したくはない。
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2 コメント

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Unknown (つくばっとマリン)
2006-09-28 21:20:15
2001年の近鉄の優勝のときは、水口ファンの友人に強引につき合わされて、テレビを観ていて、ロッテファンなのに、勢いで試合終了後に乾杯してしまった記憶があります^ ^;

9回ウラ、まさかあんなことが起こるなんて…、あのゲームもまさにマンガみたいでしたね。

プロ野球は、一発勝負の高校野球とちがって、毎年、毎年同じチームどうしが戦うものだと見られがちですが、2001年の近鉄はやっぱり1度きりだったし、2006年の日ハムも一度きり。しかも、球団の消滅も現実にはあるということを知ってしまうと、なおさらそのことを痛感させられます。

2006年のマリーンズも残り1試合。じっくり楽しんでみたいと思います。できれば公式タンのテンションは来季も変わらないことと、2001年9月26日のヒーローの術後の順調な回復を祈りつつ^ ^
つくばっとマリンさんへ (forty-niner)
2006-09-29 10:12:19
コメントありがとうございます!

つくばっとマリンさんて愛媛のご出身でしたよね?だったら身近に水口ファンって多そうですねぇー。ご友人は嬉しかったでしょうねぇあの日…

。北川は今リハビリ中なのでしょうね。もっと早く手術させてあげればよかったのに…右肩だったらキャッチャーはもう無理なんだろうなぁ←まぁ手術がなくてもキャッチャーはもうやらないか。でも来季開幕にはきっと元気に(そして清原なんかに負けずに)スタメンに名を連ねてくれると信じています。



なんだか当たり前のことですが、2005年のマリーンズも2006年もマリーンズも、どの球団のどの試合も、どのプレイも(そしてどの公式タンも)いちどきりなんですよね。アタマでは分かってはいるのですが、失われたものに気付くのは、たいてい時が過ぎ去ってから、という…せめて今後は、後悔のないように関わってゆきたい、と思っています。まずは、残る1試合、ですね!

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