ある学者が膨大な量の文献を研究した結果、
導き出した、奇想天外とも見える説。
紀元前2000年頃まで、
人間は、
<自分の意志>を持っていなかった。
意思決定とか、
論理的思考とか、全くない、脳内カオス状態。
すべての行動の指針は、
神からの啓示、だったらしいんだ。
たとえて言うならば、
その頃の地球人は、全員がチャネラーで、
しかも、24時間チャネリング状態で、
そこからの情報だけに基づいて生きていた、というの
古代叙事詩「オデュッセイア」で語られる、
勇敢な英雄たちの描写には、
自我意識がまったく現れていないんだって。
神に憑依された、むっちゃくちゃマッチョな、疲れ知らずの操り人形ね
そして、徐々に、人間は、
主体性、といったものに目覚め始め、
感じることや、考えることを、自分のものにしていった。
学説では、
自分の声と神の声の区別がつかなくなった人間に、
神々は語りかけなくなり、沈黙した・・・
となっているけど、
いやいや、
この展開も、
絶対に、神の計画どおりだと思うよ。
ひとり歩きを始めた人工知能の成長を見守る科学者のように、
神は、人間がどこまで、
自分のプログラムを、
試行錯誤、自己修正しながら、発達していけるか、
静かなラボで、
ただひたすら、観察しているのだと思うの
Things will be only better
*「神々の沈黙」 ジュリアン・ジェインズ著 参照