理由はうまく説明つかないのだけど、
自分にとって、これがとっても大事だということだけは分かる・・
私にとって、そんな存在だったのが、
「ナラティブセラピー」という、カウンセリング場面での治療的介入法なのね
もう10年以上も前に、初めてその名前を聞いてから、
本を読みあさって、勉強したけど、
文化人類学や哲学なんかが背景にあるから、難解で、専門用語とかも意味不明で、
それでも、なぜだか、ずっとこの考え方は大事だって、自分の中で分かっていたんだ
「ナラティブセラピー」は、簡単に言うと、
私たちの人生は、厳然たる、絶対的な現実の集積ではない。
自分が何をどう選んで語るかによって、「人生」「経験」が、まるで織物を織るように生まれてくるもので、
その色彩、質感、模様は、語るうちに、いわば、浮き上がってくる。
だから、クライエントにとって、何かが「問題」として浮き上がってみえるとき、
その時点で採用していた語り(ストーリー)を、
別のストーリーに書き換えることによって、
「問題」が絶対的に自分の人生に君臨していたものではないことを理解し、
人や人間関係そのものを問題視することなく、
より社会的に視野の広い見方を獲得する
みたいな感じかなあ・・・
私は、セッションの後に、メールによるフォローを1週間していて、
その間に、クライエントさんといろいろなやり取りをしているのだけど、
そのときに、とっても、このナラティブセラピー的な治療的文脈が展開するように感じるの
私が何を働きかけるということもなく、
疑問に答えたり、感じたことを伝えるうちに、
クライエントさんは、ひとりでに、自分の採用するストーリーをより現状にフィットしたものに書き換えていくんだ
それはそれは、素晴らしくって、
私は、いただいたメールを読んで、感動しちゃうことが多々あるの
そして、私がその感動の気持ちを素直に伝えると、
クライエントさんは、それに呼応するように、さらに自分についての洞察を深める・・・
そういうことが続くとき、
あぁ、本当に、これは私にとって至福の時だって思う
自分が大事だと感じたことには意味がある
それは、きっと、自分をハッピーにするのに役に立つってことなんだね