井の頭公園の池では今かいぼり(掻い掘り)が行われていることを先日のブログに載せたが、池の水抜きも進んで25、26日には「井の頭かいぼり隊」による池の生物の捕獲作業が行われた。
前にも書いた通り、2017年5月に開園100周年を迎えるプロジェクトとして、水を抜き池底を天日干しして泥質を改善し、併せて外来生物(ブルーギルやブラックバスなど)を駆除して自然生態系を取り戻すものである。
「井の頭恩賜公園100年実行委員会」の主催で、大勢のボランティアが参加しての作業である。実は私も井の頭公園を愛する一人としてこのボランティアに参加したかったのだが、参加者は6日間の事前講習の受講が必要でその日程が取れずに断念した次第である。
25日(土)のかいぼり作業が新聞やテレビなどで紹介されたため、26日の日曜日は大勢の見物者が押し寄せて池が干上がった珍しい光景を眺めていた(私もその一人だが)。これまで池の生物捕獲調査などを通じて、外来種によって在来生物が駆逐されつつあることを見聞きして来たが、今回のかいぼりでそれを再認識した。また干上がった池の底は思いのほか汚いものだった。テレビニュースでは池に投げ捨てられた自転車が200台もあったと映像を交えて報じられていた。私も何台かの自転車が泥の中に埋もれているのを見つけた。ひどいものである。人が見ていなければ何でもござれなのか、嘆かわしい限りだ。人々の憩いの場である静かな池の水面の下はこんなだったのか、と幻滅も感じる。
これから約1カ月の間池底を天日干しして3月には再び水を張り、保護しておいた在来生物を池に戻す予定である。ただ細かいことを言うと、コイやソウギョも外来種であるのだが人々に親しまれて来たものであり、ボートで遊ぶ区域を「触れあいエリア」としてこれらを放流するのだそうだ。かいぼりは今回限りではなく、100周年までにあと2回実施する計画のようだ。井の頭池の浄化は大いに楽しみだが、さて私が実際に散歩を楽しめるのはあと何年あることだろうか。
干上がった井の頭池 お茶ノ水橋の下には水が流れてない ”干潟”で餌を漁るコサギたち
干上がった池の珍しい光景を大勢の人たちがカメラに収めていた
休憩するかいぼり隊の人たち 生物の捕獲道具 捕獲生物を見せるテント
オオクチバスなどの外来魚種 在来のギンブナ? 30センチ級、外来のアカミミガメ
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