暦はもう1月7日、テレビや新聞では「七草粥」が時季の話題に取り上げられている。役所や大半の企業では4日が仕事始めだが、今日から始まるところもあるようだ。いずれにしても、正月気分はすっかり抜けたところである。
今朝の朝日新聞に『5万年刻む「標準時計」』という私の興味深い記事が載っていた。考古学の研究に欠かせない出土品の年代の特定などに日本のある湖の地層が「世界標準時」になると言うのだ。
実は数か月前に小さい記事で載っていて、このブログで紹介したいと思ったのだが、あとでその記事が見当たらなくなってしまった。今回は科学欄の特集で詳しく取り上げられている。
現在考古学年代の標準時は炭素14(C14)という放射性元素の測定によることが元になっている。大気中に極微量含まれるC14は崩壊して5730年で半減することが分かっているので、出土品や周辺の遺物からC14が測定されれば年代の想定がつく。しかし、数千年前のC14濃度は今の理論値より高いことが分かって来て、その補正が必要になっているとのこと。その一つが木の年輪であるが、それも1万2千年前くらいまでだそうである。
さて本論だが、福井県の若狭湾にほど近い水月湖という小さな湖の地層が「世界標準時」になるというのである。この湖底の地層は地形的条件から土砂流入や風波による乱れがなく、季節特有の堆積物が1年毎のきれいな層になって保存されているのだそうだ。層の厚みは1年で0.3~0.8ミリとのことで、湖底から70メートル、5万年分の地層が採掘されたとのこと。
この地層から分かることとC14の理論値を組み合わせると、5万年分の考古年代の標準時ができるということなのである。一般の人には全く知られていない日本の小さな湖がそんな大きな役割を果たせるとは・・・考古学の研究の奥は深いものがあるものだと思った。
[ベゴニア]
家内は園芸が好きな方でベランダに鉢やプランターを並べているが、私はほとんど園芸に興味がない。従ってからっきし園芸ものの花卉の名前を知らない。しかしこの時期は自然の草木の花が極めて乏しいので、園芸花に助太刀をしてもらうことにした。
以下は神代植物園の温室に数多く展示されているベゴニアの中から私のお気に入りを選んだものだ。