Feel Free ! アナログ・フォト・ライフ Diary

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撮りたい!

2005-02-01 21:20:18 | ストリートスナップ
というわけで、ぽちぽち更新して行こうと想いますが、まずはここ一ヶ月間にあった出来事から回想録風に。

1月某日
 印画紙を買いにヨドバシカメラ新宿西口本店に行く。本来は西口直行だが、写真を撮りがてら南口経由で。すると、ルミネの辺りを右手に折れたところで、何ともファンシーな格好をした少女に出会った。金髪に染めた髪をおさげに垂らし、真っ白なコートを羽織っているのだが、髪留めに使っているリボンがこれまた真っ白で妙に可愛らしい。気が付いたのが遅かったので正面のショットは撮れなかったが、すれ違いざま後ろ姿を一枚パチリ。すでに日は暮れていたので被写界深度は浅く、確実にブレたという感触があったがそんなことには構っちゃいない。ついでに小走りに数メートルつけていき、後ろ姿に再びシャッターを押したところではたと我に返った。これじゃあまるでストーカーではないか。思わず苦笑を浮かべてしまったけれど、案外、撮りたいと願うカメラマンの欲望はストーカーチックな欲望と通底するものがあるんじゃないかとも思うのだ。身勝手と言えばこれほど身勝手な欲望もないだろうが、そんな風にして撮られた一枚の写真が多くの人々の目を釘付けにしてきたこともまた事実。撮りたいと思う写真家の眼差しを追体験することで、見る側も写真家と同じ欲望を追体験するのだろう。やっぱりのぞき見願望って写真の本質なんだよなーとつい危ないことを考えた。

はじめに

2005-02-01 18:51:56 | 写真全般
何となく勢いで始めてしまったストリートスナップ通信。これまでのストリートスナップの主戦場はモンゴルだった。モンゴル人の人間関係は日本よりもずっと濃密なので、ある意味ストリートスナップには絶好の場と言える。けれどそれに甘えていちゃ進歩はないわけで、いずれは日本を撮りたいと思っていた。それにカメラマンの中藤毅彦氏のワークショップに参加したのも大きな刺激になった。独特の粗い粒子の写真で有名な中藤さんだが、そんな彼に対する受講者からの質問で一番多かったのが、「どうやって街の人たちに写真を撮らせて貰っているのか?」というもの。それに対して中藤さんは、「最近はノーファインダー撮影はせずに、きちんと被写体にカメラを向けるようにしてますね」と一旦は答え、それからこう付け加えた。「でも、未だに慣れないし、心臓がばくばくするんですよ」。これを聞いて何だか安心した。「へー、中藤さんでもそうなんだ」。少し勇気を貰った気がする。
 受講生の質問でも分かるように、街中で人の写真を撮りたいと思っている人は本当に多い。けれど、実際に声をかけたりカメラを向けてシャッターを切れる人はそう多くはないはずだ。シャッターを切れるか切れないか、その差は本当に大きいものだと思う。けれど考えてみれば、中藤さんの写真のような写真を誰もがが撮れるわけではないけれど、シャッターを押すことだけは誰にだってできるはずだ。そう、ほんのちょっとの勇気さえあれば。
 このブログはストリートスナップを本格的に始めてまだ一年足らずのぼくが、ストリートで実際に何を思い、どう撮っているか、かっこよく言えば実況中継ですが、実際には失敗談と言っていいかも知れません。ストリートスナップを始めたいと思っている方々がこのブログを読んで、ちょっとでも勇気づけられたりするなら恥をさらすことにもまあ意味はあるのかな、と思うのですが……。