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1/19のJCOウラン廃棄物焼却処理をメディアはどう報じたのか?「ウラン」という言葉も封印するNHKに驚愕!

2015-01-20 | 被爆者、被害者、市民の声

JCOウラン廃棄物焼却処理が1/19に始まりましたが、メディアが1/19前後で、この件についてどう伝えたか(ネットのみ)、つっこみながら時系列で証拠を保存しておきます。

報じたのがNHKとTBSと東京新聞だけというのも、まあ恐ろしい話です。 各種のスピンで ツイッターもバラバラ。 


臨界事故後の廃棄物を焼却処理へ

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150116/k10014722741000.html

1月16日 8時05分 NHK NEWSWEB

茨城県東海村にある核燃料加工会社「ジェー・シー・オー」は、平成11年の臨界事故のあと、敷地内で保管している低レベル放射性廃棄物などについて、来週にも焼却処理を始める方針を固めました。周辺住民の理解が得られたとして、臨界事故から15年余りを経て初めて焼却処理が行われます。

平成11年9月、東海村にある核燃料加工会社「ジェー・シー・オー」で、核燃料の製造過程で違法な作業を重ねた結果、核分裂が連続して起きる「臨界」が発生し、作業員2人が死亡したほか周辺の住民などおよそ660人が被ばくしました。

事故後、「ジェー・シー・オー」は低レベル放射性廃棄物などを敷地内で保管してきましたが、周辺住民の理解が得られたとして今月19日にも新たに設置した炉で焼却処理を始める方針を固めました。「ジェー・シー・オー」は、核燃料加工事業の再開を断念しており、臨界事故から15年余りを経て処理が進むことになります。

焼却処理では、臨界事故前に核燃料を精製する際に使用した油類を最初に焼却したうえで、作業服など臨界事故後に出た低レベル放射性廃棄物の焼却を進めることにしていて、200リットルのドラム缶に換算しておよそ700本分を8年かけて処理する計画です。

「ジェー・シー・オー」は焼却施設には、排気用のフィルターを設け放射性物質が外部に漏れることないとしていて、来月以降、焼却処理の結果を周辺住民に報告する予定です。

焼却処理するものを「低レベル放射性廃棄物など」、「油類」と、ぼやかして記事に記載。ウランという言葉を使っていません。

周辺住民の理解が得られた」を強調。フィルターについて「外部に漏れない」と強調。

 

JCO、低レベル放射性廃棄物の焼却処理開始へ

http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2396456.html

TBS NEWSi(1月16日21:52) 

茨城県東海村の核燃料加工会社「JCO」は、臨界事故後に保管している低レベル放射性廃棄物の焼却処理を、今月から開始すると発表しました。

 東海村の核燃料加工会社「JCO」によりますと、臨界事故後、会社の施設内でドラム缶に入れて保管している低レベル放射性廃棄物のうち、可燃性のウラン廃棄物およそ200本と、ドラム缶に換算しておよそ500本分の油類を今月19日から8年かけて焼却処理を行うということです。JCOは新しい焼却処理施設の検査や試験を行い問題ないことが確認され、敷地内の空間線量の調査を行ったところ平常値の範囲内だったことなどから、周辺住民の理解が得られたと説明しています。

 また、JCOは焼却処理開始後も構内の放射線を測定するなど、近隣の自治体に定期的な情報提供を行うとしています。(16日21:52)

 

TBSは、焼却処理するものを「可燃性のウラン廃棄物」と報道しています。「周辺住民の理解」と「情報提供」は強調しています。



低レベル廃棄物の焼却処理開始 NHK茨城のニュース

http://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/1074774121.html?t=1421659511919

01月19日 18時12分

茨城県東海村にある核燃料加工会社「ジェー・シー・オー」は、平成11年の臨界事故のあと敷地内で保管している低レベル放射性廃棄物などについて、周辺住民の理解が得られたとして、事故から15年余りを経て、19日から焼却処理を始めました。 

平成11年9月、東海村にある核燃料加工会社「ジェー・シー・オー」で、核燃料の製造過程で違法な作業を重ねた結果、核分裂が連続して起きる「臨界」が発生し作業員2人が死亡したほか、周辺の住民などおよそ660人が被ばくしました。

「ジェー・シー・オー」では、臨界事故のあと、低レベル放射性廃棄物などを敷地内で保管してきましたが、周辺住民の理解が得られたとして、19日から新たに設置した炉で焼却処理を始めました。

作業は午前11時から始まり、臨界事故の前、核燃料を精製する際に使用した油類およそ100リットルの焼却が行われ、トラブルはなかったということです。

今後は、油類の処理を終えたあと、作業服など臨界事故の後に出た低レベル放射性廃棄物の焼却を進めることにしていて、200リットルのドラム缶に換算しておよそ700本分を8年かけて処理する計画です。

東海村の70代の男性は「事故後の処理を進める必要もあり、焼却処理はしかたがないと感じているが、安全に安全を重ねて進めて欲しい」と話してました。

「ジェー・シー・オー」では、3月上旬、焼却処理の結果について周辺住民に報告することにしています。

01月19日 18時12分

焼却当日のNHK茨城のニュースです。まず文章だけのニュースがアップされました。ニュース動画は後から夜になって差し込んできました。

1/19の夜に見た動画と、1/20朝見た動画と中身の映像が違っていました。

ニュース用にもともと2本作ったのか、夜、編集し直して、映像内容を差し替えたかだと思います。当ブログの1/19記事にそのときの画像を追記してます。

その動画には、焼却処理するウラン廃棄物の管理をしている建屋内部の映像がありました。

建屋内の膨大な数の黄色い放射性廃棄物のドラム缶が映し出されていましたが、1/20に見たらそのえぐい映像部分がそっくり抜け落ちている

 

1/19の動画には市民の意見として、一人だけ男性が話している映像がありましたが(真ん中の男性)、1/20の動画をみると、なぜかインタビューされてるのが3人に増えていました。

動画に取り上げられた、3人の市民の意見を文字起こししておきます。

「まったくの納得じゃないんですけど、まあこれも、いつまでもね心配はありますけど会社としての後処理の責任はあるんでしょうから、ある程度はやっぱり、焼却方法しかなければ、それでやらざるを得ないのかなっていうのはありますね」

 

「安全に対してまたその安全、そのまたその安全というのを追求しながら仕事を進めていく、だから今度の処理もそうですね」

「2年、3年、5年、10年という長いスパンをね、そういう緊張感を持った仕事をしていただきたいなという、もう二度と事故を起こさないと」


これだけで、「周辺の理解が得られた」ということにしてしまうわけですね。まあ、なんとも恐ろしい国ですね。


臨界事故の焼却処理を始める NHK首都圏NEWSWEB

http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20150119/4792791.html

01月19日 19時38分 

茨城県東海村にある核燃料加工会社「ジェー・シー・オー」は、平成11年の臨界事故のあと、敷地内で保管している低レベル放射性廃棄物などについて周辺住民の理解が得られたとして、事故から15年あまりを経て19日から焼却処理を始めました。 

平成11年9月、東海村にある核燃料加工会社「ジェー・シー・オー」で、核燃料の製造過程で違法な作業を重ねた結果、核分裂が連続して起きる「臨界」が発生し、作業員2人が死亡したほか周辺の住民などおよそ660人が被ばくしました。

「ジェー・シー・オー」では、臨界事故のあと、低レベル放射性廃棄物などを敷地内で保管してきましたが、周辺住民の理解が得られたとして、19日から新たに設置した炉で焼却処理を始めました。

作業は午前11時から始まり、臨界事故の前、核燃料を精製する際に使用した油類およそ100リットルの焼却が行われ、トラブルはなかったということです。

今後は、油類の処理を終えたあと作業服など臨界事故のあとに出た低レベル放射性廃棄物の焼却を進めることにしていて、200リットルのドラム缶に換算しておよそ700本分を8年かけて処理する計画です。

東海村の70代の男性は「事故後の処理を進める必要もあり、焼却処理はしかたがないと感じているが、安全に安全を重ねて進めて欲しい」と話してました。

「ジェー・シー・オー」は、3月上旬に焼却処理の結果を周辺住民に報告することにしています。

01月19日 19時38分

 

さて次は焼却処理開始という同じ内容の1/19分のネットニュースです。NHKは茨城県用と首都圏用の二つの記事がありました。

文章は、NHK茨城ニュースのそっくり使い回しなんですが、タイトルが違うことに注意!

茨城用 タイトル ⇒低レベル廃棄物の焼却処理開始

首都圏用 タイトル ⇒臨界事故の焼却処理を始める

まずどちらの記事にも、「ウラン廃棄物」という記載がありません。とんでもない不誠実な記事と言えます。

しかも首都圏用動画には、いっさい、ドラム缶の映像もなければ、市民が意見を言っている映像もないのです。焼却施設の建屋のみ!

さらっと流しとこうという意図が見え見えですね! 首都圏住民に騒がれたら困るからです。

8年かけドラム缶700本分 低放射性廃棄物や油類の焼却始める

http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/20150120/CK2015012002000172.html?utm_medium=twitter&utm_source=twitterfeed

東京新聞 2015年1月20日 

 一九九九年に臨界事故を起こした核燃料加工会社ジェー・シー・オー(JCO、東海村)は十九日、事故後から施設に保管してきた油類や低レベル放射性廃棄物の焼却を始めた。焼却が終われば、一部の解体作業が行われているウラン加工設備の全面撤去が可能となる。

 JCOによると、焼却するのは二百リットル入りドラム缶約五百本の油と、約二百本分のウランを含む低レベル放射性物質。同社は昨年八月、専用の焼却炉を設置。油類を五年かけて、その後の三年間で低レベル放射性廃棄物を焼却する。

 近隣住民に対しては定期的に説明会を実施する予定で、大気中の放射線量をホームページや施設周辺に設置したモニターで既に表示している。

 金属製タンクなど不燃性の低レベル放射性廃棄物約一万本分は、最終処分場が決まるまで敷地内に保管を続けるという 。 

1/20の東京新聞は、「ウラン」と書いている点は評価できるものの、焼却することで設備の撤去が進むというふうに誤誘導しています。

脱原発市民(とくに自然エネルギーを推進する市民)は東京新聞を持ち上げることが多いですが、こういう記述を見ると呆れます。

記事の中に放射性物質の焼却に対する批判的な論調はありません。

 

ネットニュースというのは文字なのでこうして、動画も含めてじっくり検証することが可能です。

しかしテレビで垂れ流されるニュースというのは、一瞬の映像とテロップ、アナウンサーの喋りだけで、あっという間に流れていきます。

一回聞いただけではNHKがこんな重要なニュースを欺瞞的に報じているということに気が付くことができません。

「NHKニュースでちゃんと焼却処理するって言ってたよ」で終りでしょう。

メディア側も一応「報じた」という既成事実にはなります。

さらにNHKはあっという間にリンクが切れてしまいます。キャッシュまでなくなるので画像で残しておきます。

 

どんなに重大で悲惨な事故が起きても、まだ加害企業やNHKというメディアを信じて、「大丈夫」と思い込む市民。

考えさせないように仕向けるメディアと考えることを拒絶する市民は、もはや共同正犯ではないかと私は思います。

このJCOの看板を見てください。「住友金属鉱山」 ここがすべての大元です。

 

放射線管理区域 http://urx2.nu/goCL  こんな看板が必要な施設ってことです。

 

 

肩が激痛なのでこのへんで終わります。 それではまた。ε=(・д・`*)ハァ…

 

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