ブログ「風の谷」  再エネは原発体制を補完する新利権構造

原発事故は放射能による公害。追加被曝阻止⇒放射性廃棄物は拡散してはいけない⇒再エネは放射能拡散につながる⇒検証を!

埼玉から北九州市へ避難している女性 からのメッセージ

2012-03-14 | 震災瓦礫問題

宇部市にも北九州にも、放射能汚染の強い地域・関東地域から、移住・避難してこられています。

健康被害が出た方もおられます。日本が民主主義の国というなら、そういう人たちの声を聴かなければいけないと思います。

この女性にお会いして直接お話し、掲載許可を得ましたので転載いたします。

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皆さん今日はお疲れさまでした。
関東からの避難者ということで、埼玉での事故後の生活を話させて頂きました。

今日、ガレキの受け入れに関する署名集めをしていて、直に北九州の方の意見が聞けたのがものすごく収穫でした。
と同時に、とても残念でした。

私は埼玉にいては放射能の影響で「死ぬ」と直感し、その裏付けのために何ヶ月も情報を集め、宮城や岩手の汚染状況も知っています。
埼玉よりひどいです。距離で見ても一目瞭然ですが。
埼玉の放射線管理区域以下のところでも、敏感な人は次々と体の異変を訴えます。でも放射能の影響だとは考えない人も多いです。タカをくくっている人も多いです。
それもそうでしょう。ただ疲れやすいんです。ただ風邪をひきやすいんです。確実に免疫力が落とされてます。アトピーが治った人は再発しています。弱いところや古傷がむし返されます。そういう、何が原因か分からない状態なので、医者に行って薬をもらっても症状は収まりますが、治りはしません。累積被曝によって一生続くでしょう。

子供に特に影響があると言われますが、お年寄りも免疫力が落とされ、元気にウォーキングに歩く健康なおばあさんが何年ぶりかで熱を出して寝込むなど、事故後に結構ある話です。
そしてそれが潜伏期間だということ。必ず牙を剥きます。子供から命を落としていくでしょう。そういう世界が怖いのです。

安全な放射能はないんです。
わが子を守れるのは親だけです。そして私にはわが子を守ることだけで、仕事を捨て、家を捨て、命からがら逃げてきました。その後から放射能を付けたがれきが追いかけてくる恐怖が分かりますか?
異常な基準値を設けられた食べ物が横行している恐怖が分かりますか?
九州へ来てでさえどれだけ慎重に食べ物を選んでることか。そういう私の考えを埼玉では「放射脳ママ」「ノイローゼ」と言われるんです。
九州ではそういう空気はなかったし、病院で娘の甲状腺を見てもらうときに、素直に「被曝が心配だ」といえました。埼玉では言えません。先生も「そうだよね、あっちは心配だよね。」と心配を汲み取ってくれたんです。とても嬉しかったです。

でも、今日のガレキの受け入れに積極的な人が多いことが分かって、とても怖くなりました。ここで終わりなのかと。そして反論できない自分にも嫌気がさしました。被災地支援が大事なんだと思われてる方に反論できません。でも私には被災地より我が子なんです。ここで非国民と言われるのかもしれませんが、まずは人のことより自分の子どもが大事なんです。隠しようもない事実です。切羽詰ってここまで来たんです。余裕なんかありません。
明日の議会には傍聴に行きます。何としても止めたいんです。国の汚い「絆精神論」を持ち出す世論誘導に怒りを感じます。本質を隠し、事実を隠して、人の善意につけ込む精神論で誘導することに、本当に憤りを感じます。

ガレキのことだけを言っているのではありません。
放射能汚染の実態を全て解明して、それに対して世界の常識である「放射能閉じ込め」をやらないと日本の復興はありえません。臭いものに蓋をした状態では、何も進みません。被災地復興の名のもとに日本全土が潰されます。どうか九州も足元を掬(すく)われていることを自覚してください。決して安全地帯ではありません。この震災は被災地3県のものではありません。日本全土に広がる経済破綻や民主主義の崩壊さえも危ぶまれるような出来事に向かっています。

ガレキを受け入れる心の余裕がある方は、まず日本の汚染状況を知り、被曝地に置かれている人たちを助け出すことを考え出してください。

命の順番でいくとこちらが先決です。そのために今はきれいな西日本をとっておきたいのです。これは積極的に努力をしないと、あっという間に汚されます。

どうかよろしくお願いします。

   2012/03/11  埼玉から北九州市へ避難している女性

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