23日
今日で一旦私の医療チームは東京に戻ります。
かっこいいことを言いながら強気で踏み入れたのに
来たばかりのときは想像をはるかにこえた現状に打ちのめされました。
自分に何が出来るかなんて考える時間もなく目の前で起きていることを把握して無我夢中でやるしかなかった。
毎日モノを数えるように
増えていく死亡者数をニュースを読み上げてるアナウンサーにさえ嫌気がさしました。
1日2000人以上の受診希望者
床に寝せられ点滴を受ける患者さん
泥だらけの入院ベッドに横たわる患者さん
1人任され不安だらけの救護所
避難所での夜間の急病人
水も電気もない分娩室でのお産
受け入れ先病院が見つからない救急医療体制
備蓄のない医薬品
足りない医療機器
浸水して使えなくなったAED
全部が全部思い出せないくらい、毎日が壮絶でした。
朝からずっと走り回っていて気が付くと夜中の3時、4時ってのを毎日繰り返し。
でもそれは私たちだけじゃなく、自衛隊のかたや消防のかた、警察のかた、運転手さん、自治会の会長さん、条件はみーんな一緒だったから頑張れたんだと思います。
私たちは交代でちょっと休めたけど、休めてない職種の方ばかりです。
そんなしんどさなんて被災された方々に比べたらなんてことはないと思うとへっちゃらでした。
それと何回も書いてきたけど、避難所のみなさんの笑顔と優しさと強さに何度こちらが励まされたことか。
気丈にふるまっている人こそ心の傷は深く
話を聞いてみると家族といまだに連絡が取れていないという人ばかりでした。
避難所もみんながいるから頑張れると言っている人がいっぱいいたけど
あんなかたい床で毎晩寒い思いをして不安な夜を過ごすつらさは壮絶です。
本当に大変なのはこれからです。
だんだんテレビやマスコミも震災のニュースが減っていき、みんなの脳裏から薄れていくに従って
被災地の今後の課題や病人や悲しみは増えていくと思います。
被災していない人たちが自分たちは明るく頑張ろうって元の生活にどんどんしていくのは良いことだけど
3月11日のことは決して忘れてはいけないのです。
自分に何が出来るか分からないままの人は
今あるお小遣いやお金を募金にまわすのもよし、とっておくのもよし。
とっておくなら、いずれ、交通機関が復旧して
東北地方が元気になってきたら旅行に行ってそこでお金を使うのも支援かと。
直接の被災地でない私たちの支援の形は経済効果として支障のない程度に今まで通り、飲んで、食べて、仕事して、お金が出来たら気持ちばかりの募金して
それも大事なことだと思います。
お金を動かす人、
人々を活気づける人、
目の前の仕事を精一杯する人、
支援の形はそれぞれです。そして今だけでなく、このトンネルを抜けるのは長期戦であるということを念頭に。
自分の生活や仕事に支障のない程度に節電に心がけて、きちんとした団体へやはり支障のない程度にお金を募金するのも大きな一歩です。
失恋しようが、上司に怒られようが、衝動買いしようが、ちょっと風邪をひこうが、
日常でつらいことや嫌なこといっぱいあります。
普通にいきてりゃ嫌なこと9割、いいこと1割です。
でも、被災地のみんなのつらさや悲しみに比べたら全然なんてことはないです!
そんな中、踏張って耐えてる被災地の人が少しずつ笑顔になれるように私たちは物を大事にして資源を大切にして
被災地のことを忘れないことだと思います。
医療も長期戦になることを想定しています。
また行く機会を設けてもらい、もっと成長して1人でも多くの人の力になれるように災害医療をもう一度勉強します。
また、放射能についての新たな二次災害も出てきて
今後の問題は山積みです。
放射能に関しては
適切な情報と的確な判断で。
避難所で別れの挨拶をしたときに、みんなも泣いていたけど笑顔で『今度会うときにはもっと良くなってるように頑張るね!』『復興したら旅行においで』『お嫁においで』と言ってくれて涙涙で避難所を後にしました。
助かった人たちも、自分だけ助かったことや
誰かを助けられなかったことに自責の念を話してくれたけど、誰も悪くない。
それに助かったことには絶対意味があります。
胸はって前を見て、つらいときは泣いて、1人ではないことを忘れないでほしい。
サプライズもあって
瑠奈チャンも叔母さんと手紙を持って駆け付けてくれました。お手紙には「大きくなったらおねえちゃんみたいなおしごとをします」と書いてあり、この仕事をしていて良かったと思いながら涙が止まらなかった。
陸前高田は第二の故郷になり、故郷の復興を願ってやみません。
ここで見たこと、経験したこと、感じたことは同僚や友達や家族に伝えていこうと思います。
当たり前の日常がどんなに幸せなことか。
そばにいてくれる家族や友人がどんなに大切な存在か。
水や電気の資源の供給がどれだけ恵まれていることか。
いろいろ人それぞれ感じ方も違うしきっと全く他人事に思う人もいると思うけど、
いつ自分が被災者になってもおかしくないのです。
帰りは陸路で帰ってきましたがだんだん東京が近づいてくると
どっちが現実社会なのか分からない錯覚に陥りました。当たり前についている信号、電気がついている高層ビル、きれいな身なりの道行く人。
震災にあった地域は対岸の火事のように過ぎてる都心の時間。
でもきっと本当の現実は被災地で都心は非現実社会なんだと思います。
現実社会と非現実社会はいつだって隣り合わせ。
被災地の復興を心より願っています。
また必ず行きます。
その時までどうぞお元気で。
そしてみんなが会いたい人に会えますように。
いつかみんなの努力と流した涙が報われるときが必ず来ますように。
本当に頭が下がります。ありがとうございました。
被災地に行かれてからの日記を読ませていただきました。途中でPCの前から離れる事が出来ずに、ぶっ通しで読みました。
テレビやラジオでは伝えられない貴重な記録だと思います。
あなたと出会った女の子のような状況も、被災地では珍しいことではないのかもしれないと思うと、涙が流れました。
でも瑠奈チャンはあなたと出合って、幼いながらもあなたという目標が持てたようでうれしく思います。きっとこの先瑠奈チャンが生きていく上で大きな力になってくれると感じました。
感動したので、コメントさせていただきました。
お体を大切にして、看護師さんのお仕事、頑張って下さいね!
ご縁があり、こちらのブログにたどり着きまして、被災地へ行かれてからの日記を拝見させていただきました。
言葉がありませんでした。
貴方が見たこと、体験したことを書いて下さったおかげで、報道からでは伝わって来ないとても多くのことを知りました。
本当に、どうもありがとうございました。
知る事が出来てよかった。
こちらのブログに出会えて、本当によかったです。
私の友人も看護の仕事をしています。
彼女も今、どこかの現場で自分に出来ることを頑張っていると思います。
どうぞお身体には充分お気をつけて、これからも頑張って下さい。
私も私に出来ることで、頑張ろうと思います。
本当に、本当にどうもありがとうございました。
ツイッターを経由してこちらに辿り着きました。
沢山の人に読んでもらいたいと思うようなブログでした。
見てきた方の言葉は、想像するのと受ける衝撃が全く違いますし、映像や写真ではなく文章で伝えることにも意味があると思いました。
緊迫度は全く違うけれど、都会で奪い合う人たちも今まで体験したことのないほどの不安に取り付かれているんだと思います。
買い占めは共感できないけど、不安はわかるから何も言えない・・・。
私は提供できる蓄えは何にもないし役に立つ技術もないので、いつもの仕事をいつものように全うして、義援金を送りたいと思います。
ステキなブログに出会えてよかったです。
何度も涙が止まりませんでした。今も泣きながらコメントしています。
マスコミで報道されているのはやはり限られたことなのだと思いました。
もちろん規制があるので仕方のないことです。
現実をこちらのブログで知ることができたのは幸運でした。
次々と遺体が見つかったり、避難所で亡くなる方がいらっしゃるその現場に立ち会われるつらさは想像を超えます。
気丈にご自分の任務を全うされたこと、心から尊敬します。
ブログ全編を通して感じたのは、この看護師さんと被災された皆さんの優しさと温かさです。何度も涙があふれました。
そして看護師さんの視点がとても優しいから、壮絶な現地の様子も目をそらさず読むことができたのだと思います。
私達が人と関わるときに絶対に持っていなければならない大事なものを、このブログからたくさん教えていただきました。
決して無理をすることはないけれど、できる限りいつも、
優しく。温かく。元気に。明るく。思い合って。
これだけでいいのだと思います。
そして被災された皆様の生活が1日でも早く安定し、安堵感のある幸せな毎日が送れる日が来ることを願ってやみません。
心を揺さぶられました。
瑠奈チャン、幸せになってほしいです。
当たり前のことがとても大事な事なんだと
考えさせられました。
たくさんの人に読んでほしいと思いました。自分も小さな事でもできる事をやって行きたいと思います。
また現場の状況 テレビではでは伝わらない状況がよくわかりました
記録に残していただきありがとう
私たちが絶対しなければならないことは この災害を忘れないことです
阪神淡路 サリンなども同様ですが 全国の人はきっと忘れず長い支援に協力することを信じています
東北の復興を祈りながら 普段の生活をこことがけます
本当に過酷な現場であることが伝わってきます。
そんな中でも笑顔であろうとした姿勢に感動致しました。
多くの人が救われたと思います。
本当にありがとうございます。
仰られる通り3月11日のことを忘れてはならないと思います。
震災のニュースがどちらかというと原発や停電にフォーカスされており、
もちろんそのニュースも大事なのですが、
現地の方達 "Family" が力強く復興されようとしていることに対して何か出来ないか継続して考えて行くことが、必要だと思います。
募金してこれでOKと考えていましたがハッとさせられました。
今だけじゃなく現地の方達が元の安心できる生活を取り戻せるまで、
自分に出来ることを考え、あなたを見習って行動に移していきたいと思います。
多くの人に読んで頂きたいと思いました。
ありがとうございました。
ありがとうございます。
ほんと・・・。
ああ、わたしも、がんばります!