中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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東南アジア紀行[7] 素晴らしいカーニバル

2012年02月22日 04時19分22秒 | 東南アジア訪問記 

[復刻版]     東南アジア紀行[7] 素晴らしいカーニバル
        (マレーシア・シンガポール駆け足の旅行)
        1997年8月26日(火)~9月4日(木)

 私達の年代の者は,太平洋戦争のど最中に少年時代を過ごしている.だから,
 「見よ東海の空明けて・・・」
 「守るも攻めるも黒金の・・・・」
 「朕思うに我が皇祖・・・」
などが,頭にこびり付いていて,絶対に剥ぎ取れない.
 「冒険ダン吉」も「のらくろ」「ちびワン一等兵」「フクちゃん」などと一緒に,頭にこびり付いていて,どうしても離れないものの一つである.
 今回の東南アジア訪問では,誠に不謹慎ではあるが,どうしても「冒険ダン吉」を連想してしまうのである.なぜか?
 ことの顛末はこうである.

     ****************************

1997年8月28日(金) 夜.クアラルンプール滞在4日目(その3).



■度肝を抜かれた素晴らしい会場
 19時20分に,われわれは年1回開催されるM社のスポーツカーニバルに招待された.カーニバルの会場は,The Commonwealth of Games という建物の中にあった.
 会場へ慇懃に案内される.
 とても大きなホールである.天井には,まるでベルサイユ宮殿の天井のように絢爛豪華な絵が何枚も描かれている.入口から入って右手の一段と高いところに舞台がある.その奧に馬鹿でかい看板が掲げてある.

           _______________________________________  
  |      | ======================     |
  |      |       ↑でかい看板        |
  | 楽屋  |   舞台                  | *テーブルは丸いですが
  |      |  (壇上)                 |  TXTで表現できないの
  |      |                          で菱形になっています
  | ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   | ̄
  |     司会           舞台         |
  |                 10人/テーブル    |
  |                ↓(本当は円い)    |
  |  | ̄|     /\ /\ /\ /\ /\  |
  |  | |     \/ \/ \/ \/ \/   |
  |  | |          ↑幹部 ↑われわれ  |---------   
  |バ| |    /\ /\ /\ /\ /\  |
  |イ |  |     \/ \/ \/ \/ \/   |←出入口   玄関→
  |キ| ̄|                        |
  |ン|  |    /\ /\ /\ /\ /\ |     +---
  |グ|  |    \/ \/ \/ \/ \/ |     |
  |料 |_  |                        |     |
  |理        /\ /\ /\ /\ /\ |     |
  | | ̄|    \/ \/ \/ \/ \/ |  廊下  |
  | |  |                        |     |
  | |  |    /\ /\ /\ /\ /\ |←出入口
  | |_|    \/ \/ \/ \/ \/ |      |
  |                             |
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  
         会場の平面図

 看板には,

       | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
       | NA・・・・ PA・・・・ 20th A.M.S.C.|
       |   We are Champion M・・・・    |
       |      Victory Dinner       |
         |          29.8.97        |
        |         Holiday Villa       |
       |_______________|

と書いてある.A.M.S.C.は,All M・・・・ Sports Carnival の略称である.
 奥手にはバイキング料理が並んでいる.中華料理,インド料理,日本料理,何でも揃っている.ホールには円卓テーブルが5個/列×5列,つまり25卓並べてある.1テーブルあたり約10名が座るようにセットされている.真正面のテーブルには,M社の社長以下,幹部の方々が,既に座っている.われわれは,その隣の特等席に案内された.M社にとって,何のメリットもないわれわれが特等席に案内され,粛然と座らされている.何だかM社に対して申し訳なく,とても面ばゆく感じる.昼間,説明をしてくれたL氏も,われわれのテーブルに着席している.
 テーブルの最前列と舞台の間には,幅,数メートルの広いスペースが空けてある.ここもショースペースになっている.
 社長以下幹部の方々が,われわれの所に挨拶に来た.社長は腰の低いジェントルマンで,50台の働き盛りという印象を受けた.
 「本来ならば招待を受けたわれわれの方から挨拶に伺わなければいけないのに・・・」
と,私は,内心,とても恥ずかしく思っている.
 19時30分になった.若い人が,ビールを注ぎ歩いている.
 各テーブルごとに,「乾杯!」が始まる.
   司会が舞台の左袖に立って,
 "Ladies and Gentlemen! Distinguished Gests・・・・Please be seated・・・・"
と綺麗な英語で挨拶を開始する.

■カーニバルが始まる
 社長が舞台に立って,英語で開会の宣言をする.続いて「企業イメージの向上,誇りを持つ,小集団活動が成果をあげている,一生懸命やってくれ」といった内容のスピーチを英語で行った.
 合間,合間で大音響の音楽が会場に流れる.
 スポーツクラブのリーダが壇上に上がり「会社の発展のために一生懸命頑張ろう」という意味の宣言を英語でする. 
 従業員で構成されるバンドが始まる.キーボード,ギター,ドラムの構成である.10曲ばかり演奏するが,なかなか上手である.もう,すでに20時40分である.
 数分の空白時間があったが,20時43分に,応援団が壇上に登場する.男女20人ばかりの集団である.
 突然,大声のかけ声がかかる.

  "・・・one, two,  three!....."
  "ウオーッ・・・・・"
  ”あいよっ あいよっ で タンゴ・・・・” [と,聞こえたが・・・?]

と叫ぶように歌い出す.どこの言葉で歌っているのか良く分からない.勿論,何をいっているのかも皆目見当がつかない.彼らは手を打ちながらリズムをとっている.

■度肝を抜かれる凄い音楽
  バックグラウンド音楽が,耳を劈(ツンザ゛)くような大きな音で,

   ~ドン,ドン♪・・・♪♪~ ドドン♪♪・・・ ♪♪シャカ,シャカ♪♪・・・

やっている.
 普段,クラシックかイージーリシスニングなど比較的に静かな音楽しか聞かない私には,このドンシャカ音楽を聴くのは,大変な苦痛である.
 舞台にはドライアイスの煙が立ちこめている.左手から七色の光線が目まぐるしく舞台を照らし,ぐるぐると回っている.
 耳を劈く雷のような打楽器の音,音,音・・・・

    ~ガタガタ トントン
     ~ぴかぴか シャカ シャカ・・・
      ~ドン ドドン ドン ドドン・・・
       ”ちゃ~ん~”
       ~ドン ドドン ドン ドドン
           ・・・・・・・・・・
         ドン チカ ブー~
          ドン チカ ブー~

 1人が音頭をとって,何ごとか歌うと,みんなが

      ”オエ~ オエ~ッ・・・・”

と囃し立てる.大音響が空間をビリビリと震わせる.
 いやはや大変な騒ぎである.表現は良くないが,「冒険ダン吉」に出てくる腰蓑をつけた真っ黒に日焼けした人達が,円陣を組んで踊り狂っている画面を思い出してしまう.
  ドライアイスの煙が立ちこめ始めた.その中に,楽屋から4人がオブジェのようなシルエットになって登場する.客席からはヤンヤの喝采が上がる.
 白いショートパンツにブラジャー,黒いソックスとブーツ,白いエナメル帽子の女性4人と,黒ズボンの男性3人が,♪♪ドン ドドン・・・ シャカ シャカ・・・・のリズムに乗って,激しく舞台一杯に踊り回る.

■嗜好を凝らした激しいダンス
 20時48分.司会が英語とマレー語で,何ごとか,まくし立てる.
 チームマネージャー数名が面ばゆい表情で,壇上に立つ.中に女性が一人混じっている.社長が一人一人と握手を交わす.フロアーからやんやの喝采がおきる.
 会場には,例の「ジャ,ジャ~ン・・・・タントン,タントン」から始まる「ツアスラフストラ(正確な名前忘れた)はかく語りき」という有名な曲がバックに流れ始める.
 全員が拍手を始める.
 壇上では,素晴らしい美人従業員が,大きな花束を社長に進呈する.
 社長は,花束を頭上高く掲げる.あちこちで写真のフラッシュが,"ぴかっ","ぴかっ"・・・と光る.「社長も楽ではないなぁ~」と同情する.
 20時55分.20人ほどの若い男女が,浮き浮きした表情で,舞台に上がり,客席に顔を向けて,一列に並ぶ.各種競技のチームマネジャーである.司会が一人ひとりの名前を読み上げる.呼ばれた人はつぎつぎに登壇する.社長がそれぞれに,丁寧に,トロフィーや賞品を手渡す.
 最初のバトミントンは女性である.受領したトロフィーを頭上高く掲げる.
 次いで,ハカプロ(?),ソフトボール,テーブルテニス,バレーボールと次から次へと続く.皆,次から次へと,いただいたトロフィーを頭上に掲げたポーズで,社長と一緒に,写真に収まっている.
  21時15分.会場が暗くなる.
 バックライトの中,白い帽子の男2人,白い羽根と白い衣装を着た女性4人が舞台一杯に踊り出す.バックライトの色が赤,緑,橙色と,次から次へと変わっていく.
 ついで,黒の上着と白ズボンの男,頭から白いベールを被ったキュート女性が,濃厚なエロチズムを発散させながら踊り始める.しばらく,踊りを披露してから,キュートな女性が,「ぱっ」とベールを脱ぎ捨てる.今までキュートな女性とばかり思っていた踊り手が,実は「男」だった.これには会場からもヤンヤの喝采が上がった.
 しばらくは男同士で踊っていたが,本物の女性と入れ替わる.女性は赤い大きなハート型の板を持っている.そしてカップルで,ふざけるような仕草で踊っている. 
 入れ替わりに,赤い服を着た3人の女性が登場する.吃驚するような,すごい美人である.両手に赤い扇子を持っている.次から次へとダンスが続く.孔雀の羽を頭に着けた女性が登場する.この女性を中心にして,先ほどの3人の女性が踊り続ける.

■ゴムゾーリが踊る 
 21時40分.漸く,ダンスが一区切りとなる.
 フロアーにもドライアイスの煙が立ちこめ始めた.沢山の人たちが舞台の下の広場に集まってフォークダンスを始めた.社長も若い女性に手を引かれて広場へ出て踊り出す.
 その内に,一人の女性がわれわれの席に来た.真っ直ぐ「煙突さん」のところに来て,「一緒に踊ろう」とボデーランゲージで誘う.実は一行の中で「煙突さん」だけが独身なのだ.この女性が,どうやって独身の男性を探り当てたのか,実に不思議である.フェロモンでなくて,オトコモンでも立ちこめているのだろう.私の所へはだれもこない.残念!
 皆,内心では「煙突さん」を羨ましいなと思っているが表には出さない.でも折角の女性の申し出に「煙突さん」は乗らない.本当に勿体ない.結局,隣の席にいた「ゴムゾーリ」が,「煙突さん」に成り代わって,手をつないで正面のフロアへ出ていった.まさに「漁夫の利」である.「ゴムゾーリ」は,一人で,良い思い出を堪能している.
 ものすごい「ゴーゴー」のリズムである.

   "Here M・・・・・・, we have a celebration !"

  誰かが,突然,マイクで大声で叫んでいる.

   ~ドンドン シャカ シャカ
    ~ドンドン シャカ シャカ
         ・・・・・・・・・・・・

■冒険ダン吉を連想する
 踊りは何時までも終わりそうにない.あまりの大音響,過激なリズムの波,すごい熱気に,私はフラフラになりそうである.トイレに行く振りをして,そっと席を外し,廊下へ出る.もう21時50分になっている.早寝型の私にはとても辛い時間帯である.
 そこへ,L氏があらわれた.
 「彼らは朝まで踊っています.そろそろホテルへお送りしましょう」
と気を利かせてくれる.
 まるで私の心の中を読み通されたような感じがしたが,やっと帰れるかと思うと,解放されたような気分になる.大変に有り難い.
 またもや,少年の頃,愛読した「冒険ダン吉」を思い出す.腰蓑をつけた人達(当時差別語を使っていた)が,槍を持って踊っている情景があったのを思い出した.今日の彼らの卓越したリズム感を垣間見るにつけて,どうしても「冒険ダン吉」が結びついてしまう.彼らのリズム感には,ただただ感動するばかりである.

■漸くホテルへ
 われわれ年長組は,最初の1台の車でホテルまで送って貰った.ホテルに着いたときは,もう22時20分になっていた.後続の連中が到着するまで20分ばかりロビーで待つ.その間,まだ頭の中には「ドンチカブー」が残滓になってジンジンしている.
 明日は,クアラルンプールとお別れである.振り返ってみると,折角,初めてクアラルンプールに来たのに,観光らしい観光は全くしないまま,お別れするということになる.そういえばお土産屋にも行かなかった.
 部屋に戻る.下着類の洗濯をする.その後,荷物類をパックする.
 夜中の12時頃,漸く就寝.
 頭の中に,ドンチャカのリズムが,いつまでも残っ ていて,なかなか寝付けない.
                                        (第7回おわり)
                                        (次に続く)

    *******************************

[資料編
]出典:JETROマレーシア,プライスウオータハウス社,M社

6.投資および社会環境

(1)マレーシアのセールスポイント
 近隣諸国に比較すると,以下の諸点がセールスポイントになる.
 a.政治の安定                    | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
   独立後,クーデターによる政権交代なし.         |※ここでいう比較は  |
   与党絶対多数                         | あくまで近隣諸国  |
 b.健全な経済,財政運営               | との比較.先進国 |
 c.豊富な一次産品                    | との比較ではない.|
 d.健全な行政                         |_________|
     優秀で使命感を持った官僚
     行政効率改善への努力(TQC,生産性向上運動,One Shop Agency)
     民間セクターの声を聞く姿勢
 e.訓練しやすい労働力
     義務教育の高度な普及(全国一斉学力テスト制度,家庭の教育熱心)
 f.手先が器用で,目が良く,忍耐心に富む作業者
 g.親日的国民感情(ルックイースト政策)
 h.良好なインフラ
     港湾,道路,通信,電力,上下水道,医療等が充実
 i.外資誘致政策(優遇税制,出費比率規制緩和等)
 j.首相の呼びかけ
     労働倫理,規律,ハードワークの重要性を説く
 k.英語によるコミュニケーションが可能
 l.良好な治安
     テロがない.凶悪犯罪が少ない.
 m.恵まれた生活環境水準(外国人にとって住み易い環境)
     ゴルフ場,社交場,日本人学校,ショッピングセンター等の充実

(2)マレーシアの直面する問題
 a.特定地域への過度な投資
     労働力不足
     Staff Pinching(特にマネージャ,技術者不足は大変),
     Job Hopping(これが大問題! 東南アジアでは共通の課題)
 b.人件費の高騰
 c.インフラの更なる整備,充実が必要である
   急速な産業化に対応しきれない
 d.高等教育,高等職業教育の充実,強化が必要である
     絶対数の不足,
     ミスマッチング,
     高等教育のレベルアップ
 e.サポーティングインダストリーが弱体である
     素材産業,周辺産業の育成が必要である
 f.GSP問題,ウルガイラウンド,EAECなどへの対応
 g.2020年ビジョン(2020年にマレーシアは先進国になる)に向けての
   NDP(1991~2020プラン),
   第6次マレーシアプラン(1991~1995)への取り組み
                                                 (資料編続く)

「東南アジア紀行」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/f05e3a4b0ed14a03080a8966178ae5f4
「東南アジア紀行」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/2c111b9435f5499d11b0fade67fee92b

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