中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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ロッキー山脈紀行(20):第4日目(2):ガニソン国立公園

2010年10月22日 07時24分30秒 | アメリカ;ロッキー山脈
               <Oak Flat Trail展望台からの眺望 >

     ロッキー山脈紀行(20):第4日目(2):ガニソン国立公園
              (アルパインツアー)
        2010年8月19日(木)~28日(土)

第3日目:2010年8月22日(日)

<リッジウェイからガニソン国立公園までの地図>



<がニソン国立公園へ>

■ルート550を北上
 8時20分,私たちは2台の専用車に乗り込んで,最初の訪問地,がニソン国立公園を目指して,リッジウェイのチペタサンロッジから発車する.暫くの間,ルート550に沿って,北上する予定である.私は,現地ガイドのネイトさんが運転する車に乗車する.
 8時36分,沿道のガソリンスタンドで給油する.ネイトさんが,
 「ここで飲料水が買えますよ・・」
と皆に紹介する.
 8時40分,ガソリンスタンドから発車.牧草地が続く平原を北に向けて走り続ける.左右の車窓には平原の先に山並みが見えている.
 8時46分,人工湖の脇を通る.その後,この人工湖の上流,アンカンバークレー川に沿って遡る.ネイトさんによると,この川の名前には「赤い岩を造る水」という意味があるという.
 緩やかな登り勾配が続く.両側には広々とした牧場が続く.長閑な風景を見ている内に,だんだんと眠くなってくる.
 ケイトが何か言っている.どうやら,エルバート山の登山のことらしい.
 「・・・どうしても足の速い人と,遅い人の二つのグループになってしまうんです・・・だから,ガイドが二手に分かれて登ることになると思いますよ・・・」
 9時07分,モントローズ(Montrose)の市街地に入る.
 資料1によると,モントローズの概要は,“The City of Montrose is a Home Rule Municipality that is the county seat and the most populous city of Montrose County, Colorado, United States. The United States Census Bureau estimates that the city population was 15,479 in 2005. The main road that leads in and out of Montrose is U.S. Route 50.”である.


■一寸変わったマクドナルド
 9時11分,私たちの車は,モントローズ市内の交差点で右折して,ルート50に入る.広い道路の両側には低層の商店や事務所の建物が続く.
 9時12分,ネイトさんが,
 「左側に注意して下さい・・アーチが一つしかないマックがありますよ・・」
 ネイトさんに指摘されるまで,私は知らなかったが,マクドナルドの店に飾られているアーチは必ず二重になっているとのことである.ところが,ここのマクドナルドだけは一重のアーチになっているので有名なのだという.なぜ一重なのかは,あまり良く分からないが,多分,普通とは一寸違う商売がしたかったのが理由だろうとネイトさんが言う.


■ルート347に入る
 9時21分,左折してルート347に入る.道幅が少し狭くなる.登り勾配が少しきつくなる.車窓から乾燥した山肌が見えている.


■ガニソン国立公園に入る
 9時29分,ガニソン国立公園入口(標高2590m)に到着する.白い大きな字で“BLACK CANYON NATIONAL PARK”と書いてあるモニュメントが建っている.ここで写真撮影のため小休止.ここは標高2600メートル近い高原である.私は心の中で,
 「故郷の浅間山より高いところに来ているんだな・・」
と認識を新たにする.



<深い谷間に続くトレイル>

■ガニソン国立公園ビジターセンターに到着
 9時35分,ガニソン国立公園入口のビジターセンターに到着する.ログハウス風の事務所である.ここで,ネイトさんが入園料を一括して支払う.事務所から綺麗なパンフレットを頂戴する.自動車に乗ったまま園内に入る.しばらく走って,9時41分に駐車場に到着する.ここで下車.


 

■Oak Flat Trailに入る
 軽くストレッチをしてから,10時03分,ケイトさんを先頭に,Oak Flat Trailを歩きはじめる.このトレイルは総延長3キロメートル,標高差130メートルのコースである.散策路は深い谷間の中を,高いところから,次第に低いところへと続いている.谷底には川が流れているようだが,流れる方向が良く分からないので,トレイルが右岸沿いか,左岸沿いかはハッキリしない.とにかくとてつもなく深い谷がクネクネと続いている.切り立った岸壁を見ていると背筋がぞくぞくするほどの恐怖感を覚える.
   



■樹林帯を進む
 草木のことは全く分からない私には,トレイル周辺に自生する樹木の種類は全く分からないが,頭上を横切るように勢いの良い闊葉樹の枝が広がっている.緑豊かな谷間の散策路である.
 散策路は,次第に.低いところへと続く.


■足許がゾクゾクする展望台
 10時25分,ガイドのネイトさんの誘導で,トレイルから少し外れた岩の上に移動する.
 岩の上に立つと,足許に切り立った谷が広がっている.
 岩の先頭にネイトさんが立って,説明を始める.一同,交代で岩の上に立つ.怖い.


■目も眩む深い谷
 その谷の向こう側には広大な台地が広がっている.谷があまりに深いので谷底は見えないが,目が眩むような光景である.立っているだけで背中がゾクゾクしてくる.
 「高いところはダメ.もう十分・・」
私は,ほんの30秒ほど谷間を覗いただけで,後ずさりする.
   

■こんな坂,何だ坂
 谷間を覗いた後,もとのトレイルに引き返す.少しの間,登り勾配のゴツゴツした岩稜が続く.ここを登っているときに,ふと自分が幼少の頃のことを思い出す.私の育った信州小諸は坂の多い所である.上り坂で草臥れた私を励ますように,母親や祖母が,
 「こんな坂,何だ坂,・・・」
とかけ声を掛けてくれたことが沸々と頭の中に蘇る.
 私は,日本語の上手なケイトさんに,
 「幼少の頃,祖母や母親に『こんな坂,何だ坂,・・』と励まされながら坂道を登りましたよ・・」
と話す.
 すると,同行者の一人の男性が,私たちの話に割り込んでくる.
 「それは違うよ,『こんな坂,何だ坂』は,汽車が坂道を登るときの音をもじったものですよ・・そう資料に書いてありましたよ・・」
と大剣幕.
 「うそ教えちゃいけないよ・・」
と私に突っかかってくる.
 私は汽車がどうのこうのは全く知らない.語源が何処にあるかには全く興味がない.ただ,今は亡き祖母や母親に,日頃から,このかけ声で励まされながら,故郷の坂道を登ったときのことを思い出しているだけである.
 私は,あえて反論はしなかった.語源など私にはどうでも良いことである.ただ.心の中で,この男性とは将来とも付き合いたくないなと思う.

■クマに出会う?
 坂の途中で,もう一人のガイド,ジョッシュさんのグループが,私たちより数分遅れる.足場の良い所で.ジョッシュさん達が到着するのを,5分ほど待つ.
 ジョシュさん達のグループは,途中でクマを見掛けたため遅れたという.怖い話である.
 10時57分,トレイルの道端で,クマの糞を見つける.糞の写真を撮ったが,汚いのでブログでの公表は差し控える.

■深成岩の露頭
 11時24分,ヘマタイト(Hematite,赤鉄鉱,Fe2O3)が混入しているベイン(vein)の露頭に到着する.石英質のベインが脈状に露出している.その中に赤茶色のヘマタイトが斑模様に混入している.マグマが岩の裂け目に沿って上昇する過程で,比重の重いもの(周期律表で下の金属)から先に析出(Crystallized out)する.だから,このベインのどこかに金があってもおかしくない.
 露頭の上を往復しながら,めずらしい写真を撮る.
 

■ビジターセンター見学
 坂道を登り切って,11時41分,元のビジターセンターへ戻る.
 ビジターセンター周辺から,改めて渓谷を眺める.実に壮大な断崖が広がっているのが見渡せる.ここで改めて数枚の写真を撮る.
 12時02分,ビジターセンターに入る.沢山の観光客が訪れている.センター内の売店を物色するが,結局,経費節減.何も買わない.
 

<展望台を経由してモントローズへ>

■クロスフィッシャー展望台
 12時18分,駐車場に戻る.2台の専用車に分乗して,すぐに発車する.
 12時30分,クロスフィッシャー(Cross Fissures)展望台に到着する.専用車を降りて,ほんの少し歩くと崖の上の展望台に到着する.柵越しに深い谷間が見渡せる.高いところが苦手な私には,身の毛がよだつ光景が広がっている.オッカナビックリ,数枚の写真を撮る.
 踊り場のような展望台の中央に,巨石を組み合わせて造ったような祠がある.ネイトさんに,
 「この祠のようなものは,誰が何時頃作ったものですか」
と伺う.
 「いえ,これは人工物ではありません.自然が作ったものです・・」
という答えが返ってくる.ちょっと納得がいかない感じがする.


 



■ステーキハウスアービス
 12時47分,クロスフィッシャー展望台を発車する.往路のルート347を下る.
 眠くなった私は,暫くの間,うたた寝をする.気がつくと,専用車は何時の間にかルート50を西へ走っている.
 13時11分,モントローズ市内のステーキハウス,アービス(Arbys)に到着する.ここで,一同揃って昼食を摂る.
 資料2によると,「アービーズ (英語:Arby's) は,アメリカ合衆国のファストフードのチェーン店の名称である.オハイオ州発祥であるが,現在はジョージア州アトランタ郊外のサンディースプリングスに本社を置いている.ローストビーフサンドイッチを主力商品としている.フランチャイズ形式で,アメリカ国外にも進出している.マクドナルドやバーガーキングなどの他の有力ファストフードチェーンと比較して,より高い年齢層をターゲットとしている.一般のファストフードチェーンと違い,薄切りのローストビーフをはさんだ「ローストビーフサンドイッチ」を主力商品としていて,さっぱりとした食事を提供することが特徴である.中でも,ホースラディッシュ(西洋ワサビ)を使用したホーシーソース (Horsey Sauce) が有名である.」と紹介されている.


    
                               (つづく)

[参考資料]

資料1:http://en.wikipedia.org/wiki/Montrose,_Colorado
資料2:
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%93%E3%83%BC%E3%82%BA

「ロッキー山脈紀行」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/3ac485e22b814b1a9e5454c2d85d3b74
「ロッキー山脈紀行」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/d7eeb10145469dbee3d394b24915abfc                                


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