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音楽百科 - ケンブリッジ・バスカーズ

2012-09-04 01:24:23 | その他

 今日は針を下ろすと楽しくなるアルバムを取り上げてみたい。写真のLPは1970年代から80年代にかけて「ケンブリッジ・バスカーズ」という名前で親しまれたイギリスの若手コンビによる軽妙洒脱、ウイットに富んだアルバムである。

 「ケンブッリジ・バスカーズ」とはその名称の通り当時この地区の大学の学生だったマイケル・コプレイとデイヴィッド・イングラムが結成した二人組みのリコーダーとアコーディオンによるバンドである。何でも「busker」という単語を辞書で引くと「流し」とか「大道芸人」という意味らしい。クラシック名曲のエッセンスを平均2分から3分に実に上手にまとめあげ親しみをこめて演奏するという特技はイギリス国内のみならず彼らの人気は世界へと広がった。日本にも1976年以降度々登場し多くのファンを持った。現在はアコ-ディオンがイアン・ムーアに変わり「クラシック・バスカーズ」の名称で再結成され活動を続けている。

 ところでこのアルバムは1983年にデジタル録音されたものである。なかでもベートーヴェン全9曲の交響曲を実に巧妙にアレンジしながら4つの楽章にまとめあげてしまうところなど興味がつきない。かつての「ホフナング音楽祭」を連想させてしまうほど何度聴いても飽きの来ないアルバムでもある。(ビクター VIC-28120)

(1985年来日時の色紙)