劇的クリエイティブ講座佐藤 可士和,川上 未映子,松任谷 正隆,大宮 エリー,藤村 忠寿,FROGMAN,石川 光久,堤 幸彦イースト・プレスこのアイテムの詳細を見る |
☆佐藤可士和さん、大宮エリーさんなど、おもしろいくらい順風満帆でない中高時代。
☆そこから、抜け出て、自分の中に細い芯を作っていく。そこは譲れない。でも何を表現するか、ディレクションするかは、変幻自在。
☆デュシャンの「泉」という作品は、素材は小便器だけれど、泉というアートを見いだすことができる。
☆想像力が豊かであればあるほど、自分の作りたいものにこだわらない。多様な領域で仕事をしている人との出会い。相手が何を作りたいかにぴたっと寄り添う。あるいは巻き込まれていく。
☆相手が喜ぶ瞬間にたどりつく。自分が作りたいものではなく、相手が作ってほしいものを作る。
☆しかし、そこに自分の細い芯が突き刺さり、つながっている。結局自分の作品なのだ。
☆クリエーターのおもしろいところは、そのせめぎあいの生き様。
☆知識や論理という能力主義が今日の教育の限界だ。だからクリエーターの卵たちには、つまらないし、変な目で見られる。
☆批判的思考や創造的思考は、新しい視点がものをいう。能力主義は既存の体系の中で優劣を競う。既存だからスコア化できる。
☆才能主義は、大事なことは新しいこととそれでいて共感を呼ぶ質。比べる体系がないから、優劣をつけることはできない。公共的市場が受け入れるかどうかだけが基準なのだ。
☆だから、細くても芯が自分の中になければやっていけない。
☆熱い情熱かクールな情熱か、才能者によって姿勢は違うが、劇的な生きざまの演出家が、クリエーターであるということがしみじみわかる本。