新渡戸稲造ものがたり | |
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銀の鈴社 |
☆新渡戸稲造が
☆国連事務次長として
☆世界の平和に尽力したにもかかわらず、
☆日本は国連を脱退し、第二次世界大戦の道に突入したのは
☆有名な話であるが、
☆戦争が終わる前に亡くなった新渡戸稲造の精神を継承したのは、
☆多くの新渡戸稲造の弟子たちだった。
☆新渡戸自身、多くの初等中等教育、高等教育の学校建設に
☆関係したように、
☆弟子たちの多くも私立学校を作った。
☆一高の校長時代、
☆今で言えばガラパゴス派の学生から
☆批判を受けたが、
☆偏狭な視野を捨て、国際社会に目を拓けと
☆諭した新渡戸稲造の気概と実行力こそ、
☆今政財界が求めているグローバル人材の中の最高の人材モデルである。
☆子どものために書かれた本書ではあるが、
☆政治経済関連の解説以上に、
☆新渡戸稲造の実像に迫り、
☆子どもたちと感動を分かち合える格好の書である。
実況放送・現状報告のたぐいの話だけでは、人は心を通わせることはできない。「それで、どうした」の問いに対する答が必要である。
その答えは、実況放送・現状報告の延長線上には存在しない。未来構文という次元の違った構文の中にある。
日本語には未来構文がないので、話はあくまでも現在構文の中にとどまる。すると、歌詠みのようなものになる。無為無策でありながら感情に訴えることになる。
空理・空論であるから、何事も起こらない。現実の世界を動かすことはできない。
教育には金がかかる。だが、無知にはもっと金がかかる。
日本人の大きな間違いは、日本にいても英米の高等教育と同等なものが受けられると思っていることである。
日本は、自国語で教育を全うできる ‘たぐいまれな国’ であると思い込んでいるようだ。
英語と日本語は別の言語であり、日本語で英語の考え方を学ぶことはできない。
そのような教育の事情を深く理解している結果かどうかは知らないが、中国の富裕層の85%は、自分たちの子供を海外で教育させたいと思っている。
アメリカの大学の留学生の22%は中国からであるという。次にインド (14%)、韓国、カナダ、台湾 (3%) と続く。日本は、五指にも入らない。
はたして、我が国は教育の満ち足り足りた国なのであろうか。このところ、国力は下降線をたどっている。
我が国は、英国、仏国、ドイツなどと同じような国であると考えられているのであろうか。
中国から米国に留学して成功して有名になった人に宋三姉妹 (three Soong sisters) がある。
特に宋美齢 (Soong May-ling) は英語に堪能で、ヘミングウェイに ’中国の女王’ (empress of China) とまで褒められた。
彼女は、有名な大学 (Wellesley College) を優秀な成績で卒業した。主専攻は英文学、副専攻は哲学であった。