教育のヒント by 本間勇人

身近な葛藤から世界の紛争まで、問題解決する創造的才能者が生まれる学びを探して

藤原革命が公立学校に飛び火するわけ

2009-02-10 05:06:13 | 
杉並区立「和田中」の学校改革―検証地方分権化時代の教育改革 (岩波ブックレット NO. 738)
苅谷 剛彦
岩波書店

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☆本書の帯には「和田中の改革とは何だったのか 研究者が読み解く『公立学校への挑戦状』」と刻印されている。

☆なんで公立学校に挑戦をするのかなと思い、手に取ってみた。まんまんとPOP戦術にひっかかったのだが、中身を見て、なるほどと思った。

☆藤原革命は、公立学校で飛び火する可能性があるから、チーム苅谷(剛彦教授)は、それを阻止する必要があったのだ。

☆あくまで研究者の立場だから、価値中立で分析している。要は藤原革命は機能分化しているからお金がかかりますよ。機能分化を防ぐために教員はプロとしてがんばらなければならないという意識改革をしようとしているんですねと藤原氏に確認している。

☆しかし、これはジレンマを作り出す。藤原革命にはお金がかかるし、かけなければ教師はがんばらなくてはならない。やっぱり藤原さんがいればできるけれど、校長を退職したあとはうまくいかないのでは、まして他の公立学校でうまくいくはずがないという価値中立の背景に操作性がある。

☆ところが、このジレンマ簡単に解けてしまう。地域本部という安価なボランティアを挿入することによって。只のボランティアは長続きしないが、リーズナブルに稼ぐことのできるボランティア活動は長続きする。

☆そして「よのなか科」というプログラムで、公平に多次元な子どもたちのモチベーションを上げていける。まったく世のニーズにかなっている。一方で「夜スペ」。受験市場をドーンと導入したのだ。

☆すべての生徒のやる気が生まれ、受験市場を肯定し、リーズナブルな教育経営サポート部隊があれば、教師の疲弊も救われる。誰も損をしない。ただ、この受験市場は、日本の官僚近代の病理を含んでいる可能性がある。

☆しかし、そこは憲法で不問に付すように規定されている。だから、何も言えない。そんなわけで、藤原革命は公立学校に浸透することは間違いない。悪貨は良貨を駆逐するが、現状では逆の様相を呈するように見えるのであるから。
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