教育のヒント by 本間勇人

身近な葛藤から世界の紛争まで、問題解決する創造的才能者が生まれる学びを探して

秋田問題が見える化すること

2009-01-09 23:26:27 | 文化・芸術
☆「子供の権利否定」=藤里町の学テ不参加-秋田知事(1月9日21時36分配信 時事通信)によると、

秋田県藤里町教育委員会が来年度実施の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の不参加を決めたことに対し、寺田典城知事は9日、「子供には教育を受ける権利がある。教委がこの権利を否定するのはいかがなものか」と述べた。

☆選択意志決定は、信頼性・正当性・妥当性・公平性などの総体的な関係で決まる。それから自由。

☆しかし、なんといっても考え方の枠組み=価値観の問題が大きい。教委と知事の考え方の枠組みが違うから、計算すると違う結論がでてしまう。

☆学テの結果開示をめぐる秋田問題は、この枠組みの違いをはっきり浮き彫りにした。

☆教委の枠組みは、従来通り成績や評価というものはサマティブな評価で、レッテル貼りのツール。「君はこの程度の成績だよ。だからこの偏差値の高校に進みなさい」というような・・・。

☆知事は、フォーマティブな評価。「弱みを強みに変えるには、どういう具体的な方法があるかいっしょに考えようよ」という生徒の生きる力を育てる評価。

☆文科省は、前者の評価しか指示してこなかった。知事の考えるような枠組みは日本の公立教育にはないのである。

☆従来通りの成績や評価は、おそらく多くの人がイメージするものである。93%の成人が、高校入試を経験しているから、模擬テストの成績表を手にしたことが、あるからである。そのイメージが評価なのである。

☆しかし、OECD/PISAにならって実施されている全国学力テストは、形成的評価を目指しているはずだ。PISAとは“Programme for International Student Assessment”の略であるが。

このAssessmentは、OECD・PISAでは、Formative Assessmentと位置付けている

金融危機回避の工夫の多層性

2009-01-09 06:27:25 | グローバリゼーション
☆08・09年の金融危機回避のために、世界、国家、地域、民間、個人の各レイアーで創意工夫がなされている。

<ガス供給停止>監視団創設で合意 EUとガスプロム(1月8日22時4分配信 毎日新聞)の話は、世界レベルのレイアー。そして、これが金融危機の根源であることが露呈している。ガサ侵攻問題も同じだ。化石燃料奪取をめぐるモダニズムの闇の部分である。この根本問題を解決しない限り、世界の危機は解決されない。

米、300万人の雇用創出…オバマ氏が大型景気対策を表明(1月9日3時1分配信 読売新聞)のオバマ版ニューディール政策は、国家レベルのレイアー。もっとも、米国の復活は、世界の経済に好影響を与える。それゆえ、自国の大統領でなくても、世界中がオバマ新大統領にエールと寄付を送る。

☆世界中の教会では、リストラされたり、戦争の被害を受けた人々の救援と祈りをささげている。これは地域のレベルのレイアーと言ってよいだろう。

メディア企業は自業自得(12月22日13時33分配信 japan.internet.com)の話は、企業のサバイバルレベルのレイアー。

☆個人のレイアーでは、まずは節約。衣食に関しては自分で作ってしまうということである。教育に関しても、家庭で十分対応できる時代。インターネットとゲーム、そして本で十分学びの環境を作れる。すでにアメリカではホームスクールがある。日本では難しいが、ホーム学習塾は簡単。米国のホームスクールの多くは協会を作っている。

☆ホーム学習塾も地域で協会を作ればよいのである。複数世帯の保護者が講師になればよいのである。