イーハトーブ。

え～～～，つい先ほど，どこぞのバカ犬が盗み食いをやらかしました。

食べ物を出しておいたのが悪いのは重々承知です。（ねぎ類等危険なものは置いてありません）

でも，普通ならば絶対に届かない場所にあるものを，無駄に知恵を使って取ったところが妙に腹立たしい！！

　

・・・今は憤懣やるかたない状態なので，後日詳細を書きます。

　

↑　お稲荷さん3個と，玄米お茶碗1膳分を完食したバカ犬。

明日はご飯減らすからねっ！！

　

　

気を取り直しまして。美しい話でも。

　

先週の土曜日，第二回読書会がありました。

読書会とは，お題の本をあらかじめ読んできて，飲食しながらみんなで感想を言い合うという会です。

第二回のテーマは，『銀河鉄道の夜』（宮沢賢治）です。

（ちなみに第一回は『人間失格』（太宰治）。）

　

第一回のテーマが非常に重かったということで，第二回はもっとメルヒェンな感じにしようということになり，この本が取り上げられました。

（以下，ネタバレありですのでこれから読む方はご注意ください。）

　

　

ところが。

銀河鉄道の夜も，非常に悲しい結末なんですね，これが

　

簡単なあらすじを説明しますと，貧しくて孤独な少年ジョバンニと，裕福な親友のカムパネルラが，ある夏祭りの晩に2人で銀河鉄道にのって旅をするという話です。

比喩的表現が非常に多く，また，４稿くらいまで改定されており（１～４稿まで全く異なる箇所が多々出てくる）なおかつ未完である作品です。

　

結論から言うと，カムパネルラは現実世界で友達を助けようと河に飛び込み，溺れて命を落とします。

銀河鉄道は，通常死者が乗る列車で（ジョバンニだけは，特別の切符を持っていたので生者だが乗れた），宇宙空間を旅しながら様々な乗客が乗ってきます。

　

途中，（キリスト教の影響を受けたであろう）様々な比喩的出来事が起こり，ジョバンニの心情に変化が訪れます。

すなわち，ジョバンニは家が貧しくて働かざるを得ず，クラスでも孤立して卑屈になっていた（射に構えて生きてきた）ところがあったのですが，カムパネルラと不思議空間を旅するうちに自己犠牲の尊さ，前向きに生きることを決意します。

　

すると，まるでジョバンニが前向きな決意をするのを見届けるかのように，突然カムパネルラが消えるのです。

　

以下，私（＝カムパネルラ），アトム（＝ジョバンニ）で再現。

（※台詞はそのままではありません）

　

 

　

 

　

 

　

 

　

・・・ううう，今でも思い出すとウルッとくるシーンです

　

カムパネルラは，突然消えるんですよ。本当に。

読書会メンバーで話し合った中で，『カムパネルラは死ぬ前に，親友のジョバンニに自己犠牲と前向きに生きる意思を伝えたかった。それが叶った時，成仏したのではないか』という意見を聞いて，なるほどと思いました。

　

このように，悲しい話ではあるのですが。

銀河ステーションを出発するシーンや，銀河の中を旅するシーンの描写はとても美しいです。

擬態語が，なんともいえないリズムをかもしていて，それも美しい宇宙の描写を引き立てていました。

　

私は，宮沢賢治といえば，注文の多い料理店と雨ニモ負ケズのイメージしかなかったのですが。

こんなに美しくファンタジックな世界を書く人なのだと，認識が変わりました。

　

他にも，『オツベルと象』『よだかの星』『セロ弾きのゴーシュ』『風の又三郎』といった有名作品が宮沢賢治のものだと知り，改めてちゃんと読んでみようと思いました。

　

 

いなりずしのためなら，１００ぺん焼かれても構わないデス　

・・・そういえば，盗み食いしたのを思い出した　

　

　

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