にわとり旅日記(4の7) ~門司港から高松へ(続き)

2007-09-19 23:57:00 | 鉄道紀行&乗り物



 いや~、今夜もPC(まだ新しいのに・・・)がいきなりシャットダウン。いったいどういうことなんだろう?
 さて、旧三井倶楽部を見学したあとは、関門大橋を眺めに港へ向かった。関門大橋は全長1068m(海面から桁下までの高さ61m)。関門海峡を跨ぎ、本州と九州を結んでいる。5年の歳月をかけて昭和48年(1973)に完成した。今でこそ数値的には驚くほどではないが、当時は東洋一長い吊橋であり、プロポーションの良さといったら、今もなお他を寄せつけないレベルにあると思う。ひっきりなしに大小の船が橋の下を行き交っていた。
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 戦後日本の橋梁建設は、大村湾の入口で美しい弧を描いている西海橋から始まった。西海橋は昭和30年(1955)に完成、東洋一世界三位のアーチ橋だった。この付近の海は潮の流れが非常に速く、直径10mの巨大渦潮が発生する。日本三大潮流として知られており、西海橋からも渦を巻く様子が見下ろせる。また針尾には旧日本海軍が建設した三基の電波塔(高さ135~137m)がそびえ立っていて、西海橋からその異様な姿を見ることができる。真珠湾攻撃を促す暗号電報「新高山登れ1208」が、この電波塔から発信されたのは有名な話だ(春の桜も名物)。また自分の記憶によれば、西海橋は、映画『空の大怪獣ラドン』の劇中、ラドンの翼が巻き起す暴風で倒壊させられている。地味な作品だが特撮が素晴らしく、ミニチュアを使用した見事な特撮は日本が世界に誇れる技術の一つだった。
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 西海橋の次に取り組んだのが、昭和37年(1962)に北九州工業地帯にある洞海湾に架けられた若戸大橋だ。全長680mの真っ赤な吊橋は、サンフランシスコに架かっている有名な橋に負けず劣らず美しく、完成までに日本独自の技術が用いられ、この技術が次の関門大橋、将来の本州四国連絡橋の建設に大いに役立つことになった。その意味でも先駆者的な橋だ。ラドンには破壊されなかった筈だが念のため調べてみたら、当時アジアで最長を誇った若戸大橋は、それゆえやはり『宇宙大怪獣ドゴラ』の劇中で破壊される栄誉に輝いていた(東宝作品だが未見。機会があったら是非観てみたい)。ドゴラはクラゲのような怪獣だったらしい。ドゴラの反省が、四ヵ月後に素晴らしい造形美の宇宙怪獣キングギドラを生み出した。ドゴラからギドラヘ、失敗は成功のもと! 次回は、この三橋を渡りたい!
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 パノラマ写真が合成できなくて  、桟橋も兼ねている防波堤の先端まで行くと、左手に関門大橋、右手にビール工房(小豆色したツートンの建物)が見渡せる。ビール工房は「地ビール」が有名。海に面した扶桑倉庫は、今も使われている(と思う)。


                   

 防波堤の先から海峡プラザ側の第一船だまりを振り返ると、跳ね橋「ブルーウィングもじ」(平成5年完成)が開門するところだった。10時~16時まで、正午を除いて毎時0分~20分間開門する。福岡県が「恋人たちの聖地」に認定したらしいが、跳ね橋が上がってしまうと対岸に渡るのに遠回りを強いられるので、55分頃から「渡りたい」人で混雑し始め、前後の時間帯は「待って待って」と走る人が後を絶たない。浪漫より現実なのだろう。開閉時は、子供たちが大喜びで歓声を上げていた(ニワトリも!)。
 ブルーウィング後方に見えるレンガの建物は旧門司港税関。ホール、休憩室、喫茶室、展望室、ギャラリーなどがある。税関の隣の洋館は、国際友好記念図書館。




                   



(上)国際友好記念図書館側から見た三井倶楽部(左)と、旧大阪商船(右)。中央に停泊している外輪船は水上レストラン。写真には写っていないが左手に土産店やカフェ&レストランが並ぶ。
(中)旧大阪商船。かつては大陸航路の待合室だった。多くの人がここから外国へ旅立った。レンガのように見えるのはタイル。
(下)
門司港から高松へ移動する時間が近づいてきた・・・17時発の門司港線で小倉に戻り、17時39分小倉発のぞみ46号に乗車、岡山で19時06分発快速マリンライナーに乗り継ぎ、20時08分に高松に到着する予定だ。岡山での乗り継ぎ時間が2分しかないが、門司港の駅員は「大丈夫ですよ」と自信満々だった。万一この電車に乗り遅れても、次のマリンライナーに乗ればいいので、こちらも不安を感じなかった。




                   

(左)小倉で新幹線を待つ間に駅弁を買った。
(右)予定どおり高松駅に到着したマリンライナー。4時間で四国へ移動。




                   

 夕食も駅弁になった。うにめし(850円)+新幹線コーヒー(300円)。高松駅に無事到着、ホーム内にある「連絡船うどん」で、自慢の讃岐うどん(かけうどん=300円)を早速食べてみた。讃岐うどんはここでしか食べていないので、他と比較しようがないが、本当にうまい。もう1杯は楽に食べられる!


     

 腹ごしらえの次は、帰りの切符を確保する。明日の「サンライズ瀬戸」は空席がなく、1000円高いシングル・ソロ(7300円)なら空いているというので、それで予約を入れたが、渡された切符はどういうわけか今晩出発する便だった。直ちに訂正してもらったが、そういうことなら通常のソロも空いていたのではないかと、疑念を覚えた。
(実際、半分ぐらいしか乗っていなかった・・・)
 その上、念には念を入れて「海側」を希望したのに、いざ乗ってみれば「山側」だったので、心底がっかりした。
「あんにゃろめ~、お金返せ~~~」
 続いて今晩の宿を探す。駅から多少離れても、綺麗で安いホテルがいい! そしたら、サービス期間=4500円の看板を発見、喜び勇んでチェックインしたら、「お会計は6930円になります」と、リーゼント兄貴にきっぱり言われた。4500円は、3F宴会場のバイキングコースの値段だったのだ・・・(ニワトリさんの早とちり)
 写真はホテルの窓から見た高松駅と、かなり立派だった室内。シングル料金でもベッドはダブルだったので、寝相の悪い人でもベッドから転落しないですむ・・・