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『週刊エコノミスト』9月20日合併号 - 米国も「日本病」へ、潜在成長率は悪化し2%を下回ってしまった

2022-09-15 | 『週刊エコノミスト』より
今週のエコノミスト特集は中々悪くない。
「慧眼のエコノミスト特集、米金利急上昇なら世界経済は激震に決まっている!」
と先週書いた通りではないだろうか。

米国も日本同様にスタグフレーションに陥りつつあり、
かつての3%成長も出来なくなった中で
金融緩和や財政出動ですぐインフレになる苦境にあるとのこと。

FRBや米議会予算局は米国の潜在成長率を1.8%と見ているそうで、
まさにジャパニフィケーション(日本病)、90年代後半の日本と似てきている。

リフレ派など経済政策で米国を崇拝する無能な評論家や研究者に
頭から冷や水を浴びせる硬派の論考で高く評価したい。
チャートも、遠からず利下げに転じてからラリーするだろうから
その頃には役立つであろうと思う。(日本の輸出関連に劣後しそうだが。。)

他方、日本の潜在成長率はほぼゼロであり米国を嘲笑している場合ではない。
米国をアウトパフォームし始めたスウェーデンに学ばなければならないのだ。

『週刊エコノミスト』2022年 9/20・27合併号【特集:大予測 米国発世界経済リスク】


期待したサブ特集「地産の再エネでEVをシェア」はいま一つ。
地方での再生可能エネをEVにチャージし活用するには、
言わば「適地適エネ」として九州から太平洋側は太陽光発電、
日本海側から北日本は中小型水力発電と組み合わせる必要がある。
充電インフラと軽EVの普及がまだまだだろう。
恐らく未来の主軸は都市部マンションでの太陽光発電によるV2Hだから
民間主導でのアドボガシーと技術開発に期待したい。(腐敗自民党には期待できない)


市岡繁男氏の連載は今回も素晴らしい。
GPIFの米国債投資は巨額含み損に陥る筈だったのが
円安に支えられて逆に含み益が出ており、
氏の指摘通り「国力の衰えがGPIFの運用成績を下支えしている」という
本当に情けない状況に陥っている始末だ。。

    ◇     ◇     ◇     ◇

ダイヤモンドの副業・リカレント特集は労作だが。。
「ダイヤモンドも読者層が上がり、「守りに入っている」印象」
と先週書いたのが的中したと思う。

本来ならデジタル人材への脱却が急務だろうし、
北欧型のリカレント教育なら成長分野での資格制度が欠かせない。
衰退日本での逃げ切りを思わせる内容がうら寂しいところ。。

『週刊ダイヤモンド』2022年9/17・24合併号 (資格・副業・学び直し)


最も評価出来るのは熊野英生氏の寄稿。
「「金利上げると景気悪くなる」 黒田総裁の罪深いレトリック」
と題して傲慢なリフレ派の暗愚さを厳しく衝いている。

無礼なリフレ・カルトの徒はかつて白川総裁を散々に誹謗中傷していたが、
ビッグマウスを重ねてきた黒田は結局、口だけであったことを証明した。
壮大で高慢な社会実験の既に日本を完全に衰退させたのだから罪は深い。

    ◇     ◇     ◇     ◇

次週は東洋経済を取り上げる予定、概ね想定内だったのではないか。

▽ 「この恒例化したベンチャー特集は実は「小粒」が多い。。」と当ウェブログは先週書いている。

『週刊東洋経済』2022年9/17-9/24合併号(すごいベンチャー100 2022年最新版)

「編集部は、ユニコーン輩出は若年人口を多く抱えている国であるという現実を無視している」と
先週、書いた通りなのではないかと思う。
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